Sobre Todaii Japanese
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アメリカのトランプ政権は輸入される自動車に25%の追加関税を課す措置を日本時間の3日、発動しました。アメリカに多くの車や部品を輸出する日本の自動車産業への打撃となるだけでなく、世界経済への大きな影響が懸念されます。
日本時間の3日午後1時すぎに発動された25%の追加関税措置。日本を含むすべての国や地域から輸入される自動車が対象です。
日本の場合には乗用車が2.5%、トラックが最大25%の関税がかかっていましたが、25%が上乗せされ、乗用車は27.5%、トラックは最大50%となります。
また、エンジンなどの主要な部品についても5月3日までに25%の追加関税を課すとしています。
トランプ大統領は不当に価格が安い車が大量に輸入されることでアメリカ国内の工場や雇用が国外に流出していると繰り返し強調していて、今回の関税は恒久的な措置になるという認識を示しています。
自動車への関税に、新たに発表があった24%の相互関税が上乗せされることはありませんが、アメリカに多くの車や部品を輸出する日本の自動車産業への打撃となるだけでなく、世界経済に大きな影響を与えることが懸念されます。
国際部 甲木智和デスクと経済部 池川陽介デスクの解説です。
Q.トランプ大統領のねらいは
A.ひと言で言えばアメリカ国内の自動車産業を再び活性化させることです。トランプ大統領は選挙期間中からこの主張をたびたび繰り返してきました。アメリカでは自動車産業をはじめメーカーの工場を人件費が安いメキシコなどに移す動きが広がり、雇用が失われてきたと主張しています。この状況は、国外から価格の安い車が大量に輸入されれば、続くことになります。そこで、自動車への追加関税で、海外からの輸入を減らすとともにアメリカでの生産を増やそうというねらいです。実際に韓国の自動車大手がアメリカ国内で巨額の投資を明らかにするなど思惑通りと言える動きも出ています。
Q.自動車への追加関税が日本に与える影響は
A.自動車は日本経済を支えてきた基幹産業。ここに深刻な影響が及ぶ可能性も指摘されています。日本にとってアメリカは最大の輸出相手国だが、アメリカへの輸出額の実に3割が自動車です。今回の関税引き上げによって日本の自動車メーカーは、現地での販売が落ち込んだり利益が押し下げられたりして経営に悪影響が及ぶおそれがあります。さらに懸念されるのは、部品や素材など自動車に関連するさまざまな産業への影響です。中小企業も含め、生産や設備投資、雇用にも影響が広がるのではないかと懸念されています。日本のGDPを0.2%押し下げるという民間の試算もあり、大きな影響があるとみられています。
Q.日本の自動車メーカーや日本政府の対応は
A.自動車メーカー各社は業績への影響を最小限にするための対策を検討しています。たとえば「関税を回避するため自動車の現地生産を増やすこと」も考えられるが増産できる工場の余力には限りがあり、直ちに増産の対応をとることは難しい状況です。また「関税がかかる分を販売価格に転嫁する」という対策もあるが、これは現地での販売減少につながりかねません。このため、まずは調達や生産コストの削減を進めることで経営への影響を抑えようとしています。日本政府としてはアメリカに対し、関税の対象から日本を除外するよう引き続き求めていくほか、関税措置の影響を受ける日本企業の資金繰り対策などの検討を急ぐ考えです。
Q.アメリカの自動車メーカーへの影響、世界経済への影響は
A.アメリカの自動車メーカーも影響は避けられないという見方が強い。というのも、自動車の製造をアメリカ国内で完結させているメーカーは少なく、部品などを輸入に依存するケースが多いからです。たとえば、国境を接するメキシコやカナダでは、現地で生産するだけでなく、製造の過程でアメリカとの国境を何度も行き来させることもあります。そのたびに関税が課されることになればアメリカのメーカーにとってもコスト負担は極めて大きいものになります。また、トランプ大統領が2日発表した相互関税などを含め、各国が報復措置をとることになれば貿易摩擦が激しくなり、世界経済への影響はさらに広がっていくことも予想されます。各国にとってはどのように対応していくのか、難しい局面を迎えています。
中西部ミシガン州サウスフィールドにある自動車販売店は、日本や韓国のメーカーの自動車を取り扱っています。
トランプ大統領が輸入車に関税を課すと発表したことなどを受けて、3月の売り上げは前の年の同じ月と比べて30%以上、伸びたということです。
NHKの取材班が会社を訪れたのは平日(4月1日)でしたが、次々に客がショールームを訪れ販売価格や在庫の状況などについて問い合わせていました。
店を訪れた女性は「関税によってあしたの自動車価格がどうなるのか、まったくわからない。関税によってひょっとしたらあと1万ドル必要になるかもしれないので、車を安く手に入れたい」と話していました。
