ことし初はつの猛暑もうしょ日び 熱中ねっちゅう症しょうで搬送はんそうも 梅雨つゆ時期じきの対策たいさく・注意ちゅうい点てんは

一方いっぽう、梅雨入つゆいりしていない地域ちいきも多おおく、今後こんご、湿度しつどが高たかくなる時期じきを迎むかえるため、熱中ねっちゅう症しょうへのさらなる注意ちゅういが必要ひつようです。

ことし初はつの猛暑もうしょ日び 熱中ねっちゅう症しょう疑うたがいの搬送はんそうも

気象庁きしょうちょうによりますと、福島ふくしま県けん伊達だて市しでは午後ごご2時じ前まえに気温きおんが35.2度どに達たっし、ことし全国ぜんこくで初はじめて猛暑もうしょ日びとなりました。

また、午後ごご4時じまでの最高さいこう気温きおんは

▽山梨やまなし県けん甲州こうしゅう市し勝沼かつぬまで34.1度ど、

▽福井ふくい市しで33.4度ど、

▽東京とうきょうの都心としんでも30.1度どと

ことし初はじめて真夏まなつ日びとなりました。

東京とうきょう消防庁しょうぼうちょうによりますと、この暑あつさで、都内とないでは、12日にち午後ごご3時じまでに20代だいから80代だいの男女だんじょ合あわせて8人にんが熱中ねっちゅう症しょうの疑うたがいで救急きゅうきゅう搬送はんそうされました。このうち、80代だいの男性だんせい1人にんが重症じゅうしょうで、2人にんが中等ちゅうとう症しょう、5人にんが軽症けいしょうだということです。

東京とうきょう消防庁しょうぼうちょうは、のどが渇かわく前まえにこまめに水分すいぶんを補給ほきゅうするなど対策たいさくを徹底てっていするよう注意ちゅういを呼よびかけています。

熱中ねっちゅう症しょうの疑うたがい 梅雨入つゆいりの頃ころから増加ぞうか

一方いっぽう、全国ぜんこく的てきには梅雨入つゆいりしていない地域ちいきも多おおく、今後こんご、湿度しつどが高たかくなる時期じきを迎むかえるため、さらなる熱中ねっちゅう症しょうへの注意ちゅういが必要ひつようです。

総務そうむ省しょう消防庁しょうぼうちょうによりますと、去年きょねんは5月つき1日にちから10月つき1日にちまでの5か月かげつ間かんに全国ぜんこくで9万まん1530人にんが熱中ねっちゅう症しょうの疑うたがいで救急きゅうきゅう搬送はんそうされました。

ピークは、梅雨つゆが明あけて暑あつさが本格ほんかく化かする7月つき中旬ちゅうじゅんから8月つき下旬げじゅんにかけてですが、搬送はんそう者しゃ数すうは東日本ひがしにっぽんが梅雨入つゆいりした頃ころから増ふえ始はじめていて、6月つき中旬ちゅうじゅんから7月つき上旬じょうじゅんまでの1か月かげつ間かんにも全体ぜんたいの12％にあたる1万まん900人にん余あまりが搬送はんそうされています。

対策たいさくグッズコーナーも例年れいねんより早はやく開設かいせつ

去年きょねん記録きろく的てきな猛暑もうしょとなり、ことしも全国ぜんこく的てきに平年へいねんより気温きおんが高たかい日ひが多おおいことから、東京とうきょう・渋谷しぶやの大型おおがた雑貨ざっか店てんでは暑あつさ対策たいさくグッズのコーナーを例年れいねんより早はやく開設かいせつしています。

特とくに売れ行うれゆき好調こうちょうなのが、日傘ひがさと雨傘あまがさの機能きのうを併せ持あわせもつ傘かさです。直射ちょくしゃ日光にっこうを避さけることで熱中ねっちゅう症しょうの予防よぼう効果こうかが高たかまることなどから、女性じょせいだけでなく男性だんせいにも日傘ひがさの利用りようが広ひろがっています。ことしは、性別せいべつに関係かんけいなく家族かぞくなどの間まで共用きょうようしやすい紺こんやグレーなどの落ち着おちついた色合いろあいの商品しょうひんが人気にんきで、日傘ひがさ全体ぜんたいの売り上うりあげが去年きょねんの同おなじ時期じきと比くらべて60％ほど増ふえたということです。

また、首筋くびすじや手てのひらなど体からだの特定とくていの部位ぶいをねらって冷ひやし、血管けっかんを流ながれる血液けつえきの温度おんどを下さげることで体温たいおんコントロールにつなげようという商品しょうひんも注目ちゅうもくされています。

ことしは去年きょねんより商品しょうひんの種類しゅるいが増ふえ、氷こおりや冷つめたい水みずを中なかに入いれることができるマフラーのような形かたちの商品しょうひんや、保冷ほれい剤ざいを入いれられる手袋てぶくろのような形かたちの商品しょうひんが売り上うりあげを伸のばしているということです。

