きょう東アジアひがしあじあサミット 南シナ海みなみしなかいの領有りょうゆう権けん問題もんだいなど議論ぎろん

サミットでは、アメリカと中国ちゅうごくが対立たいりつを深ふかめる南シナ海みなみしなかいの領有りょうゆう権けんをめぐる問題もんだいが話し合はなしあわれる見通みとおしです。

これを前まえに中国ちゅうごくの李り克かつ強きょう首相しゅしょうは２に日にちから現地げんち入いりして、ＡＳＥＡＮあせあん各国かっこくの首脳しゅのうと個別こべつに会談かいだんし、３さん日にちは中国ちゅうごくとＡＳＥＡＮあせあん10か国かこくの首脳しゅのう会議かいぎに出席しゅっせきして、南シナ海みなみしなかいをめぐるみずからの主張しゅちょうへの支持しじの取り付とりつけをはかっています。

一方いっぽう、アメリカは大統領だいとうりょう補佐ほさ官かんの派遣はけんにとどまり、ＡＳＥＡＮあせあん各国かっこくの首脳しゅのうとの接触せっしょくも限かぎられるなかで、４よん日にちの東アジアひがしあじあサミットでどこまで存在そんざい感かんを示しめせるか注目ちゅうもくされます。

また、サミットでは、北朝鮮きたちょうせんの非核ひかく化かについても議論ぎろんされる予定よていで、停滞ていたいする米べい朝ちょう協議きょうぎの早期そうきの再開さいかいを呼よびかけるものとみられます。

ＡＳＥＡＮあせあん議長ぎちょう声明せいめい 南シナ海みなみしなかい問題もんだいを「懸念けねん」

２に日にち、タイで開ひらかれたＡＳＥＡＮあせあん＝東南アジアとうなんあじあ諸国しょこく連合れんごうの10か国かこくの首脳しゅのう会議かいぎの議長ぎちょう声明せいめいが発表はっぴょうされ、中国ちゅうごくが海洋かいよう進出しんしゅつを強つよめる南シナ海みなみしなかいの問題もんだいをめぐり、「懸念けねん」という中国ちゅうごくをけん制けんせいする表現ひょうげんを盛り込もりこんだ一方いっぽうで、紛争ふんそうを防ふせぐための協力きょうりょくが進展しんてんしていることを歓迎かんげいするなど、配慮はいりょもみせる内容ないようとなりました。

南シナ海みなみしなかいをめぐっては領有りょうゆう権けん問題もんだいを抱かかえるベトナムがタイとの首脳しゅのう会談かいだんで、中国ちゅうごくの動うごきを強つよく警戒けいかいする立場たちばへの支持しじを呼よびかけたほか、3日にちの中国ちゅうごくとＡＳＥＡＮあせあんの首脳しゅのう会議かいぎでは、フィリピンも南シナ海みなみしなかいの問題もんだいに言及げんきゅうし、すべての国くにが国際こくさい法ほうを順守じゅんしゅするべきだと発言はつげんし、今回こんかいの議長ぎちょう声明せいめいで、中国ちゅうごくに対にたいしてどこまで強つよい姿勢しせいが示しめされるか注目ちゅうもくされていました。

３さん日にち発表はっぴょうされた議長ぎちょう声明せいめいでは、中国ちゅうごくが海洋かいよう進出しんしゅつを強つよめる南シナ海みなみしなかいの問題もんだいをめぐり、「埋め立うめたてなどの活動かつどうについていくつかの懸念けねんに留意りゅういした」としたうえで「相互そうごの信頼しんらい醸成じょうせいや事態じたいをさらに複雑ふくざつ化かさせる行動こうどうを避さけることなどの必要ひつよう性せいを改あらためて確認かくにんした」という表現ひょうげんが盛り込もりこまれました。

声明せいめいでは、問題もんだいへの「懸念けねん」という中国ちゅうごくをけん制けんせいする表現ひょうげんを盛り込もりこんだ一方いっぽうで、南シナ海みなみしなかいでの紛争ふんそうを防ふせぐため中国ちゅうごくと策定さくていを目指めざしているルールづくりの交渉こうしょうが進すすみ、協力きょうりょくが進展しんてんしていると歓迎かんげいするなど配慮はいりょもみせる内容ないようとなりました。

ロヒンギャ問題もんだい支援しえんチーム設置せっち

ＡＳＥＡＮあせあん首脳しゅのう会議かいぎの議長ぎちょう声明せいめいには、ミャンマーのイスラム教徒きょうとの少数しょうすう派は、ロヒンギャの人ひとたち70万まん人にん余あまりが隣国りんごくバングラデシュに避難ひなんを余儀よぎなくされている問題もんだいの解決かいけつに向むけて、臨時りんじの支援しえんチームを発足ほっそくさせることも盛り込もりこまれました。

支援しえんチームはＡＳＥＡＮあせあん事務じむ局きょくに設置せっちされ、難民なんみんの帰還きかんに向むけたミャンマー政府せいふの取り組とりくみを支援しえんするとしています。

３さん日にち、ＡＳＥＡＮあせあん各国かっこくの首脳しゅのうとの会議かいぎに臨のぞんだ国連こくれんのグテーレス事務じむ総長そうちょうは会議かいぎのあとに開ひらいた会見かいけんで、「ＡＳＥＡＮあせあんとミャンマーの取り組とりくみを国連こくれんとしても全力ぜんりょくで支援しえんする」と述のべて、問題もんだい解決かいけつに向むけたＡＳＥＡＮあせあんとしての新あらたな取り組とりくみを歓迎かんげいする考かんがえを示しめしました。

ロヒンギャ難民なんみんの問題もんだいを巡めぐってＡＳＥＡＮあせあんは、これまで内政ないせい不ふ干渉かんしょうの原則げんそくからミャンマー政府せいふの考かんがえや行動こうどうを尊重そんちょうする立場たちばを取とってきましたが、問題もんだいの発生はっせいから２に年ねんをすぎて、なお難民なんみんの帰還きかんが進すすまないなか、今後こんご、関与かんよをどの程度ていど強つよめていくのか注目ちゅうもくされます。