福岡県小郡市の
住宅で
38歳の
母親と
小学生の
長男と
長女の
親子3人が
殺害された
事件で、
警察は、
現場に
残された
遺留物の
捜査などから、
3人のうち
母親を
殺害した
疑いで、
夫の
38歳の
警察官の
逮捕状を
請求しました。
6日午前9時すぎ、
福岡県小郡市の
住宅で、
中田由紀子さん(
38)と、
長男で
小学4年生の
涼介くん(
9)、長女で
小学1年生の
実優さん(
6)の
親子3人が
死亡しているのが
見つかり、
警察は
殺人事件として
捜査しています。
警察によりますと、母親の由紀子さんは1階の台所で、涼介くんと実優さんは2階の寝室で見つかり、3人の死因は首に絞められたり圧迫されたりしたことによる窒息死とわかりました。
さらに、現場に残された遺留物の捜査などから、夫の38歳の警察官が由紀子さんを殺害した疑いがあることが捜査関係者への取材でわかりました。
警察は、3人のうち由紀子さんを殺害した疑いで、夫の逮捕状を請求しました。
これまでの事情聴取に対し、夫は「前日の夜は家族4人一緒に2階の寝室で寝て、朝、自宅を出たときは3人はまだ寝ていた」と話していたということです。
また、3人の遺体が見つかった日の前の5日は仕事は休みだったということで、警察は詳しい経緯を捜査しています。
死亡推定時刻 夫の説明と食い違う
警察によりますと、夫は、事件が発覚する前日の今月5日の行動について「夜は家族4人で一緒に自宅2階の寝室で寝ていた」と説明していました。
そして、翌日(6日)の朝は、午前6時45分ごろ、ふだんどおりに家を出て職場に向かいました。そのときのことについて、夫は「出勤した際は3人ともまだ寝ていた」と話したということです。
その後、午前8時40分ごろ、学校から「子どもたちが来ていない」と連絡がありました。夫は、自宅近くに住む由紀子さんの姉に電話して様子を見に行くよう頼み、午前9時10分ごろ、家を訪ねた姉が台所で死亡している由紀子さんを見つけました。近くには燃えた後の練炭が置かれていたということです。さらに、警察が駆けつけたところ、2階の寝室できょうだい2人が遺体で見つかりました。現場に荒らされたり争ったりしたような跡はなく、当初、警察は無理心中の疑いがあると見て調べていました。
しかし、死因を調べたところ、3人とも首を絞められたり圧迫されたりしたことによる窒息死とわかったため、警察は殺人事件と断定し、捜査していました。
死亡推定時刻は、由紀子さんが6日の午前0時から9時の間、きょうだい2人は午前0時から5時の間と見られ、出勤時に3人とも寝ていたとする夫の説明と食い違うことから、警察が当時の行動などについて詳しく事情を聴いていました。
「警察官がまさか」
母親を殺害した疑いで、警察が夫の警察官の逮捕状を請求したことについて、事件の現場となった住宅を仲介した不動産会社の事務員の女性は、「ただただ驚いています。警察官がまさかという思いです。本人とは契約時にあいさつを交わしましたが、おっとりとしていて口かずが少ない人でした」と話していました。
また、近くに住む50代の女性は「子どもを守らなければいけない立場なのに、どうしてという気持ちです。警察官ということで、私たちは誰を信じればよいかわからなくなります」と話していました。