JLPT N2 – Reading Exercise 32
外国語を学ぶとき、つい新しい単語や表現に出会うたびにすぐ辞書を引いてしまう人が多い。しかし、辞書を使う前にまず自分で考えてみることが大切だ。なぜなら、辞書をすぐ使うと、その単語や表現が頭に残りにくくなるからである。そこで、私がどのように外国語を勉強しているか、「1」それについて話をしたい。
私は、外国語の本や記事を読むとき、知らない単語が出てきても、すぐには調べない。まずは前後の文脈から意味を推測してみる。これは決して特別な能力が必要なことではない。ただ、多くの学習者は、少し考えてみてわからなければ、すぐに辞書を開いて「ああ、こういう意味か」と納得して、次に進んでしまう。「2」これではダメです。(中略)このやり方では、単語の意味が記憶に残らない。自分にとっては、どちらかというと「またわからなかった」という失敗の体験になってしまう。辞書で意味がわかったとしても、自分で理解したわけではないのだ。
私はそうしなかった。私は、わからない単語や表現があったら、まずは自分の力で意味を推測することを徹底した。5分でわかることもあれば、10分以上考えることもあった。どうしてもわからないときは、ノートにその単語を書き出して、しばらく時間をおいてからもう一度文脈を読み直した。それでもわからなければ最後に辞書を使うことにした。「3」そんな悠長なことはしていられない。自分が一つの単語を5分も10分も考えている間に、他の人はどんどん先に進んでしまう。それでいいのかと感じる人もいるだろう。しかし、違うのだ。
「自分で意味を推測して理解できた!」という大きな喜びが生まれる。そして、外国語に対する興味がどんどん深まっていく。たとえ簡単な単語でも、自分の力で意味をつかむことで、次々と学ぶ意欲がわいてくる。それがポジティブな記憶となり、頭の中にしっかり残るのだ。
逆に、辞書ですぐに意味を調べてしまうと、「結局自分ではわからなかった」という虚しさだけが残る。この記憶はネガティブな記憶なので、脳がすぐに忘れてしまう。
このように、ポジティブな記憶を積み重ねていくこと、そのために自分なりの方法を考えてみてほしい。そして実際にやってみて、合わなければ別の方法を探せばよい。私の方法もぜひ参考にしてみてほしい。
(注)文脈(ぶんみゃく):前後の文章のつながり