乗客ですし詰めになったムンバイの通勤電車からダージリン・ヒマラヤ鉄道で運行する驚きの「トイ・トレイン」まで、鉄道はインドで最も注目に値する特徴の一つであり、これなくして同国が今日のような経済大国に進化していたとは考えにくいです。
しかし国の発展に伴い、インドの鉄道には一段のプレッシャーがかかるようになっています。時代の流れに乗り、移動時間を短縮し、貨物の最大積載量を増やしつつ、拡大する国内産業に資することが求められているのです。
従来の鉄道網(一部は大英帝国の時代までさかのぼる)は、これまではインドの役に立ってきたかもしれませんが、次第に時代遅れになりつつあります。特に隣国であり、地域の覇権を争うライバルでもある中国の急速な発展ぶりと比較すると、どうしても見劣りしてしまいます。