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昔、中山道の鵜沼宿に武兵という男がいました。
武兵は子どものときから乱暴で、今は一人で小さな家に住み、荷物を運ぶ仕事をしていました。
体が大きくて力も強く、いつもふんどしだけをつけていました。
だから、みんなは「はだか武兵」と呼びました。
ある日、武兵は仕事の帰りに須原宿で夜を過ごしました。
神社の下で寝ていると、誰かが武兵を起こしました。
それは疫病神でした。
疫病神は「一緒に仕事をしないか」と言いました。
武兵が行くと、疫病神はその場所から出ていきます。
すると、その場所の人はすぐ元気になる、という話でした。
武兵が中津川に帰ると、仲間が熱で苦しんでいました。
部屋のたんすの上に疫病神がいましたが、武兵が入ると疫病神は出ていき、仲間は元気になりました。
それから、武兵が来ると病気が治るとうわさになりました。
ある日、お姫様が高い熱を出して寝込んでしまいました。
医者も治せませんでした。
そこで、武兵が呼ばれました。
着物を着せようとしましたが、武兵はすぐ破ってしまうので、はだかのままお姫様のところに行きました。
一晩中そばにいると、朝になって疫病神が出ていき、お姫様は元気になりました。
家老はお礼をあげようとしましたが、武兵は何もいらないと言って帰りました。
今でも武兵のお墓が旭ヶ丘公園にあり、その石をたたくと病気にならないと言われています。