長野ながの4人にん殺害さつがい【28日にち詳報しょうほう】目撃もくげき者しゃ“全速力ぜんそくりょくで追おいかけナイフで”

▼村上むらかみ幸枝ゆきえさん（66）と、

▼竹内たけうち靖子やすこさん（70）が刃物はもので刺さされ、

その後そのご、通報つうほうを受うけて駆かけつけた中野なかの警察けいさつ署しょの

▼玉井たまい良樹よしき警部補けいぶほ（46）と

▼池内いけうち卓夫たくお巡査じゅんさ部長ぶちょう（61）が猟銃りょうじゅうで撃うたれ死亡しぼうしました。

警察けいさつはこのうち池内いけうち巡査じゅんさ部長ぶちょうに対にたいする殺人さつじんの疑うたがいで農業のうぎょうの青木あおき政憲まさのり容疑ようぎ者しゃ（31）を逮捕たいほし、ほかの3人にんを殺害さつがいした疑うたがいでも捜査そうさを進すすめることにしています。

容疑ようぎ者しゃは4人にんを襲おそったあと自宅じたくに立たてこもりましたが、この際さい、説得せっとくにあたった親おやに対にたいして「自分じぶんが1人にんでいることを被害ひがい者しゃの女性じょせいが悪わるく言いっていると思おもいやった」などと説明せつめいしていたことが捜査そうさ関係かんけい者しゃへの取材しゅざいでわかりました。

村上むらかみさんと竹内たけうちさんは現場げんば近ちかくに住すみ、日々ひびの散歩さんぽで容疑ようぎ者しゃの自宅じたくの前まえを通とおっていて、当日とうじつも散歩さんぽの途中とちゅうに襲おそわれたとみられています。

一方いっぽうで、容疑ようぎ者しゃと目立めだったつきあいはなく関係かんけいは薄うすかったとみられ、警察けいさつは悪口わるぐちを言いわれていると思おもい込こみ一方いっぽう的てきに恨うらみを抱だいて襲おそった疑うたがいもあるとみて調しらべています。

一方いっぽうで、「孤独こどくが攻撃こうげきを引き起ひきおこすという知見ちけんはなく、今回こんかいのように攻撃こうげき的てきになるということは、孤独こどくとは別べつのプロセスも働はたらいていると思おもう」と述のべました。

また、青木あおき容疑ようぎ者しゃが戻もどってきてからの様子ようすについて、「畑はたけの草刈くさかりとか機械きかいを使つかって作業さぎょうしていたので手伝てつだいをしているのかと思おもっていたが、ここ最近さいきんはまったく姿すがたを見みなくなっていて、家いえに引ひきこもってしまったのかと思おもっていた。こんな大だい事件じけんを引き起ひきおこすような人間にんげんではないと思おもっていたのでとても残念ざんねんです。取り返とりかえしがつかなくなってしまった」と話はなしていました。

すると「誰だれか助たすけて」という女性じょせいの声こえが聞きこえたということです。

男性だんせいは「女性じょせいの声こえが聞きこえたので見みてみると、女性じょせいのうしろを全速力ぜんそくりょくで追おいかけていく男おとこが見みえ、畑はたけの土手どての部分ぶぶんで背中せなかから2回かい、サバイバルナイフで刺さすのが見みえた」と振り返ふりかえりました。

当時とうじの様子ようすについては「女性じょせいが倒たおれたあとにもさらに胸元むなもとを一いち回かい刺さしていましたが、表情ひょうじょうは平然へいぜんとしていて、まったくちゅうちょする様子ようすはなく、まるで獲物えものを狙ねらっているかのような目めをしていました」と振り返ふりかえりました。

容疑ようぎ者しゃに対にたいして、男性だんせいが「どうしてこんなことをするんだ」と聞きいたところ、「殺ころしたいから殺ころしてやった」と言いって自宅じたくの方向ほうこうに戻もどって行いったといいます。

パトカーのサイレンが聞きこえると、再ふたたび容疑ようぎ者しゃがあらわれました。

このとき台車だいしゃのようなものを押おして近ちかづいてきたといいます。

男性だんせいは「容疑ようぎ者しゃが台車だいしゃを押おしてくるのが見みえた。私わたしがパトカーの誘導ゆうどうしていたら、猟銃りょうじゅうを手てにしているのが見みえたので、急いそいで逃にげたところ、2発はつ発砲はっぽう音おんがしました」

