日本新聞: 【随時更新】ロシアウクライナに軍事侵攻（2日の動き）

ロシアによるウクライナに対にたいする軍事ぐんじ侵攻しんこうが続つづいています。

ウクライナの各地かくちでロシア軍ぐんとウクライナ軍ぐんが戦闘せんとうを続つづけていて、大勢たいせいの市民しみんが国外こくがいへ避難ひなんしています。戦闘せんとうの状況じょうきょうや関係かんけい各国かっこくの外交がいこうなどウクライナ情勢じょうせいをめぐる2日にち（日本にっぽん時間じかん）の動うごきを随時ずいじ更新こうしんでお伝おつたえします。

（日本にっぽんとウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間じかんの時差じさがあります）

※NHKは首都しゅとキエフなど、一部いちぶにロシア語ごに由来ゆらいする地名ちめいを使つかってきましたが、原則げんそくとしてウクライナ語ごに沿そった呼称こしょうに改あらためました。「キエフ」は「キーウ」、第だい2の都市とし「ハリコフ」は「ハルキウ」などとなります。一方いっぽう、ウクライナ語ごに由来ゆらいする「マリウポリ」などの呼称こしょうは変かわりません。

米べい国防こくぼう総省そうしょうウクライナに追加ついか軍事ぐんじ支援しえん

アメリカ国防こくぼう総省そうしょうは1日にち、ロシアによる軍事ぐんじ侵攻しんこうが続つづくウクライナに対にたいして3億おくドル、日本にっぽん円えんにしておよそ360億おく円えんの追加ついかの軍事ぐんじ支援しえんを行おこなうと発表はっぴょうしました。

今回こんかいの軍事ぐんじ支援しえんには、レーザー誘導ゆうどうロケットシステムや爆弾ばくだんを搭載とうさいして戦車せんしゃや装甲車そうこうしゃなどに自爆じばく攻撃こうげきをする無人むじん機き、それに暗視装置あんしそうちや弾薬だんやくなどが含ふくまれるということです。

アメリカはウクライナの自衛じえい能力のうりょくを強化きょうかするため軍事ぐんじ支援しえんを続つづけていて、バイデン政権せいけん発足ほっそく以降いこう、合あわせて23億おくドル以上いじょう、日本にっぽん円えんにして2800億おく円えん以上いじょうの支援しえんを行おこなったとしています。

ゼレンスキー大統領だいとうりょう「6266人にんを避難ひなんさせることに成功せいこう」

ウクライナのゼレンスキー大統領だいとうりょうは日本にっぽん時間じかんの2日にち午前ごぜん、国民こくみん向むけに新あらたな動画どうがを公開こうかいし、「ウクライナ東部とうぶのマリウポリの住民じゅうみん3071人にんを含ふくむ、6266人にんを避難ひなんさせることに成功せいこうした」と明あきらかにしました。

そのうえで、「負傷ふしょうした兵士へいしを含ふくむ国民こくみんの避難ひなんについては、仲介ちゅうかい役やくとなっているトルコと協議きょうぎしている」と述のべ、近ちかく詳細しょうさいを明あきらかにする考かんがえを示しめしました。

また、戦況せんきょうについては、「ウクライナ北部ほくぶではロシア軍ぐんがゆっくりと、しかし目めに見みえて撤退てったいしている」とした一方いっぽうで、「東部とうぶでは非常ひじょうに困難こんなんな状況じょうきょうが続つづいている。ロシア軍ぐんはドンバスやハルキウで軍備ぐんびを増強ぞうきょうしていて、新あらたな攻撃こうげきに向むけて準備じゅんびしている」と述のべ、ロシア軍ぐんによる激はげしい攻撃こうげきが迫せまっているとして懸念けねんを示しめすとともに、徹底てってい抗戦こうせんを続つづける姿勢しせいを強調きょうちょうしました。

米べいロシア・ベラルーシの航空こうくう宇宙うちゅう関連かんれん企業きぎょうを輸出ゆしゅつ規制きせい対象たいしょうに

アメリカのバイデン政権せいけんは1日にち、ロシアとベラルーシの防衛ぼうえいや航空こうくう宇宙うちゅう産業さんぎょうに関連かんれんする120の企業きぎょうや研究所けんきゅうじょを輸出ゆしゅつ規制きせいの対象たいしょうに追加ついかしたと発表はっぴょうしました。

