日本新聞: 国立科学博物館資金が危機的 1億円クラウドファンディングへ

国立こくりつ科学かがく博物館はくぶつかん資金しきんが危機きき的てき 1億おく円えんクラウドファンディングへ

Aug 7, 2023 11:08

Furigana

動植物どうしょくぶつや化石かせきなど、国内外こくないがいのさまざまな標本ひょうほんを収集しゅうしゅうし、国内こくない最大さいだい規模きぼのコレクションがある国立こくりつ科学かがく博物館はくぶつかんは、光熱こうねつ費ひの高騰こうとうなどを受うけて標本ひょうほんを収集しゅうしゅう・管理かんりする資金しきんが危機きき的てきな状況じょうきょうにあるとして、クラウドファンディングで1億おく円えんの資金しきんを募つのると発表はっぴょうしました。

これは7日にち、国立こくりつ科学かがく博物館はくぶつかんの篠田しのだ謙一けんいち館長かんちょうらが都内とないで記者きしゃ会見かいけんを開ひらいて発表はっぴょうしました。

国立こくりつ科学かがく博物館はくぶつかんは国内外こくないがいの動植物どうしょくぶつや化石かせきの標本ひょうほんなど500万まん点てん以上いじょうを「ナショナルコレクション」として保管ほかんしており、一部いちぶを東京とうきょう・台東たいとう区くの上野うえの公園こうえんにある博物館はくぶつかんで展示てんじしているほか、残のこりの大だい部分ぶぶんは茨城いばらき県けんつくば市しにある収蔵しゅうぞう庫こで管理かんりしています。

会見かいけんで篠田しのだ館長かんちょうは▼光熱こうねつ費ひの高騰こうとうなどを受うけた支出ししゅつの増加ぞうかや、▼新型しんがたコロナウイルスの感染かんせん拡大かくだいに伴ともなう入場にゅうじょう料りょう収入しゅうにゅうの減少げんしょうなどで、財政ざいせい的てきにひっ迫ひっぱくしていると説明せつめいしました。

中なかでも1年ねんを通をとおして温度おんどや湿度しつどを一定いっていに保たもつ必要ひつようがある収蔵しゅうぞう庫こは節電せつでんが難むずかしく、今年度こんねんどの光熱こうねつ費ひは3億おく8000万まん円えんほどと、2年ねん前まえと比くらべて2億おく円えん近ちかく増ふえる見込みこみとなり、標本ひょうほんなどの収集しゅうしゅうや管理かんりが危機きき的てきな状況じょうきょうにあると強調きょうちょうしました。

この状況じょうきょうを改善かいぜんするため、クラウドファンディングで1億おく円えんの資金しきんを募つのることを決きめたということです。

篠田しのだ館長かんちょうは「今回こんかいは過去かこ最大さいだいの挑戦ちょうせんになります。科か博はくが持もつ膨大ぼうだいなコレクションを守まもり、国内こくないに点在てんざいする貴重きちょうなコレクションの収集しゅうしゅう活動かつどうの継続けいぞくに対にたいする私わたしたちの思おもいにご支援しえんをお願おねがいします」と話はなしていました。