昔、山の近くにある小さな茶店に、お梅というおばあさんが一人で働いていました。最近、お梅さんは晴れの日に空を見て、よく泣いていました。仕事もあまりできなくなっていました。また、太陽に雲がかかると、大きな声で叫んでしまい、道を歩く人たちもびっくりしました。
お寺の小僧は、お梅さんに何か理由があると思い、和尚さんに話しました。和尚さんは次の日、茶店に行き、お梅さんにどうして空を見て泣くのか聞きました。お梅さんは「長男が傘屋で働いています。晴れの日は傘が売れません。だから、長男のことを考えると晴れの日でも悲しくなります」と言いました。
和尚さんは「悪いことばかり続くわけではありません。雨の日もありますよ」とお梅さんを元気づけました。それから、お梅さんは晴れの日に泣かなくなりました。
しばらくして、村に雨が降りました。和尚さんと小僧は、お梅さんが喜んでいると思い茶店に行きました。でも、お梅さんはまた泣いていました。「次男が草履屋で働いています。雨の日は草履が売れません。だから、次男のことを考えると雨の日も悲しくなります」と言いました。
和尚さんは「晴れの日は次男がうれしいし、雨の日は長男がうれしいですね。だから、どちらの日もいい日ですよ」と言いました。お梅さんは笑顔になり、晴れの日も雨の日も元気に働くようになりました。この話は「ものの考え方で気持ちが変わる」ということを教えています。