日本新闻: 全国主要な繁華街の滞留人口東京都など感染再拡大の注意必要

厚生こうせい労働ろうどう省しょうの専門せんもん家か会合かいごうでは、今後こんごの感染かんせん状況じょうきょうを推測すいそくする指標しひょうの1つとして、全国ぜんこくの主要しゅような繁華はんか街がいに、どれだけの人ひとが滞在たいざいしていたかを分析ぶんせきしたデータが示しめされています。東京とうきょう都となどでは人出ひとでが増加ぞうかする傾向けいこうがみられることから、リバウンド＝感染かんせんの再さい拡大かくだいへの注意ちゅういが必要ひつようです。

「滞留たいりゅう人口じんこう」と呼よばれるこのデータは、東京とうきょう都と医学いがく総合そうごう研究所けんきゅうじょ社会しゃかい健康けんこう医学いがく研究けんきゅうセンターの西田にしだ淳志あつしセンター長ちょうが、厚生こうせい労働ろうどう省しょうの専門せんもん家か会合かいごうに提出ていしゅつしているものです。

緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが出だされたり、まん延まんえん防止ぼうし等とう重点じゅうてん措置そちが適用てきようされたりしている地域ちいきの主要しゅような繁華はんか街がいについて、個人こじんを特定とくていしない形かたちで得えられた携帯けいたい電話でんわの位置いち情報じょうほうを使つかい、移動いどうのパターンから、職場しょくばや自宅じたく以外いがいに15分ふん以上いじょう滞在たいざいしていた人ひとの数かずを500メートルメッシュで時間じかんごとに分析ぶんせきしています。

いずれも5月つき30日にちまでのデータに基もとづいています。

緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげん地域ちいき

緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが出だされている10の都道とどう府県ふけんについてです。

【東京とうきょう都と】

東京とうきょう都とでは、新宿しんじゅくや渋谷しぶや、六ろく本木もときなど、7か所かしょの繁華はんか街がいについて調査ちょうさしています。

過去かこの午後ごご8時じから10時じまでの滞留たいりゅう人口じんこうをみてみますと、去年きょねん12月つきまで比較ひかく的てき、高たかい水準すいじゅんが続つづき、その後そのご、感染かんせん者しゃ数すうが増ふえて2回かい目めの緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが出だされました。

宣言せんげん後ごに滞留たいりゅう人口じんこうは大幅おおはばに減へりますが、解除かいじょ後ごの3月つき下旬げじゅん以降いこうに再ふたたび増ふえ、感染かんせん者しゃ数すうも増加ぞうかしました。

3回かい目めの緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが出だされた直後ちょくごのことし4月つき下旬げじゅんから5月つき上旬じょうじゅんにかけては滞留たいりゅう人口じんこうは大幅おおはばに減へり、ことし1月つきの2回かい目めの緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんを下回したまわる水準すいじゅんまで下さがりましたが、現在げんざいは3週しゅう連続れんぞくで増加ぞうかしています。

今回こんかいの宣言せんげんが出だされて以降いこう、最もっとも低ひくかった第だい2週しゅう目めと比くらべると、

▽夜間やかんは25％

▽昼間ひるまは19％増ふえています。

【大阪おおさか府ふ】

大阪おおさか府ふは、キタやミナミなどの7か所かしょの繁華はんか街がいのデータです。

5月つき30日にちの時点じてんの滞留たいりゅう人口じんこうは、2回かい目めの緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんの際さいの最低さいてい値ちよりも昼ひる、夜よるともにおよそ20％低ひくい水準すいじゅんを維持いじしています。

一方いっぽうで、前まえの週しゅうと比くらべると夜よる、昼ひるともに増加ぞうか傾向けいこうとなっていて、特とくに昼間ひるまや午後ごご6時じから8時じにかけての滞留たいりゅう人口じんこうが増ふえています。

【兵庫ひょうご県けん】【京都きょうと府ふ】

兵庫ひょうご県けんと京都きょうと府ふは、3回かい目めの緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが出だされて2週しゅう目め以降いこう、夜間やかんの滞留たいりゅう人口じんこうは低ひくい水準すいじゅんを維持いじしていて、前回ぜんかいの緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんでの最低さいてい値ちを下回したまわっています。

一方いっぽうで昼間ひるまは増加ぞうか傾向けいこうとなっています。

【愛知あいち県けん】

5月つき12日にちに、緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが出だされた愛知あいち県けんです。

夜間やかんの滞留たいりゅう人口じんこうは低ひくい水準すいじゅんを維持いじしていて、前回ぜんかいの宣言せんげんの際さいの最低さいてい値ちと同どう程度ていどの水準すいじゅんで横よこばいとなっています。

一方いっぽう、昼間ひるまの人出ひとではやや増加ぞうかに転てんじています。

【福岡ふくおか県けん】

5月つき12日にちに緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが出だされた福岡ふくおか県けんです。

夜間やかんの滞留たいりゅう人口じんこうは、低ひくい水準すいじゅんを維持いじしていますが、前回ぜんかいの宣言せんげんでの最低さいてい値ちまでは到達とうたつしていません。

昼間ひるまについても低ひくい水準すいじゅんを維持いじしています。

【岡山おかやま県けん】

5月つき16日にちに緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが出だされた岡山おかやま県けんです。

宣言せんげんが出だされた直後ちょくごに夜よる、昼ひるともに滞留たいりゅう人口じんこうは減少げんしょうし、夜間やかんや夕方ゆうがたは、去年きょねんの春はるの1回かい目めの緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんでの最低さいてい値ちを下回したまわる水準すいじゅんとなりましたが、2週しゅう目めに入はいり、感染かんせん者しゃ数すうが減へってからは、夜間やかんが増加ぞうかに転てんじています。

