プロスポーツ選手が簡単に闇のギャンブルにはまりやすい理由について考えるには、かれらの独自の文化と、その世界に根付く競争心を理解する必要がある。競技スポーツには、異常なほどの競争心と多くの可処分所得、そして何よりも多くの暇な時間を持て余した人々が集まってくる。
1993年のインタビューでNBAのスター選手マイケル・ジョーダン氏は「ギャンブルはやめられる。でも、やめにくいんだ。ギャンブルそのものが問題なんじゃない。問題は競争心なんだ。競争が根本にあるんだよ」と語っている。
ラトガース大学のギャンブル研究センターが56の研究を比較したところ、アスリートは非アスリートよりも高頻度でギャンブルをするという結論が多く、アスリートの特性が影響していることが示唆された。
もちろん、すべての選手が闇の世界に足を踏み入れているわけではなく、大半は適度な娯楽としてギャンブルを楽しんでいる。しかし最近起こった2件の賭博疑惑は、プロスポーツ界に根強く残る問題の深刻さを改めて示している。
米国では、ギャンブルが身近な存在であり、法的にも認められている州が多い。それゆえに、プロ選手たちが賭けに興じることを止めるのは難しく、あるスカウトの言葉を借りれば「かれらにとって大金を失うことよりも、勝つことの方がはるかに重要だ」という。この状況は、もはやギャンブルが一部の選手にとっては文化の一部となっていることを示しているにほかならない。