昔、小さな村に小さな酒屋がありました。その年、村は台風でお米があまりとれず、みんな元気がありませんでした。でも、村人たちは毎晩酒屋に集まって、お酒を飲みながら話していました。その中に、いつも変な笑い方をする男がいました。
ある夜、赤い服を着たお坊さんが酒屋に来て、「お酒は知恵が出る飲み物です」と言いました。女主人はお坊さんが持ってきたお寺のノートを見て、お酒を売りました。
また別の夜、同じお坊さんが来たので、女主人は「村の人を助けてください」と頼みました。お坊さんは笑いながら、お酒を飲んでお経を唱えました。すると、変な男が苦しみだして、鬼のような姿になり、酒屋から逃げていきました。
お坊さんは「今のは酒鬼です。もう大丈夫です」と言って帰りました。大晦日、女主人がお寺にお金をもらいに行くと、住職は「私はお酒を飲みません」と言いました。でも、お寺の上にある地蔵堂を見ると、赤い服のお地蔵さんが立っていました。住職は「もう歩かないで、ここに座っていてください」と言うと、お地蔵さんは座りました。
それから村では、お地蔵さんにお酒をお供えするようになり、村は幸せになりました。