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資生堂しせいどう、過去かこ最大さいだいの520億円おくえん赤字あかじへ
資生堂しせいどう、過去かこ最大さいだいの520億円おくえん赤字あかじへ

日本を代表する化粧品メーカーである資生堂は、2025年12月期の連結決算(IFRS基準)において、最終損益が520億円の赤字となる見通しを発表した。

これは年初に公表された60億円の黒字予想から一転し、同社史上最大規模の赤字となることから、経営陣にとっても極めて厳しい状況に直面しているといえる。

会計基準の影響を除いた場合でも、今回の赤字額は2001年3月期の450億円を上回り、実質的に過去最大の損失となる。

2年連続で最終赤字に陥ることは、企業としての信頼や今後の事業展開に少なからぬ影響を及ぼすものと考えられる。

このような厳しい決算となった最大の要因は、米国事業における資産価値の大幅な減少、すなわち減損損失である。

特に、2019年に約900億円で買収したスキンケアブランド「Drunk Elephant(ドランク・エレファント)」の業績悪化が顕著であり、激化する新興ブランドとの競争や2024年に発生した生産トラブルによる供給問題の影響から顧客離れが進み、約468億円ののれん減損を計上せざるを得なくなった。

これにより、米国事業全体の収益性が著しく低下したのはいうまでもない。

加えて、中国市場における景気減速も売上に大きな影響を及ぼしており、2025年の売上高は9,650億円と前年から3%減少し、当初予想をも下回る結果となった。

こうした状況を受け、経営再建を図るために、資生堂は米国子会社において既に約300人、すなわち10%以上の人員削減を実施しているが、さらに日本本社でも約200人の削減を発表した。

これは、経営基盤の強化とコスト構造の見直しを迫られた結果である。

一方で、本業の利益を示す営業利益は365億円となり、前年よりやや改善していることから、事業そのものは黒字を維持している。

しかしながら、過去の投資に伴う損失処理が重くのしかかり、最終的には大幅な赤字計上となったのである。

年初に示された黒字予想は一時的なものに過ぎず、年末時点での赤字は資産整理および事業再構築の過程で避けられなかった結果だと言える。

今後、資生堂にとっては米国事業の立て直しと中国市場の回復が、経営再建の成否を左右する重要な課題となるに違いない。