【広島ひろしま県けん】

5月つき16日にちに緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが出だされた広島ひろしま県けんです。

夜よる、昼ひるともに滞留たいりゅう人口じんこうが減少げんしょうし、特とくに夜間やかんと夕方ゆうがたの減少げんしょうが顕著けんちょとなっています。

2週しゅう目めに入はいっても夜よる、昼ひるともに低ひくい水準すいじゅんのまま横よこばいとなっています。

【北海道ほっかいどう】

北海道ほっかいどうです。

5月つき9日にちにまん延まんえん防止ぼうし等とう重点じゅうてん措置そちが適応てきおうされたあとも、夜間やかんの滞留たいりゅう人口じんこうは減少げんしょうせず、昼間ひるまは逆ぎゃくに増加ぞうかしていました。

その後そのご、5月つき16日にちに緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが出だされたあとは夜よる、昼ひるともに減少げんしょうし、2週しゅう目め以降いこうは横よこばいとなっています。

【沖縄おきなわ県けん】

沖縄おきなわ県けんは緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが出だされたのは5月つき23日にちです。

宣言せんげんが出だされたあとは夜よる、昼ひるともに滞留たいりゅう人口じんこうが減少げんしょうしました。

午後ごご4時じ以降いこうの夕方ゆうがたや夜間やかんの滞留たいりゅう人口じんこうが顕著けんちょに減少げんしょうしています。

まん延まんえん防止ぼうし等とう重点じゅうてん措置そち適応てきおう地域ちいき

次つぎに、まん延まんえん防止ぼうし等とう重点じゅうてん措置そちが適応てきおうされている地域ちいきです。

【神奈川かながわ県けん】

4月つき20日にちに重点じゅうてん措置そちが適応てきおうされた神奈川かながわ県けんです。

5月つきの大型おおがた連休れんきゅう以降いこう、夜間やかんと昼間ひるまの滞留たいりゅう人口じんこうは、2回かい目めの宣言せんげんの際さいと同どう程度ていどの水準すいじゅんまで低下ていかし、その後そのご、ほぼ横よこばいで推移すいいしています。

5月つき30日にち時点じてんで、夜間やかんの滞留たいりゅう人口じんこうがやや増ふえ始はじめています。

【千葉ちば県けん】

同おなじく、4月つき20日にちに重点じゅうてん措置そちが適応てきおうされた千葉ちば県けんです。

適用てきよう後ご、滞留たいりゅう人口じんこうは減少げんしょうしたものの、大型おおがた連休れんきゅう明あけの1週しゅう目めには夜よる、昼ひるともに増加ぞうかしました。

その後そのごは、横よこばいを維持いじしています。

【埼玉さいたま県けん】

4月つき20日にちに重点じゅうてん措置そちが適応てきおうされた埼玉さいたま県けんです。

適用てきよう後ご、滞留たいりゅう人口じんこうは減少げんしょうし大型おおがた連休れんきゅう以降いこうも夜間やかんは、横よこばいとなっていますが、昼間ひるまは増加ぞうかの傾向けいこうがみられます。

【岐阜ぎふ県けん】

岐阜ぎふ県けんです。

5月つき9日にちに重点じゅうてん措置そちが適応てきおうされてから、夜よる、昼ひるともに滞留たいりゅう人口じんこうが減少げんしょうし、2回かい目めの宣言せんげんが出だされた際さいの最低さいてい値ちを下回したまわりました。

その後そのごも、夜間やかんは低ひくい水準すいじゅんを維持いじしていますが、昼間ひるまの人出ひとでは増加ぞうかし始はじめています。

【三重みえ県けん】

三重みえ県けんです。

5月つき9日にちに重点じゅうてん措置そちが適応てきおうされてから、夜間やかんの滞留たいりゅう人口じんこうは低ひくい水準すいじゅんを維持いじしていましたが、5月つき30日にち時点じてんのデータでは増加ぞうかしています。

【群馬ぐんま県けん】【石川いしかわ県けん】

群馬ぐんま県けんと石川いしかわ県けんは、5月つき16日にちに重点じゅうてん措置そちが適応てきおうされたあと、夜間やかんの滞留たいりゅう人口じんこうは減少げんしょう傾向けいこうが続つづいています。

昼間ひるまは横よこばいで推移すいいしています。

【熊本くまもと県けん】

熊本くまもと県けんです。

夜間やかんの滞留たいりゅう人口じんこうは4月つき中旬ちゅうじゅんから減少げんしょうし、重点じゅうてん措置そちが適応てきおうされた5月つき16日にち以降いこうも低ひくい水準すいじゅんで横よこばいとなっています。

一方いっぽう、昼間ひるまの滞留たいりゅう人口じんこうは、重点じゅうてん措置そち適用てきよう後ごに増加ぞうかが目立めだっています。

2日にちに開ひらかれた厚生こうせい労働ろうどう省しょうの専門せんもん家か会合かいごうのあと、報道陣ほうどうじんの取材しゅざいに応おうじた脇田わきた隆たかし字じ座長ざちょうは「これまでのデータの推移すいいから、滞留たいりゅう人口じんこうと感染かんせん者しゃ数すうの増減ぞうげんは、おおむね相関そうかんしていて、滞留たいりゅう人口じんこうが増ふえると今後こんご、リバウンドにつながる可能かのう性せいがあるため警戒けいかいが必要ひつようだ。感染かんせんリスクが高たかい夜間やかんの時間じかん帯たいだけでなく、昼間ひるまの時間じかん帯たいも、何気なにげない接触せっしょくは起おきるので注意ちゅういしてほしい」と話はなしていました。