ロフト広報こうほう室しつ 神成かみなり翔子しょうこさん

「ことしは早はやめに対策たいさくをされる方ほうが増ふえていると感かんじています。これからじめじめとした過すごしづらい日ひが多おおくなると思おもうので、さまざまな用途ようとにあわせて使つかえるグッズを選えらび、快適かいてきに過すごしてほしい」

専門せんもん家か「湿度しつどが上あがる今いまの時期じきこそ熱中ねっちゅう症しょう対策たいさくを」

専門せんもん家かは各地かくちが梅雨入つゆいりしていき、湿度しつどが上あがる今いまの時期じきこそ熱中ねっちゅう症しょう対策たいさくを意識いしきしてほしいと呼よびかけています。

熱中ねっちゅう症しょうに詳くわしい済生会さいせいかい横浜よこはま市し東部とうぶ病院びょういん 谷口たにぐち英喜ひでき医師いし

「暑あついと熱中ねっちゅう症しょうになると思おもわれがちだが、実じつは湿度しつどが上あがった時ときが一番いちばん危あぶない。環境省かんきょうしょうが熱中ねっちゅう症しょう予防よぼうの指標しひょうとして公開こうかいしている『暑あつさ指数しすう』は、気温きおん、湿度しつど、地面じめんなどからのふく射熱ふくしゃねつの3つの要素ようそから決きまるが、7割わりくらいのウエイトが湿度しつどに置おかれていて、湿度しつどが少すこし上あがっただけで熱中ねっちゅう症しょうのリスクが高たかまる」

この時期じき特有とくゆうの注意ちゅうい点てんについては。

「体からだが暑あつさに慣なれていないため汗あせをきちんとかいて体温たいおんをコントロールすることができないうえ、湿度しつどが上あがると汗あせが蒸発じょうはつしづらくなるのでさらに体温たいおんが下さがらなくなる。湿度しつどが高たかいとのどの乾かわきを感かんじにくいため、適切てきせつに水分すいぶん補給ほきゅうできず脱水だっすい症状しょうじょうになりやすいことも、熱中ねっちゅう症しょうになるリスクを高たかめる」

効果こうか的てきな対策たいさく、何なにをすればいいのか。

「湿度しつどが60％を超こえると危険きけんな状況じょうきょうなので、温度おんど計けいや湿度しつど計けいで確認かくにんし、室内しつないであれば、エアコンや除じょ湿しめ機きをつけ、扇風機せんぷうきやサーキュレーターを使つかって冷気れいきを行き渡いきわたらせると効果こうか的てきだ。日にち中ちゅうに室内しつないが暑あつくなるとそれを夜よるまで引ひきずってしまうので、電気でんき料金りょうきんが気きになりエアコンの使用しようを控ひかえたい場合ばあいは、外そとからの日ひざしをさえぎることができる遮光しゃこう性せいのあるカーテンを夜よるだけでなく昼間ひるまもずっと閉しめておくといい」

「運動うんどう会かいや遠足えんそくなど外そとで活動かつどうすることが多おおくなるこの季節きせつは子こどもの熱中ねっちゅう症しょうが多おおく、炎天下えんてんかでの熱中ねっちゅう症しょうは皆みなさん注意ちゅういするが、室内しつないでの熱中ねっちゅう症しょうというのはなかなか気付きづきづらく、特とくに高齢こうれい者しゃは注意ちゅういが必要ひつようだ。熱中ねっちゅう症しょうは命いのちに関かかわる病気びょうきだが、予防よぼうにはかなり効果こうかがあるので、命いのちを落おとさないためにしっかり予防よぼうしてほしい」

「除じょ湿しめ機き」もタイプによって注意ちゅういが必要ひつよう

湿度しつどをコントロールできる「除じょ湿しめ機き」にはいくつか方式ほうしきがあり、タイプによっては室温しつおんが上あがりやすくなるため、夏場なつばの使用しようには注意ちゅういが必要ひつようです。

除じょ湿しめ機きは、空気くうき中ちゅうの湿気しっけを水みずとして排出はいしゅつすることで部屋へやの湿度しつどを下さげる家電かでんで、部屋へや干ほしした衣類いるいの乾燥かんそうや夏場なつばの湿気しっけ対策たいさくなどに有効ゆうこうです。

除じょ湿しめの方式ほうしきは、

部屋へやの空気くうきを冷ひやして湿気しっけをタンクにためる「コンプレッサー式しき」と

吸湿きゅうしつ剤ざいを用もちいる「デシカント式しき」

それらを組み合くみあわせた「ハイブリッド式しき」などに分わけられます。

このうちコンプレッサー式しきは、消費しょうひ電力でんりょくが小ちいさく室温しつおんが高たかい夏場なつばの使用しように向むいていますが、運転うんてん音おんがやや大おおきいというデメリットがあります。一方いっぽう、デシカント式しきは、吸湿きゅうしつ剤ざいで吸収きゅうしゅうした水分すいぶんをヒーターで温あたためて蒸発じょうはつさせるなどして除じょ湿しめするため室温しつおんが上あがりやすく、夏場なつばの使用しようには注意ちゅういが必要ひつようです。また、消費しょうひ電力でんりょくもコンプレッサー式しきと比くらべて大おおきくなります。