トルコ大統領だいとうりょう選せん 現職げんしょくエルドアン氏しが当選とうせん 選挙せんきょ管理かんり委員いいん会かいが発表はっぴょう

選挙せんきょ戦せんでエルドアン氏しはロシアの軍事ぐんじ侵攻しんこうが続つづくウクライナからの農産物のうさんぶつの輸出ゆしゅつの合意ごういをはじめトルコの仲介ちゅうかい外交がいこうの成果せいかを誇ほこるなど、首相しゅしょう時代じだいも含ふくめて20年ねんにわたる政権せいけん運営うんえいの実績じっせきを訴うったえて支持しじを集あつめました。一方いっぽう、クルチダルオール氏しは、物価ぶっかの高騰こうとうや通貨つうか安やすに伴ともなうエルドアン政権せいけんの経済けいざい政策せいさくや強権きょうけん的てきな政治せいじ手法しゅほうなどを批判ひはんして政権せいけん交代こうたいを訴うったえていました。

エルドアン政権せいけんが続つづくことになり、引き続ひきつづき、ウクライナ情勢じょうせいでの仲介ちゅうかい外交がいこうやトルコが障壁しょうへきとなっているスウェーデンのNATO＝北大ほくだい西洋せいよう条約じょうやく機構きこうへの加盟かめい問題もんだいの行方ゆくえなどが注目ちゅうもくされることになります。

この中なかでプーチン大統領だいとうりょうは「親愛しんあいなる友ともよ。あなたの勝利しょうりは、トルコの国家こっか元首げんしゅとして献身けんしん的てきに国くにに尽つくしてきた当然とうぜんの結果けっかであり、国家こっか主権しゅけんを強化きょうかし、独立どくりつした、独自どくじの外交がいこう政策せいさくを追求ついきゅうするあなたの努力どりょくを国民こくみんが支持しじしていることを明確めいかくに示しめすものだ」とたたえています。

そのうえで「われわれは、友好ゆうこう的てきな両国りょうこく関係かんけいの強化きょうかと、さまざまな分野ぶんやでの互恵ごけい的てきな協力きょうりょくに対にたいする、あなたの貢献こうけんを高たかく評価ひょうかしている。2国こく間かん、地域ちいき、それに国際こくさい的てきな課題かだいに関にかんする建設けんせつ的てきな対話たいわを継続けいぞくする用意よういがあることを再さい確認かくにんしたい」と述のべています。

今回こんかいの大統領だいとうりょう選挙せんきょでは、ロシアとの関係かんけいが焦点しょうてんの1つとなり、クルチダルオール氏しは、ロシアによる選挙せんきょ介入かいにゅうを主張しゅちょうするなど厳きびしい姿勢しせいを見みせていたことから、クルチダルオール氏しが政権せいけんを握にぎった場合ばあい、ロシアとの2国こく間かん関係かんけいが見直みなおされる可能かのう性せいがあるとの見方みかたが出でていました。

ウクライナ情勢じょうせいをめぐりロシアが欧米おうべいとの対立たいりつを深ふかめる中なか、プーチン大統領だいとうりょうとしては、エルドアン氏しに早々そうそうに祝意しゅくいを伝つたえることで、今後こんごの関係かんけい維持いじに期待きたいを示しめしたものとみられます。

ゼレンスキー大統領だいとうりょうとしては、エルドアン氏しがロシアとの関係かんけいを維持いじしつつ独自どくじの仲介ちゅうかい外交がいこうを展開てんかいしてきたことを踏ふまえ、ウクライナとトルコとの関係かんけいを重視じゅうししているものとみられます。

一方いっぽう、連立れんりつを組くんだ善良ぜんりょう党とうのアクシェネル党首とうしゅはアンカラで記者きしゃ会見かいけんし「選挙せんきょはエルドアン氏しの勝利しょうりで終おわった。結果けっかがすべてだ。国民こくみんがわれわれに与あたえた野党やとうとしての任務にんむを継続けいぞくしていく」として敗北はいぼくを認みとめました。

このうち、大統領だいとうりょう府ふの付近ふきんではトルコの国旗こっきやエルドアン大統領だいとうりょうの写真しゃしんなどを掲かかげた市民しみんが集あつまり、大声おおごえで歌うたったり、踊おどったりして喜よろこんでいました。

このうち40歳さいの女性じょせいはNHKの取材しゅざいに対にたいして「今回こんかいの勝利しょうりをとても誇ほこりに思おもいます。彼かれは20年間ねんかん、たくさんのことを実現じつげんし、トルコのためだけでなく、パレスチナやシリアを支援しえんするなどイスラム諸国しょこくのために努力どりょくしてきました。こんなリーダーはこれまで世界せかいにいなかったはずです」と喜よろこんでいました。

また28歳さいの男性だんせいは「彼かれは内政ないせいでも外交がいこうでもすばらしい考かんがえを持もち、私わたしたちが期待きたいしたことをかなえてくれました。よりよい未来みらいにしてくれることを願ねがっています」と期待きたいを示しめしました。