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男性だんせいにおけるストレス下かでの糖分とうぶん摂取せっしゅがうつ症状しょうじょうを悪化あっかさせる可能性かのうせい
男性だんせいにおけるストレス下かでの糖分とうぶん摂取せっしゅがうつ症状しょうじょうを悪化あっかさせる可能性かのうせい

ストレスを感じると甘味を求める傾向は広く知られており、セロトニンと呼ばれる「幸せホルモン」の分泌を促進するために、甘い食品を摂取したくなるとされている。

しかしながら、藤田医科大学の研究によれば、男性の場合、ストレス解消目的でのスイーツ摂取は、むしろうつ症状を悪化させるおそれがあることが明らかとなった。

同大学は、岐阜県の松波総合病院「まつなみリサーチパーク」が保有する健康診断受診者2,840人分の食事調査データを分析した。

その結果、抑うつ傾向の強い男性は、そうでない男性に比べて砂糖の摂取量が多いことが判明したのである。

さらに、この関連性を明らかにするため、マウスを用いた実験が行われた。

オスおよびメスのマウスに4週間にわたり軽度のストレスを与えた上で、砂糖水を飲料として与え、活動量や社会性行動、絶望様行動(無気力状態)、記憶力の評価を実施した。

その結果、メスのマウスでは社会性の低下などのうつ症状が軽減された一方、オスのマウスでは過度な活動や攻撃性が一部改善したものの、社会性や絶望様行動には改善が見られなかった。

それどころか、記憶機能の低下が認められたのである。

脳機能の解析からは、ストレス下での砂糖摂取が、意思決定や感情抑制に関与する前頭前皮質におけるノルアドレナリン関連機能に変化をもたらすことが示された。

ノルアドレナリンは意欲や気力に影響を与えるホルモンであり、その分泌量が少なすぎると無気力、多すぎると攻撃性が増すという特性を持つ。

加えて、オスのマウスでは血糖値の低下が遅れ、慢性的な高血糖状態が継続し、脳内の糖代謝が乱れることで酸化ストレスに関連する変化が生じていた。

このことは、認知機能の低下やうつ症状の悪化を招く要因となり得るが、メスのマウスではこうした変化は観察されなかった。

さらに、うつ状態のオスのマウスに対し、ノルアドレナリンの作用を抑制するα2アドレナリン受容体遮断薬を投与したところ、行動異常の改善が認められた。

これにより、ストレス下での糖分過剰摂取が男性のうつ病発症リスクを高める可能性が示唆されるとともに、うつ病治療においてα2アドレナリン受容体が新たな標的となり得ることが示された。

本研究はあくまでマウスを対象としたものであるとはいえ、慢性的なストレスを抱える男性にとって、糖分の過剰摂取がうつ症状の悪化につながるおそれがあることを改めて認識する必要があるだろう。