日本新闻: コロナ後遺症の実態調査開始患者の相談相次ぐ厚労省

コロナ後遺症こういしょうの実態じったい調査ちょうさ開始かいし患者かんじゃの相談そうだん相次あいつぐ厚あつ労ろう省しょう

Apr 16, 2022 15:04 1

Furigana

新型しんがたコロナウイルスの第だい6波はは感染かんせんのピークを越こえていますが、医療いりょう機関きかんにはオミクロン株かぶに感染かんせんしたあとの後遺症こういしょうとみられる症状しょうじょうに悩なやむ患者かんじゃの相談そうだんが相次あいついでいます。

厚生こうせい労働ろうどう省しょうは今月こんげつから新あらたに後遺症こういしょうの実態じったいと影響えいきょうを把握はあくする調査ちょうさを始はじめています。

オミクロン株かぶの感染かんせんが拡大かくだいした第だい6波はでは、先月せんげつ末まつまでに全国ぜんこくでおよそ460万まん人にんが感染かんせんし、専門せんもんの外来がいらいを設もうけている医療いりょう機関きかんには味覚みかくや嗅覚きゅうかくの異常いじょうのほか、けん怠けんたい感かんや集中しゅうちゅう力りょくの低下ていかなどの症状しょうじょうに悩なやむ患者かんじゃが相次あいついで相談そうだんに訪おとずれています。

こうした中なか、厚生こうせい労働ろうどう省しょうは後遺症こういしょうの実態じったいの把握はあくと新型しんがたコロナが医療いりょう態勢たいせいに与あたえる影響えいきょうを調しらべるため、今月こんげつから2億おく円えんの予算よさんをかけて調査ちょうさを始はじめています。

具体ぐたい的てきには、国くにの研究けんきゅう班はんが今後こんごの流行りゅうこうも踏ふまえて、オミクロン株かぶの感染かんせん後ごにどんな症状しょうじょうが続つづいているかや引き起ひきおこされる合併症がっぺいしょう、それにその要因よういんなどについて調査ちょうさするということです。

また厚生こうせい労働ろうどう省しょうは今後こんご、最新さいしんの知見ちけんをもとに、後遺症こういしょうとみられる患者かんじゃの診察しんさつやリハビリの方法ほうほうなどを示しめした手引てびきを改訂かいていし、症状しょうじょうに悩なやむ人ひとが地域ちいきの医療いりょう機関きかんで迅速じんそくに治療ちりょうを受うけられるようにしていきたいとしています。

厚生こうせい労働ろうどう省しょうは「新型しんがたコロナの後遺症こういしょうについてはまだ明あきらかになっていないことも多おおいが、病態びょうたいの把握はあくとともに、適切てきせつな医療いりょうにつなげられるよう取り組とりくんでいきたい」としています。

専門せんもん家か患者かんじゃ数多かずおおく、後遺症こういしょう出でる人ひとが増ふえる可能かのう性せい指摘してき

ことし3月つきまで新型しんがたコロナの後遺症こういしょうを調しらべる国くにの研究けんきゅう班はんの代表だいひょうを務つとめた高知こうち大学だいがく医学部いがくぶの横山よこやま彰あきら仁じん教授きょうじゅは、オミクロン株かぶに感染かんせんしたあとで出でる後遺症こういしょうについて、まだ詳くわしくは分わかっていないものの、オミクロン株かぶに感染かんせんした人ひとはそれ以前いぜんに比くらべて格段かくだんに多おおいため、後遺症こういしょうを訴うったえる人ひとも増ふえるおそれがあるとしています。

横山よこやま教授きょうじゅによりますと、新型しんがたコロナに感染かんせんしたあとに出でる後遺症こういしょうは、コロナで息切いきぎれや筋力きんりょく低下ていかなど重症じゅうしょうになった人ひとに出でやすいものと、けん怠けんたい感かんや嗅覚きゅうかく・味覚みかく異常いじょうなど重症じゅうしょうでも軽症けいしょうでも出でるものがあるということです。

新型しんがたコロナの後遺症こういしょうについてWHO＝世界せかい保健ほけん機関きかんは「発症はっしょうから3か月かげつ後ごから始はじまり、少すくなくとも2か月かげつは続つづく症状しょうじょう」としていて、オミクロン株かぶの感染かんせん後ごに出でる後遺症こういしょうについてはまだ詳くわしく分わかっていませんが、横山よこやま教授きょうじゅは「後遺症こういしょうが出でる頻度ひんどは、軽症けいしょうが多おおいとされるオミクロン株かぶでは低ひくくなっていると考かんがえられるが、患者かんじゃの数かずは極きわめて多おおいので、後遺症こういしょうが出でる人ひとも非常ひじょうに多おおくなるのではないか。実際じっさいに後遺症こういしょうに苦くるしんでいる人ひとも出でていて軽視けいしはできない」と話はなしています。

また新型しんがたコロナへの感染かんせんでは重症じゅうしょう化かしにくい、若わかい世代せだいでも後遺症こういしょうがみられることについて、「オミクロン株かぶは比較的ひかくてき若わかい人ひとでも多おおくの人ひとが感染かんせんし、現役げんえき世代せだいにも非常ひじょうに大おおきな影響えいきょうを及およぼしている。後遺症こういしょうの症状しょうじょうを登録とうろくして実態じったいを把握はあくし、起おきる仕組しくみをできるだけ早はやく明あきらかにするための研究けんきゅうを進すすめることが重要じゅうようだ。ワクチンを打うつと後遺症こういしょうの頻度ひんどが減へるという報告ほうこくが海外かいがいから出でているので、ワクチン接種せっしゅも重要じゅうようだ」と話はなしています。