中性子星ちゅうせいしせい合体がったい現象げんしょう 重力じゅうりょくはつ観測かんそく

Easy Japanese news
Oct 17, 2017 05:10
Furigana
宇宙うちゅうのはるかとおくできわめて密度みつどたかほし、「中性子星ちゅうせいしせい」が合体がったいする現象げんしょうを、重力じゅうりょく観測かんそくによってはじめてとらえたと欧米おうべい国際こくさい研究けんきゅうチームが発表はっぴょうしました。今回こんかい現象げんしょうは、重力じゅうりょく以外いがいに、ひかりガンマ線がんませんなどでも同時どうじ観測かんそくされ、今後こんご、さまざまな観測かんそく方法ほうほう組み合くみあわせることで宇宙うちゅうきる現象げんしょう解明かいめいすすむことが期待きたいされています。これは、アメリカ首都しゅとワシントン現地げんち時間じかんいちろくにち午前ごぜん、ことしのノーベル物理ぶつり学賞がくしょう対象たいしょうとなった重力じゅうりょくはつ観測かんそく成功せいこうした、国際こくさい研究けんきゅうチームなどが記者きしゃ会見かいけんひらいて発表はっぴょうしました。

それによりますと、ことし8月はちがついちななにち、アメリカにある「LIGO(ライゴ)」とイタリアにある「VIRGO(バーゴ)」のふたつの巨大きょだい重力じゅうりょく観測かんそく施設しせつ同時どうじに、地球ちきゅうからいちおくさんぜろぜろぜろまん光年こうねんはなれた場所ばしょからとどいた重力じゅうりょく観測かんそくしました。

波形はけいから、半径はんけいいちぜろキロ程度ていど質量しつりょう太陽たいようおな程度ていどと、きわめて密度みつどたかふたつの「中性子星ちゅうせいしせい」が合体がったいするときに発生はっせいした重力じゅうりょくとわかったということです。

これをけて、世界せかい各地かくち宇宙うちゅうにあるななぜろ以上いじょうのさまざまな望遠鏡ぼうえんきょう重力じゅうりょく発信はっしんげん方角ほうがくからとどく、ひかり赤外線せきがいせんなどの観測かんそくこころみました。

その結果けっか観測かんそくデータから、中性子星ちゅうせいしせい合体がったいによってきんやプラチナといったてつよりおも元素げんそができたと推定すいていされ、研究けんきゅうチームは、これまでなぞだった、おも元素げんそ起源きげん解明かいめいにつながるとしています。

また、重力じゅうりょく観測かんそくとほぼ同時どうじに、「ガンマ線がんませんバースト」とばれる電磁波でんじは一種いっしゅガンマ線がんません爆発ばくはつてき放出ほうしゅつされる現象げんしょうNASAなさ=アメリカ航空こうくう宇宙うちゅうきょくなどの宇宙うちゅう望遠鏡ぼうえんきょう観測かんそくされました。

これまで、中性子星ちゅうせいしせい合体がったいするときには、「ガンマ線がんませんバースト」がきるとかんがえられてきましたが、実際じっさい確認かくにんされたのは今回こんかいはじめてで、研究けんきゅうチームは理論りろん裏付うらづけられたとしています。

観測かんそくチームのメンバーは「重力じゅうりょく観測かんそく従来じゅうらい観測かんそく手法しゅほう組み合くみあわせることで宇宙うちゅうきるもっとはげしい現象げんしょう観測かんそくできた」とべ、今後こんご、これまでとらえるのが困難こんなんだった、宇宙うちゅうきるさまざまな現象げんしょう解明かいめいすすむことが期待きたいされています。

専門せんもんあたらしい天文学てんもんがく可能かのうに」

欧米おうべい研究けんきゅうチームからの連絡れんらくけ、中性子星ちゅうせいしせい合体がったい様子ようすハワイ大型おおがた望遠鏡ぼうえんきょう観測かんそくした国立こくりつ天文台てんもんだい田中たなか雅臣まさおみじょきょうは「中性子星ちゅうせいしせい合体がったい直接ちょくせつ観測かんそくできたのは、歴史れきしてき出来事できごとだ。重力じゅうりょくによってまったあたらしい天文学てんもんがく可能かのうになったという印象いんしょうだ。これまでどのように生成せいせいされたのかわかっていなかったきんやプラチナ、ウランなどのおも元素げんそ中性子星ちゅうせいしせい合体がったい過程かてい合成ごうせいされるデータが観測かんそくされており元素げんそ起源きげん解明かいめいけてこれから非常ひじょうにおもしろくなっていくとおもう」とはなしていました。

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