Báo tiếng Nhật: 老人ホーム殺人「目離したら溺れた」と当初説明

東京とうきょう・中野なかの区くの有料ゆうりょう老人ろうじんホームで、入居にゅうきょ者しゃの８はち３さん歳さいの男性だんせいを浴槽よくそうで溺おぼれさせて殺害さつがいしたとして、２に５ご歳さいの元もと職員しょくいんが逮捕たいほされた事件じけんで、元もと職員しょくいんは当初とうしょ、「ナースコールの対応たいおうで２に０ぜろ分ふんほど目めを離はなしたら溺おぼれていた」と説明せつめいしていたことが警視庁けいしちょうへの取材しゅざいでわかりました。警視庁けいしちょうは、事件じけんの発覚はっかくを免まぬかれるために、事故じこに見みせかけようとしたと見みて調しらべています。東京とうきょう・中野なかの区くの有料ゆうりょう老人ろうじんホーム、「ニチイホーム鷺ノ宮さぎのみや」の元もと職員しょくいんの皆川みなかわ久ひさ容疑ようぎ者しゃ（２に５ご）は、施設しせつで介護かいご士しとして働はたらいていたことし８月はちがつ、入居にゅうきょ者しゃの藤澤ふじさわ皖さん（８はち３さん）を浴槽よくそうに投げ入なげいれて湯ゆをはり、顔かおをつからせて溺おぼれさせ、殺害さつがいしたとして、殺人さつじんの疑うたがいで警視庁けいしちょうに逮捕たいほされました。

警視庁けいしちょうによりますと、調しらべに対にたいし、容疑ようぎを認みとめ、「何なん度ども布団ふとんなどを汚よごしたので、『いい加減いいかげんにしろ』と思おもってやった」と供述きょうじゅつしているということです。

これまでの調しらべによりますと、事件じけんが起おきたのは明け方あけがたで、施設しせつにいた宿直しゅくちょくのスタッフは、皆川みなかわ容疑ようぎ者しゃともう１いち人にんの男性だんせい職員しょくいんの２に人にんだけだったということですが、皆川みなかわ容疑ようぎ者しゃは当初とうしょ、「男性だんせいを入浴にゅうよくさせていたところ、ナースコールが鳴なったのでその対応たいおうで２に０ぜろ分ふんほど目めを離はなしたら溺おぼれていた」などと説明せつめいしていたことが警視庁けいしちょうへの取材しゅざいでわかりました。

実際じっさいはナースコールが押おされた形跡けいせきが無なかったことや、浴槽よくそうの中なかには滑すべり止とめマットが敷しかれていて、目めを離はなした隙ひまに溺おぼれたという状況じょうきょうが考かんがえにくかったことなどから、故意こいに溺おぼれさせた疑うたがいがあったということです。

警視庁けいしちょうは、事件じけんの発覚はっかくを免まぬかれるために事故じこに見みせかけようとしたと見みて調しらべています。

現場げんばの有料ゆうりょう老人ろうじんホーム

「ニチイホーム鷺ノ宮さぎのみや」のパンフレットによりますと、この施設しせつは地下ちか１いち階かい、地上ちじょう３さん階かい建だてで入居にゅうきょ者しゃが生活せいかつする個室こしつが７なな０ぜろ部屋へやあります。警視庁けいしちょうによりますと、亡なくなった藤澤ふじさわ皖さんは３さん階かいに入居にゅうきょしていたということです。

現場げんばの浴室よくしつは１いち階かいにあり、パンフレットに掲載けいさいされた同おなじタイプの浴室よくしつの写真しゃしんによりますと、入居にゅうきょ者しゃが個別こべつに入浴にゅうよくするための浴槽よくそうがあり、手てすりやナースコールも設置せっちされています。

亡なくなった藤澤ふじさわさん元もと同僚どうりょう「包容ほうよう力りょくある人ひと」

亡なくなった藤澤ふじさわ皖さんは、平成へいせい３さん年ねんから７なな年間ねんかん、大阪おおさか・箕面みのお市しにある現在げんざいの関西かんさい学院がくいん千里せんり国際こくさい中等ちゅうとう部ぶ・高等こうとう部ぶで校長こうちょうを務つとめました。

藤澤ふじさわさんと長年ながねん、親交しんこうがあった田中たなか守まもる教頭きょうとうは、「学校がっこうを創設そうせつした２に０ぜろ年ねん以上いじょう前まえから一緒いっしょに仕事しごとをさせてもらったが、部下ぶかの意見いけんを受け止うけとめてくれる包容ほうよう力りょくのある人ひとだった。藤澤ふじさわさんのアイデアはいつも新鮮しんせんで、学まなぶことが多おおかった。数すう年ねん前まえに家族かぞくから『年賀状ねんがじょうの返事へんじが出だせなくなった』と聞きき、高齢こうれいなのでゆっくり過すごしてくれたらと思おもっていたところだったので、本当ほんとうにショックだ」と話はなしていました。

施設しせつ入居にゅうきょ者しゃの家族かぞく「これからも母ははが生活せいかつ不安ふあん」

８はち７なな歳さいの母親ははおやがこの施設しせつにおととしから入居にゅうきょしているという５ご０ぜろ代だいの女性じょせいは、「新あたらしい施設しせつで評判ひょうばんもよいので、入居にゅうきょを決きめた。ニュースで事件じけんのことを知しったが、施設しせつ側がわから何なにの連絡れんらくもないので自分じぶんから来きた。入所にゅうしょ者しゃが亡なくなっていたことも知しらず、事件じけんだと聞きいて驚おどろいている。母ははがこれからも現場げんばとなった場所ばしょで生活せいかつすると思おもうと不安ふあんが募つのる」と話はなしていました。

施設しせつ運営うんえい会社かいしゃ「深ふかくおわび」

事件じけんがあった、東京とうきょう・中野なかの区くの有料ゆうりょう老人ろうじんホームを運営うんえいする「ニチイケアパレス」の秋山あきやま幸男ゆきお社長しゃちょうは、会社かいしゃのホームページで、「ご逝去せいきょされたご入居にゅうきょ者しゃ様さま、ご遺族いぞく様さまには誠まことに申し訳もうしわけなく、深ふかくおわび申し上もうしあげます。二度にどとこのような事態じたいを発生はっせいさせないよう、これまで以上いじょうに社員しゃいん教育きょういくの徹底てってい、安全あんぜん管理かんり体制たいせいの強化きょうかなどを図はかっていきます」というコメントを発表はっぴょうしました。