いずれも、ウクライナへの侵攻しんこうに使つかわれる軍事ぐんじ品ひんなどを支援しえんしているためだとしています。

これで、アメリカによる一連いちれんの輸出ゆしゅつ規制きせいの対象たいしょうとなった団体だんたいは合あわせて260に上のぼっています。

レモンド商務しょうむ長官ちょうかんは声明せいめいで「ロシアの孤立こりつ化かをさらに進すすめる」と強調きょうちょうしました。

国連こくれん “事務じむ次長じちょうがロシアとウクライナの首都しゅとを訪問ほうもんへ”

国連こくれんのグテーレス事務じむ総長そうちょうは1日にち、ニューヨークの国連こくれん本部ほんぶで記者きしゃ団だんに対にたいし、ウクライナでの人道的じんどうてきな停戦ていせんの実現じつげんに向むけて人道じんどう問題もんだいを担当たんとうするグリフィス事務じむ次長じちょうが3日にちからロシアの首都しゅとモスクワを訪問ほうもんする予定よていだと明あきらかにしました。

グリフィス事務じむ次長じちょうはその後そのご、ウクライナの首都しゅとキーウ、ロシア語ごでキエフも訪問ほうもんするということです。

グテーレス事務じむ総長そうちょうは4日にち前まえの会見かいけんで、ウクライナでの人道的じんどうてきな停戦ていせんの合意ごういに向むけて可能かのう性せいを探さぐるようグリフィス事務じむ次長じちょうに指示しじしたと発表はっぴょうしていて、その後そのごロシアとウクライナの双方そうほうが事務じむ次長じちょうの訪問ほうもんを了承りょうしょうしたとしています。

一方いっぽう、グリフィス事務じむ次長じちょうが訪問ほうもん中ちゅうに誰だれと会談かいだんするのかなど詳くわしいことは明あきらかにしませんでした。

マリウポリで撮影さつえいされた映像えいぞうでは甚大じんだいな被害ひがいの様子ようす

ロシア軍ぐんが掌握しょうあくを目指めざして攻勢こうせいを強つよめているウクライナ東部とうぶのマリウポリで4月つき1日にちに撮影さつえいされた映像えいぞうでは、多おおくの建物たてものが焼やけ焦こげたり崩れ落くずれおちたりして、甚大じんだいな被害ひがいが出でている様子ようすがわかります。

映像えいぞうでは、疲つかれた表情ひょうじょうでたたずむ子こどもや通とおりを歩あるく人ひとの姿すがたのほか、車くるまや戦車せんしゃが走はしっている様子ようすが確認かくにんできます。

路上ろじょうには、がれきが散乱さんらんし、ウクライナ軍ぐんと親おやロシア派はの武装ぶそう勢力せいりょくとの戦闘せんとうについて停戦ていせん監視かんしにあたっていたOSCE＝ヨーロッパ安全あんぜん保障ほしょう協力きょうりょく機構きこうのロゴが入はいった車両しゃりょうが放置ほうちされている様子ようすも確認かくにんできます。

また、銀行ぎんこうの建物たてものは壁かべに大おおきな穴あなが開ひらき建物たてもの内ないにあるATMが壊こわれていました。

さらに、孤児こじ院いんでは室内しつないに子こども用ようの自転車じてんしゃや靴くつ、衣服いふくなどが散ちらばっていました。

ウクライナ大統領だいとうりょう仏ふつ大統領だいとうりょうにロシアへ停戦ていせん働はたらきかけを要請ようせい

ウクライナのゼレンスキー大統領だいとうりょうは1日にち、フランスのマクロン大統領だいとうりょうと電話でんわ会談かいだんしました。

フランス大統領だいとうりょう府ふによりますと、ゼレンスキー大統領だいとうりょうは、ロシア軍ぐんが攻勢こうせいを強つよめるマリウポリでの人道じんどう支援しえん活動かつどうや市民しみんの避難ひなんを可能かのうにするため一時いちじ的てきな停戦ていせんをロシア側がわへ働はたらきかけるよう要請ようせいしたということです。

