一方、29日、「KAZU 1」の船体が見つかった「カシュニの滝」から1キロほど沖合の沈没現場では、午前中から第1管区海上保安本部と海上自衛隊が遠隔で操作できる水中カメラを使って観光船に入るための開口部がないかなどを調べています。
海上保安本部によりますと、午後3時までにあわせて3回にわたって自衛隊の水中カメラを海底に下ろし、船体の状況を確認しているとみられますが、これまでに新たに人が見つかったなどの情報は入っていないということです。
海上保安本部と自衛隊はあす1日も天候を見ながら船体の状況確認を続ける方針で、海上での捜索も行い、行方不明者の発見を急ぐことにしています。
海底に船体があることが確認されたあと、あらためて付近の地形を詳しく調査したということです。 公開された画像では、中央部分の緑色の部分に「KAZU 1」の船体があるのがはっきりわかります。 画像は、「天洋」が測定した水深を色の違いで表していて、赤色は水深が110メートル、船が写っている緑色の部分は115メートル、青色は120メートルを示しています。 向かって左側に知床半島があり、右側の沖合に進むに従って水深が深くなっています。 データ上は、船の周囲に10メートル以上の大きな岩などはないということです。 観光船は船底を下にして沈んでいますが、この画像からは船首がどちらを向いているかまでは分からないということです。
フレペの滝は事故現場付近のカシュニの滝よりも20キロあまりウトロ港に近い海沿いの崖にあります。 滝の近くまで遊歩道が延びていて、一般の人が行ける海沿いの場所としては現場まで最も近いところです。
大阪から家族で訪れたという26歳の男性は「事故があってこの旅行を楽しんでいいのかなんとも言えません。これだけ寒いので、どうか早く見つかって家族の元に戻って欲しいと思います」と話していました。
海保 沈没地点のソナー画像を公開
知床の観光地 祈りをささげる人も