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<ruby ><rb><span class="unknown" word="伏見">伏見</span></rb><rt>ふしみ</rt></ruby><span class="" word="へ">へ</span><ruby ><rb><span class="" word="行">行</span></rb><rt>い</rt></ruby><span class="" word="っ">っ</span><span class="" word="た">た</span><span class="jlpt-n3" word="お">お</span><span class="" word="じ">じ</span><span class="" word="い">い</span><span class="" word="キ">キ</span><span class="" word="ツ">ツ</span><span class="" word="ネ">ネ</span>
伏見ふしみへ行いったおじいキツネ
伏見ふしみへ行いったおじいキツネ

昔、丹波の山の中に大きなお屋敷がありました。

この屋敷には、南に小さな門と、東にとても大きな門がありました。

大きな門は、特別な時だけ使いました。

この屋敷には「おじい」と呼ばれる人がいました。

おじいはとても長い間、屋敷で働いていました。

でも、だれもおじいの年や、どこから来たのか知りませんでした。

おじいはふしぎな薬や方法で、屋敷の人を助けていました。

みんなはおじいを大切にしていました。

ある夜、伏見の山にたくさんの狐火が見えました。

次の日、おじいは「大事な用事ができたので、出かけたい」と言いました。

みんなはおじいに行かないでほしいと言いましたが、おじいの気持ちは変わりませんでした。

七日目、おじいは「明日、出かけます。

最後に東の大きな門を使わせてください」と言いました。

主人はおじいの願いを聞き入れました。

次の日の朝、東の門が開くと、立派なかごと、たくさんの侍がいました。

おじいはかごに乗って、屋敷を出て行きました。

その時、天気雨が降りました。

みんなは「キツネの雨だ」と言いました。

主人は「おじいはもしかしたら伏見のおきつね様だったのかもしれない」と思いました。

それから、屋敷で何かあると、伏見の山にまた狐火が見えるようになりました。