このときのことについては「父親ちちおやと話はなした時ときに、事件じけんを起おこした容疑ようぎ者しゃの特徴とくちょうを伝つたえた。そして『政憲まさのりではないか』と父親ちちおやに聞きいたところ頭あたまを抱かかえ、がっくりとひざから崩れ落くずれおちていた」と振り返ふりかえりました。

男性だんせいが畑はたけで仕事しごとをしていたところ、女性じょせいが「おじさん、助たすけて」と言いいながら走はしってきたといいます。

この女性じょせいは被害ひがい者しゃの1人にん、村上むらかみ幸枝ゆきえさん（66）でした。

村上むらかみさんの後うしろからは迷彩めいさい服ふく姿すがたの青木あおき政憲まさのり容疑ようぎ者しゃ（31）が追おいかけてきました。

手てには長ながさ数すう十じゅうセンチのサバイバルナイフを持もち、追おいつくと背中せなかを刺さし、あおむけに倒たおれたところを上うえから胸むねを刺さしたということです。

当時とうじの容疑ようぎ者しゃの様子ようすについては「表情ひょうじょうは平然へいぜんとしていて、まったくちゅうちょする様子ようすはなく、まるで獲物えものを狙ねらっているかのような目めをしていました」と振り返ふりかえりました。

男性だんせいが容疑ようぎ者しゃに対にたいし、「なんでこんなことをするんだ」と言いったところ、「殺ころしたいから殺ころしてやった」と言いって、現場げんばを歩あるいて離はなれたということです。

村上むらかみさんと普段ふだんから一緒いっしょに散歩さんぽをしていたという竹内たけうち靖子やすこさん（70）もこの前後ぜんごに容疑ようぎ者しゃの自宅じたく付近ふきんで刺さされたとみられます。

現場げんばには通報つうほうを受うけて中野なかの警察けいさつ署しょの

▼玉井たまい良樹よしき警部補けいぶほ（46）と

▼池内いけうち卓夫たくお巡査じゅんさ部長ぶちょう（61）が乗のったパトカーが村上むらかみさんが刺さされた現場げんばに駆かけつけます。

そこに再ふたたび容疑ようぎ者しゃがあらわれました。

このとき容疑ようぎ者しゃは台車だいしゃのようなものを押おして近ちかづいてきたといいます。

そして猟銃りょうじゅうを手てにした容疑ようぎ者しゃはパトカーに近ちかづいてきました。

このときの様子ようすを村上むらかみさんの救命きゅうめい処置しょちにあたっていた男性だんせいが目撃もくげきしていました。

容疑ようぎ者しゃは警察官けいさつかん2人にんが乗のったパトカーの窓まどガラスに銃口じゅうこうをあて、銃声じゅうせいが2回かい鳴り響なりひびきました。

男性だんせいは「いきなり、パトカーの運転うんてん席せき側がわに向むかって銃じゅうを向むけた。笑えみを浮うかべて楽たのしんでいる様子ようすだった。そのあと、発砲はっぽう音おんが2回かい聞きこえた」と話はなしていました。

その後そのご、容疑ようぎ者しゃは北きたの方角ほうがくへ向むかいました。

自宅じたくに入はいった容疑ようぎ者しゃは立たてこもりを始はじめます。

自宅じたくには容疑ようぎ者しゃのほかに母ははとおばがいました。

そして、3時間じかんほどたった、午後ごご8時じ前後ぜんご、家いえからは銃声じゅうせいがあわせて2発はつ確認かくにんされました。

捜査そうさ関係かんけい者しゃによりますと2度ど、みずからを銃じゅうで撃うとうとしたとみられるということです。

そして、

▼8時半じはんごろにはこの建物たてものから母親ははおやが逃げ出にげだして保護ほごされたのに続つづき、

▼翌よく0時じ10分ふんごろおばが逃げ出にげだし、保護ほごされました。

そして、事件じけんから半日はんにちがたった午前ごぜん4時半じはんすぎ、容疑ようぎ者しゃが応おうじて外そとに出でてきたということです。

外そとに出でてきた際さいには手てを頭あたまに乗のせる様子ようすもみられ凶器きょうきなどを持もっていないことを確認かくにんしたうえで身柄みがらを確保かくほしました。