ストレスは、むやみに避さけるものではなく、適当てきとうにつき合あっていくべきものである。そのつき合あい方かたに示唆しさを与あたえてくれる動物実験どうぶつじっけんを紹介しょうかいしよう。この実験じっけんでは、2匹ひきのラット(実験用じっけんようシロネズミ)のしっぽを電線でんせんにつなげて、そこに電気でんきを流ながす。ラットは痛いたいので騒さわぐ。ラットにとって、電流でんりゅうは大変たいへんなストレッサーだ。2匹ひきのうち「上司じょうし」とよばれるほうは、前脚まえあしで、目めの前まえのスイッチを1回かい押おせば電流でんりゅうを切きることができる。しっぽに痛いたみを感かんしたら、スイッチを押おして電気でんきショックを回避かいひできるのである。もう1匹ひき、「部下ぶか」とよばれるほうは、自分じぶんで電流でんりゅうを切きることはできない。上司じょうしが切きってくれるのをひたすら待まつだけである。この2匹ひきに電流でんりゅうが一定量いっていりょう流ながされた。上司じょうしと部下ぶか、両りょうラットがしっぽに受うけた電気でんきショックの量りょうは全まったく同おなじである。それなのに、2匹ひきのラットの胃いを調しらべてみると、上司じょうしのほうが部下ぶかよりも潰瘍かいようが小ちいさかった。この結果けっかは、ストレッサーがあっても、自分じぶんでコントロールできれば、悪影響あくえいきょうは少すくないことを意味いみしている。ストレッサーの量りょうよりも、それをコントロールできるかどうかのほうが重要じゅうようなのだ。しかも、コントロールできるかどうかは、多分たぶんに主観しゅかんで決きまる。たとえば、長ながい時間じかん働はたらいている人ひとが、それを強しいられたものと思おもえぱ、長時間労働ちょうじかんろうどうはストレッサーとなる。ストレスを引ひき起おこし、からだと心こころに深刻しんこくな影響えいきょうが出でる。ところが、自分じぶんが好すき好このんで長ながい時間じかん働はたらいていると思おもえぱ、長時間労働ちょうじかんろうどうというストレッサーをコントロールしていることになる。したがって長時間労働ちょうじかんろうどうはストレスの悪影響あくえいきょうを生うまない。現実げんじつは一つでも、それをどう受うけ止とめるかは当人とうにん次第しだいなのである。(相川あいかわ充みつる「反常識はんじょうしきの対人心理学たいじんしんりがく」による)
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