これに対にたいして、マクロン大統領だいとうりょうはマリウポリの人ひとたちが望のぞむところへ避難ひなんし、十分じゅうぶんな人道じんどう支援しえんが届とどくために必要ひつような停戦ていせんを実現じつげんできるよう努力どりょくを続つづけると応おうじたということです。

トルコ大統領だいとうりょうみずからの仲介ちゅうかいによる首脳しゅのう会談かいだん開催かいさいに意欲いよく

トルコ大統領だいとうりょう府ふによりますと、エルドアン大統領だいとうりょうは4月つき1日にち、ロシアのプーチン大統領だいとうりょうと電話でんわ会談かいだんを行おこないました。

この中なかでエルドアン大統領だいとうりょうは、3月つき29日にちにイスタンブールで行おこなわれたロシアとウクライナの停戦ていせん交渉こうしょうについて「会議かいぎは肯定こうてい的てきで建設けんせつ的てきに行おこなわれ、和平わへいへの希望きぼうを芽吹めぶかせた」と評価ひょうかしたということです。

そして「双方そうほうが冷静れいせいに行動こうどうし、対話たいわを続つづけることが大切たいせつだ」と述のべたうえで、みずからの仲介ちゅうかいによって、プーチン大統領だいとうりょうとウクライナのゼレンスキー大統領だいとうりょうとの首脳しゅのう会談かいだんを開ひらくことに重かさねて意欲いよくを示しめしました。

また、ロシア大統領だいとうりょう府ふによりますと、プーチン大統領だいとうりょうも仲介ちゅうかい役やくを務つとめるエルドアン大統領だいとうりょうに謝意しゃいを示しめしたうえで、停戦ていせん交渉こうしょうの状況じょうきょうを伝つたえたとしています。

医療いりょう支援しえんへ JICAが隣国りんごくモルドバの病院びょういん視察しさつ

多おおくのウクライナの人ひとたちが避難ひなんしている隣国りんごくのモルドバで、医療いりょう分野ぶんやで必要ひつようとされる支援しえんを検討けんとうするため、JICA＝国際こくさい協力きょうりょく機構きこうの調査ちょうさ団だんが首都しゅとキシニョフの「国立こくりつ共和きょうわ国こく病院びょういん」を訪おとずれ手術しゅじゅつ室しつや入院にゅういん病棟びょうとうを視察しさつしました。

病院びょういんの担当たんとう者しゃは人工じんこう透析とうせきの装置そうちが老朽ろうきゅう化かしていることや人工じんこう呼吸こきゅう器きの修理しゅうりが必要ひつようとなっていることなどを説明せつめいしていました。

JICAは以前いぜん、この病院びょういんに医療いりょう機器ききを提供ていきょうしたり人材じんざい育成いくせいを支援しえんしたりしたことから、今後こんごも機器ききのメンテナンスや人材じんざいの派遣はけんなど必要ひつような支援しえんを検討けんとうすることにしています。

ウクライナの公共こうきょう放送ほうそう現況げんきょうを国内外こくないがいに英語えいごで発信はっしん

ウクライナの公共こうきょう放送ほうそうは動画どうが投稿とうこうサイト、ユーチューブで現地げんちの状況じょうきょうを連日れんじつ、国内外こくないがいに英語えいごで発信はっしんしています。

4月つき1日にちに公開こうかいされた放送ほうそうでは、第だい2の都市とし、ハルキウ近郊きんこうの高速こうそく道路どうろで、近ちかくの集落しゅうらくから避難ひなんしていた市民しみんが乗のる20台だい以上いじょうの車くるまがロシア軍ぐんの砲撃ほうげきを受うけ、複数ふくすうの市民しみんが死亡しぼうしたと伝つたえています。

現場げんばを撮影さつえいした写真しゃしんでは、ボンネットが壊こわれドアが開ひらいたままになっている車くるまや焼やけて骨組ほねぐみだけになっている車くるまが道路どうろ上じょうに残のこされていることが確認かくにんできます。

また、北東ほくとう部ぶのスムイ州しゅうでは、ロシア軍ぐんが占拠せんきょする地域ちいきで市民しみんの連れ去つれさりや略奪りゃくだつ行為こういが相次あいついでいると伝つたえています。

