日本サーフィン連盟は、東京オリンピックの最終予選を兼ねて来年、中米エルサルバドルで行われる世界選手権にジャパンオープンの優勝者など男女それぞれ3人を派遣することを決めています。
大会は、東京オリンピックの会場となる千葉県一宮町にある釣ヶ崎海岸で1日から始まり、男女それぞれ20人余りが出場し、3日決勝が行われました。
サーフィンは、技の難度などを10点満点で評価する採点競技で、規定の時間内で行った技に対する評価のうち得点が高い2本の合計で順位が決まります。
男子の決勝は、風が海から陸に向かって吹く「オンショア」と呼ばれる難しい環境の中、4人で争われました。
地元出身の大原選手が慎重に波を見極め、残り7分を切ったところで大きな水しぶきの上がる鋭いターンを見せ、8点を超える高得点を獲得するなどして、合計得点13.30で逆転優勝しました。
女子の決勝も4人で争われ、国内で新型コロナウイルスの感染が拡大し始めた春先からハワイを拠点に練習を積んだ前田選手が序盤から安定したターンでリードし、合計得点9.47で優勝しました。
この結果、大原選手と前田選手が世界選手権出場を決めました。
この大会は、感染対策で無観客で行われたほか、海上の選手を識別しやすくするために用いられている4色のウエアについて、日本サーフィン連盟が特注の物を用意しました。
背中の部分に名前を大きく記して選手1人1人に渡し、これまでの使いまわしをやめたということです。
選手たちは、いつもと異なるウエアを身につけながら競技に臨んでいました。
「どんな波でも対応できるよう」
優勝した地元の一宮町出身の大原洋人選手は、「素直にうれしい。
新型コロナウイルスの影響を受ける中でもできるかぎりこの海で、どんな波でも対応できるように練習してきたことが生きたのかなと思います」と話していました。
女子で優勝した前田マヒナ選手は、「この大会で優勝するという1つの目標を持ってハワイから日本に戻ってきたので、世界選手権の日本代表に入れてとてもうれしいです」と話していました。