また、この日に車を購入した女性は「1か月前に車を買うという決断をしたが、値上がりする前で最高のタイミングだった。本当によい買い物ができた」と話していました。
販売店のジョージ・グラスマン社長は「多くの消費者が関税の発動前に自動車を購入したいと考えていてここ数週間は非常に忙しい。顧客の需要に応えるためこの1、2か月で新車や中古車の在庫を増やして対応している。需給がひっ迫すれば、新車だけでなく中古車の価格も上昇する可能性がある」と話していました。
一方、この会社では、トランプ政権による輸入車への関税措置によって自動車の価格が上昇した場合、今後、経営に悪影響が出る可能性もあると懸念しています。
グラスマン社長は「金利が高く、自動車がすでに記録的な高値にある中で関税が上乗せされれば、消費者の購入意欲を冷やすことになりかねない。多くの消費者がショールームに足を運ばなくなるのではないかと懸念している」と話していました。
第一生命経済研究所の試算では、25%の追加関税分が新車の販売価格にそのまま転嫁される場合、アメリカでの販売価格は平均で8.1%上昇するとしています。
その結果、消費者の購買意欲が減少し、アメリカでの新車の販売台数は12.1%減少すると試算しています。
このため、自動車メーカーがそのまま販売価格に関税分を上乗せするのは難しく、部品メーカーの協力も求める形で、コストの削減なども進めることが必要になるという見方が大勢となっています。
また、アメリカの金融大手のJPモルガンは、トランプ政権による輸入車などへの関税措置が発動されたあと、自動車メーカーがそのコストをすべて販売価格に転嫁した場合、価格が11%上昇するという試算を出しています。
新車の販売価格の上昇が懸念される中、アメリカの有力紙、ウォール・ストリート・ジャーナルは、3月27日、トランプ大統領がアメリカの大手自動車メーカーの首脳らに対し、関税を理由に値上げしないよう求めたと報じました。
そのあと、トランプ大統領はアメリカのNBCテレビのインタビューで「そんなことは言っていない」と否定した上で、「外国の車の価格が上がれば人々がアメリカの車を買うだろう」と述べ、関税の発動によってアメリカで生産された自動車が有利になると主張したということです。
これに対して、自動車専門の調査会社、「エドモンズ」のアナリスト、ジョセフ・ユン氏は「自動車や自動車部品への関税が発動されれば、多くの消費者がいったい何が起きているのかと驚き、ショックを受け、混乱するだろう。皆が『アメリカ製』だと思っている車でさえ、部品の多くはカナダやメキシコから輸入されているので、どの自動車メーカーもこの関税から逃れることはできない」と指摘しました。
その上で「私が見たことがない、予想できない価格の上昇が起きるだろう。多くのアメリカの消費者にとって車は住宅に次いで2番目に大きい月々の出費だ。25%の追加関税による価格の上昇は消費者にとって受け入れがたいものになるだろう」と述べました。
日本からアメリカへは国別でもっとも多い133万台あまりの乗用車が輸出されていることから、輸入車への25%の関税措置によって、深刻な影響を受けることになりそうです。
日本自動車工業会によりますと、2024年の1年間に日本からアメリカ向けに輸出された乗用車の台数は133万台あまりで、日本から輸出された乗用車全体の3分の1を占めます。
調査会社の「マークラインズ」のまとめによりますと、メーカー各社が2024年1年間に日本からアメリカに輸出した台数は、トヨタ自動車が55万台あまりとアメリカで1年間に販売した台数の23%を占めたほか、SUBARUが29万台あまりと44%を占め、マツダが22万台あまりと52%を占めました。
このほか、日産自動車は15万台で16%を占め、三菱自動車工業は8万台で72%を占めていて、中堅メーカーの輸出割合が大きくなっています。
アメリカ市場には日本以外にもトヨタとホンダがカナダとメキシコから輸出しているほか、日産とマツダがメキシコから輸出しています。
トヨタ自動車は当面、現地での販売価格は値上げせず、国内の生産規模と雇用も守る方針で、「当面は現在のオペレーションを維持する」とコメントしています。
トヨタ自動車は、2024年1年間に国内でおよそ312万台を生産し、このうち53万台あまりをアメリカに輸出していて、業績をけん引する大きな要素のひとつとなっています。
3日から25%の追加関税が課されたことで、大幅なコストアップとなりますが、トヨタは当面、現地での販売価格に転嫁して値上げすることはないとしています。
また、技術力などを確保するために欠かせないとしている年間300万台規模の国内生産と雇用も守る方針で「当面は現在のオペレーションを維持する」とコメントしています。
そのうえで、まずは固定費などのコスト削減に取り組みたい考えですが、トヨタの幹部は「努力にも限界があるので違う方法も考えないといけない」と述べていて、今後はアメリカの工場の稼働を増やして現地生産を拡大するかどうかなど業績への影響を緩和する方策が課題となります。
