JLPT N1 – Reading Exercise 86
私私は学生たちに「読書の時間をどう確保するか」という話をよくする。例えば、電車の中でほんの数駅の間に本を開く、あの集中力を思い出してほしいと伝えている。わずか2、3分でも、ページをめくり内容を頭に入れようとするあの瞬間、私たちは意外なほど多くの情報を吸収している。あの感覚で日々の隙間時間を活用すれば、かなりの量の本を読むことができるのだ。また、短時間で内容を把握しようとすることで、思考の柔軟さや記憶力の訓練にもなる。
さらに、5分程度の読書を習慣化することも重要だ。慣れてくれば、待ち合わせの5分間で短編小説の一節を読むこともできる。メモ帳に気になった言葉を書き留めたり、読んだ内容について簡単な感想をまとめたり、短い時間でも多様な読書体験が可能だ。こうした細切れの時間は、気づかないうちに積み重なり、やがて大きな知識の蓄積となるのである。