日本新闻: 専門家 “今回の津波は後から来る津波が大きく注意が必要”

専門せんもん家か “今回こんかいの津波つなみは後ごから来くる津波つなみが大おおきく注意ちゅういが必要ひつよう”

N1 Jul 30, 2025 15:07 1

Furigana 翻譯

今回こんかいの津波つなみの特徴とくちょうについて、津波つなみのメカニズムに詳くわしい東北とうほく大学だいがく災害さいがい科学かがく国際こくさい研究所けんきゅうじょの今村いまむら文彦ふみひこ教授きょうじゅは「カムチャツカ半島はんとうでは過去かこも大おおきな地震じしんがあり、最もっとも大おおきなのものが1952年せんきゅうひゃくごじゅうにねんで、同おなじような規模きぼで起おきている。その時ときには日本">日本にっぽんにも3メートルさんめーとるの津波つなみが押おし寄よせた。今回こんかいも同おなじような規模きぼになるおそれがある」と指摘してきしました。

また、カムチャツカ半島はんとう沖おきで起おきる津波つなみの特徴とくちょうとして今村いまむら教授きょうじゅは「津波つなみが到達とうたつする時間じかんは予想よそうされている通とおりになると思おもわれるが、そのあとから来くる津波つなみがかなり大おおきくなり、最大さいだい波はは遅おそくなる可能かのう性せいがある。

さらに津波つなみの影響えいきょうが続つづく時間じかんが長ながくなる可能かのう性せいがあるので、気象庁きしょうちょうなどから出でる情報じょうほうを何なん度ども最新さいしんのものに更新こうしんしてほしい」と呼よびかけました。

今村いまむら教授きょうじゅ解説かいせつ（午後ごご3時半さんじはん時点じてん）

津波つなみのメカニズムに詳くわしい東北とうほく大学だいがく災害さいがい科学かがく国際こくさい研究所けんきゅうじょの今村いまむら文彦ふみひこ教授きょうじゅに話はなしを聞ききました。

Q。

岩手いわて県けんの久慈くじ市しで午後ごご1時いちじすぎ、水位すいいが上下じょうげする映像えいぞうというのがありましたけれども、この映像えいぞうからどういったことが言いえるでしょうか。

A。

今回こんかいの遠地おんち津波つなみの特徴とくちょうが出でているかと思おもいます。映像えいぞうと潮位ちょうい記録きろくを見みますと、津波つなみの押おし引びきの時間じかんが、約やく1時間いちじかんになります。この中なかでゆっくり上あがって下さがって、これを繰くり返かえしている状況じょうきょうが見みられます。従来じゅうらい波なみのような壁かべのような津波つなみではなく、ゆっくり上あがりながら流ながれが強つよい状況じょうきょうだと推察すいさつしています。

Q。

津波つなみが各地かくちで観測かんそくをされていますけれども、そのほかの特徴とくちょうはどのように分析ぶんせきされていますか。

A。

今いま大体だいたい、1波いっぱから4波よんぱが観測かんそくされておりますけれども、その1波いっぱから4波よんぱを見みると、大体だいたい2倍にばいから3倍さんばい以上いじょう大おおきくなっています。これからも津波つなみは押おし引びきを繰くり返かえすと思おもうんですけれども、やはり増幅ぞうふくが懸念けねんされる所ところであります。恐おそらく最大さいだい幅はばはこれから出でるものと考かんがえます。

Q。

岩手いわて県けん久慈くじ港こうでも1メートルいちめーとる30センチさんじゅっせんちということでしたが、まだ高たかさが増ます可能かのう性せいもあるということですしょうか。

A。

その通とおりです。加くわえてですね、今いまは潮位ちょういが通常つうじょうの満潮まんちょう干潮かんちょうが、潮位ちょういが高たかい満潮まんちょうに向むかっていますので、その推移すいいも加くわわって、海面かいめんはかなり高たかくなる可能かのう性せいはあります。このほか各地かくちでこのあとも高たかさが増ましていくおそれがあるということです。

Q。

そして気象庁きしょうちょうの会見かいけんでもこの津波つなみというのは1日いちにち程度ていど以上いじょう続つづく見込みこみというお話はなしがあったんですけれども、津波つなみはやはり長時間ちょうじかんにわたって続つづくと考かんがえて考かんがえるものなんでしょうか。

A。

今回こんかいのように大おおきな地震じしんで広ひろ範囲はんいで環太平洋かんたいへいようで影響えいきょうしていると思おもいます。津波つなみはいろんな方向ほうこうから直接ちょくせつだけではなく、ほかの地域ちいきから反射はんしゃしたり、また回まわり込こんだりということでどんどん加くわわってるんですね。その時間じかんが恐おそらく半日はんにちを超こえて1日いちにちになるだろうと。東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいの場合ばあいも1日いちにち半はん、注意報ちゅういほうは解除かいじょできませんでした。

Q。

今回こんかいやや周期しゅうきが長ながい津波つなみが特徴とくちょうであるというお話はなしでしたが、この場合ばあいのどういう被害ひがいが懸念けねんされるんでしょうか。

A。

この場合ばあいはですね、流ながれが強つよいですので、船舶せんぱくや養殖ようしょくいかだなどが流ながされたり、漂流ひょうりゅう物ぶつに被害ひがいが出でたりすることが懸念けねんされます。また、河川かせんの遡さかのぼ上うえもしやすくなりますね。

Q。

一見いっけんするとですね、何なにか静しず々と水位すいいが上あがってきているように見みえるんですが、この流ながれというのは実じつは非常ひじょうに強つよいというわけでしょうか。

A。

いわゆる真水まみずという非常ひじょうに重おもいものが、一定いっていの流ながれの中なかで動うごいてきますので、その破壊はかい力りょくというのは我々われわれ見みてみた所ところでは想像そうぞうできないぐらいのパワーを持もってるわけです。

Q。

ここまでデータの変化へんか見みていますと減衰げんすいする様子ようすがまだ見受みうけられません。このあともしばらく続つづくと思おもっていた方ほうがいいんでしょうか。

A。

そのとおりですね。今いま4波よんぱから一部いちぶ5波ごはが観測かんそくされていますね。全まったく減衰げんすいの状況じょうきょうが見みられずに3波さんぱ4波よんぱと増幅ぞうふくしておりますので、今回こんかいの津波つなみは後ごから来くる津波つなみが大おおきくなる。より注意ちゅういが必要ひつようだと思おもいます。