JLPT N1 – Reading Exercise 76
「どうすれば、外国語が上達しますか?」という質問は、しばしば耳にするものだ。
この問いには、実は見過ごされがちな前提が隠れている。それは「楽をして」という意識である。つまり「どうすれば楽をして外国語が話せるようになりますか」と尋ねているのである。子どもが流暢に外国語を話すと、大人は「この子の語学の才能を大切にしたい」と考える。しかし、語学の才能というものは、ある段階に到達して初めて意味を持つものであり、それまでは地道な努力の積み重ねによってしか上達はない。子どもにはまず、継続的な努力を支える忍耐力を身につけさせることが重要なのだ。
幼い子どもや小学生は、興味を持ったことには熱中しやすい反面、すぐに飽きてしまうことも多い。飽きてしまえば、親がどれほど熱心に勧めても、子どもは関心を示さなくなる。忍耐力が不足した状態で無理に続けさせても、柔軟な頭脳には何も定着しないだろう。