愛知県豊田市にあるトヨタ自動車の「元町工場」の従業員からは「状況を見守るしかない」とか「どのような影響が出るかわからない」といった声が聞かれました。
このうち50代の男性従業員は「関税はできるだけ少なくなる方がいいし、政府に動いてほしいと思うが、気持ちが届くかはわからないので状況を見守るしかない」と話していました。
また、別の男性従業員は「ニュースを見ましたがまだどんな影響が出るかわかりません。私たちはふだんと変わらず淡々と仕事を続けていければと思います」と話していました。
60代の男性従業員は「アメリカで車が売れなくなる可能性がある。生産がどうなるかはわかりませんが、私たち従業員にとっては心配です」と話していました。
日本の自動車産業への影響が懸念されるなか、北九州市の部品メーカーでは今後の変化に備える動きが出ています。
福岡県内には、大手自動車メーカーをはじめ自動車の関連産業が集積していて県によりますと、立地企業は2月時点で630社にのぼります。
このうち、北九州市小倉南区に本社を置く「戸畑ターレット工作所」は2009年に自動車部品の分野に参入し、エンジンやステアリングなどの部品を生産しています。
会社では、アメリカ向けに輸出する自動車の部品も扱っていることから、インターネットなどを使い日々、関税に関する情報を確認しています。
会社の松本大毅社長は「九州地区で生産される自動車は輸出が多いので何かしらの影響は出るのではないか。ニュースは確認しているが自分たちではどうしようもないところもあるので状況を静観し見守っていきたい」と話しています。
門司税関によりますと、九州経済圏の去年の自動車の輸出額は3兆5055億円で、このうちアメリカ向けは1兆99億円とおよそ3割を占めています。
トランプ政権による輸入車への関税措置によって自動車の価格上昇が見込まれ、メーカーのあいだでは販売の減少や利益の押し下げにつながるのではないかという懸念も出ています。
このため会社では、今後の環境の変化に対応するためには競争力の強化が欠かせないと考えています。
これまで人が行っていた仕上げ作業にロボットを導入し、部品によっては1週間かかっていた作業を1日で終わるようにするなど生産の効率化を進めています。
また、非鉄金属を加工する独自の技術を応用し、燃費の向上などにつながるアルミを使ったより軽い部品の生産にも力を入れています。
松本社長は「ロボットを導入して生産性を高めたり、ITの技術を使って生産性を上げたりする取り組みを推進している。準備をしっかりしてどういう状況になっても耐えられるように取り組んでいくしかない」と話しています。
静岡県湖西市にある部品メーカー「ユニバンス」は、変速機や関連する部品などの生産を手がけていて、アメリカにも輸出している自動車メーカーに納入しているほか、海外の自社工場でも生産しています。
年間500億円程度の売り上げのうち、およそ4割がアメリカ向けで、25%の追加関税の発動に伴い、自動車メーカーからさらなるコスト削減を求められると考えて、対応を検討しています。
具体的には出荷前の部品に傷が付いていないか、品質を確認する工程にAI=人工知能を活用することで生産コストを削減することを検討しています。
すでに本格導入しているアメリカの工場では、6人で行っていた作業を1人が短時間で行えるようになったということで会社では効率化によるコスト削減に期待しています。
「ユニバンス」の高尾紀彦社長は「自動車業界にとって大打撃になると思うし、最終的には自分たちの経営にも影響が出てくると思う。やれる範囲でしかできないので企業として競争力をつけていくしかない」と話しています。
愛知県東部の蒲郡市から豊川市と豊橋市を経て田原市にまたがる三河港は、輸出額の大半がトヨタ車を中心とする完成車で占められ、輸出先は主にアメリカだということです。
三河港に隣接するトヨタの田原工場には専用のふ頭が設けられていて、運搬船への積み込みを待つ完成車が多く並んでいました。
愛知県の三河港務所の担当者は「アメリカ向けの輸出が多いので、追加関税によって貿易額に影響が出ると考えている。現時点ではどこまで広がるかわからないので、引き続き自動車メーカーの動向を注視していきたい」と話していました。
4日からソウル近郊のキョンギ道コヤン市で始まるモーターショーには韓国内外のメーカー各社が参加します。
それを前に3日、韓国の自動車メーカー大手のヒョンデ自動車やキア自動車などが発表を行いました。
このなかで、ヒョンデ自動車のホセ・ムニョス社長兼CEOはトランプ政権の関税政策について「影響を分析している」と述べました。
その上で「われわれは常に競争力を維持する。現時点でアメリカで価格を引き上げる計画はない」と述べました。
また、キア自動車のソン・ホソン社長兼CEOはアメリカでの販売価格について「現在はまだ検討していない。まだそんなことを話すのは早すぎる」と述べるにとどめました。
韓国からアメリカ向けの自動車の輸出額は2024年全体のおよそ49%を占めていて、韓国政府は4月中に自動車の追加関税への対応策などを盛り込んだ緊急の対策を発表する方針です。