映像えいぞうでは、攻撃こうげきを受うけてがれきの山やまとなった建物たてものや室内しつないが荒あらされた住宅じゅうたくなどが映し出うつしだされ、市民しみんによりますと野菜やさいなどの食料しょくりょうのほか家具かぐさえも奪うばわれているということです。

IAEA事務じむ局長きょくちょう支援しえんを本格ほんかく化かさせる考かんがえ

今週こんしゅう、ウクライナ国内こくないの原子力げんしりょく発電はつでん所しょの安全あんぜんに向むけた支援しえんを行おこなうため現地げんちを訪おとずれていたIAEA＝国際こくさい原子力げんしりょく機関きかんのグロッシ事務じむ局長きょくちょうは、4月つき1日にち、本部ほんぶがあるオーストリアのウィーンで記者きしゃ会見かいけんを開ひらき「戦闘せんとうが続つづく前例ぜんれいのない状況じょうきょうのなかで原発げんぱつが稼働かどうしている」と、現状げんじょうに懸念けねんを示しめし、来週らいしゅうから支援しえんを本格ほんかく化かさせる考かんがえを明あきらかにしました。

また、グロッシ事務じむ局長きょくちょうは、ロシア軍ぐんが一時いちじ占拠せんきょし、IAEAが繰り返くりかえし懸念けねんを示しめしていた北部ほくぶのチョルノービリ原発げんぱつ、ロシア語ごでチェルノブイリ原発げんぱつについても触ふれ、周辺しゅうへんの放射線ほうしゃせんのレベルは通常つうじょうどおりだと説明せつめいしました。

IAEAは来週らいしゅうからウクライナへの支援しえんを本格ほんかく化かさせるということで、原発げんぱつの安全あんぜんに必要ひつような物資ぶっしの輸送ゆそうや専門せんもん家かの派遣はけんを検討けんとうしているということです。

国連こくれん “ウクライナで3月つき31日にちまでに1276人にんの市民しみんが死亡しぼう”

国連こくれん人権じんけん高等こうとう弁務べんむ官かん事務所じむしょは、ロシアによる軍事ぐんじ侵攻しんこうが始はじまったことし2月つき24日にちから3月つき31日にちまでに、ウクライナで少すくなくとも1276人にんの市民しみんが死亡しぼうしたと発表はっぴょうしました。

このうち115人にんは子こどもだということです。

死亡しぼうした人ひとのうち、425人にんは東部とうぶのドネツク州しゅうとルハンシク州しゅうで、851人にんはキーウ州しゅうや東部とうぶのハリキウ州しゅう、北部ほくぶのチェルニヒウ州しゅう、南部なんぶのヘルソン州しゅうなどで確認かくにんされています。

また、けがをした人ひとは1981人にんに上のぼるということです。

多おおくの人ひとたちは砲撃ほうげきやミサイル、空爆くうばくなどによって命いのちを落おとしたり負傷ふしょうしたりしたということです。

今回こんかいの発表はっぴょうには、ロシア軍ぐんの激はげしい攻撃こうげきを受うけている東部とうぶマリウポリなどで確認かくにんが取とれていない犠牲ぎせい者しゃの数かずは含ふくまれておらず、国連こくれん人権じんけん高等こうとう弁務べんむ官かん事務所じむしょは実際じっさいの数かずはこれよりはるかに多おおいとしています。

台湾たいわんウクライナ支援しえんの寄付きふ金きん 1か月かげつ間かんで約やく40億おく円えん集あつまる

台湾たいわん外交がいこう部ぶはウクライナの人ひとたちを支援しえんするため、4月つき1日にちまでの1か月かげつ間かんに専用せんようの口座こうざで受け付うけつけた寄付きふ金きんが9億おく3400万まん台湾たいわん元もと、日本にっぽん円えんにしておよそ40億おく円えんが集あつまったと発表はっぴょうしました。

外交がいこう部ぶは、迅速じんそくな支援しえんを行おこなうためとして、このうち一部いちぶをウクライナから避難ひなんした人ひとを最もっとも多おおく受け入うけいれているポーランドを中心ちゅうしんにすでに送おくっています。