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人目に
話を
聞いたのは、
河川工学が
専門で
各地の
河川災害を
調査してきた
東京理科大学 二瓶泰雄 教授です。
埼玉県鳩山町では、冠水した道路を走っていた軽乗用車が流されて道路脇の農地に転落しました。乗っていた女性は自力で脱出し無事でした。
ドライブレコーダーの映像や運転していた女性の話によると、急にハンドルが効かなくなりあっという間に流されて転落したということです。
(
二瓶教授)
「冠水した道路では車に浮力が働くうえに、水に流れがあれば車でも簡単に流されます。車種にもよりますが、数十センチ浸水すればエンジンが止まるし、ドアが開かなくなる危険もあります。徒歩よりも車の方が浸水の深い場所まで耐えられるという訳ではありませんし、過去の災害でも繰り返し被害が出ているので、冠水した道路は走らないで欲しい」
二瓶教授ポイント(2)橋の近くは特に危険 早めに避難を
埼玉県を
流れる「
鳩川」では
氾濫が
発生しました。
現場の橋の欄干には大量の草や木が絡みついていて、橋の上流側ではあふれた水の勢いでフェンスが倒れていました。
二瓶教授によると、
川の
水位が
上がると
橋には
草木や
流木、ごみがたまり
水の
流れを
妨げるため、▽
橋の
近くでは
急激に
水位が
上がりやすく、▽
橋を
避けるように
水が
流れる「
迂回流(うかいりゅう)」と
呼ばれる
現象も
たびたび発生するということです。
(
二瓶教授)
「橋に草木や流木がたまる状況が大規模になると、広範囲の浸水につながります。 橋の近くはよりリスクが高いと考えて早めに避難することが大切です。避難する際も橋を渡るようなルートは避けてください」
二瓶教授ポイント(3)「アンダーパス」は通らない
埼玉県滑川町では
線路の
下の「アンダーパス」が
冠水し、
車2
台が
動けなくなりました。
(
二瓶教授)
「短時間に大雨が降ると排水が追いつかなくなって水はアンダーパスのような周囲よりも低い場所に集まります。運転していると浸水の深さがわかりにくく、過去にはアンダーパスが冠水していることに気づかずに 侵入して被害にあうケースもありました。事前にアンダーパスの場所を確認し大雨の際は通らないようにしてください」
二瓶教授ポイント(4)川沿いの道路は避ける
埼玉県を
流れる鳩川沿いでは、
護岸が
崩れる被害も
確認されました。
大雨で水位が上昇すると水の勢いも強くなるため、たとえアスファルトの道路であっても、護岸が削り取られて崩れることがあります。
二瓶教授によると、川がカーブしている場合には、遠心力が働き、左カーブなら右岸側、右カーブなら左岸側の護岸に、より力がかかるためリスクが高いということです。
(
二瓶教授)
「過去の災害でも川沿いの道路が崩落していることに気づかず転落して死亡するケースが相次いでいます。避難する際にはカーナビの指示通りにルートを決めるのではなく、川沿いの道路を避けて下さい」
二瓶教授ポイント(5)都市河川では気象情報を見て避難の判断を
大雨で
都内を
流れる目黒川でも、
目黒区の
観測点で
一時、
氾濫危険水位を
超えました。
水位の
記録を
確認すると、
目黒川では12
日午後10
時から13
日午前0
時までの2
時間で2.7
メートルも
水位が
上がっていました。
都市部の
河川の
水位が
急激に
上がって
被害が
出るケースは
過去にもあり、2008
年には
神戸市内を
流れる都賀川の
水位が10
分間で
およそ1
メートル30
センチ上昇し、
遊びに
来ていた
小学生や
保育園児など5
人が
流されて
死亡しました。
(
二瓶教授)
「川の水位を見てまだ大丈夫と思っていると一気に水位が上がって逃げ遅れます。 気象情報を確認し、周辺や上流で雨が降っている時には川から離れることが大切です。東京であれば50ミリの雨がひとつの目安です」
牛山教授ポイント(1)記録的短時間大雨情報 連続で安全確保
2
人目に
話を
聞いたのは
豪雨災害の
被害実態の
調査を
長年続けている
静岡大学の
牛山素行 教授です。
12日夜の雨では埼玉県内で合計9回も「記録的短時間大雨情報」が発表されました。これは災害につながるような猛烈な雨が降っていることを伝える情報です。
牛山教授らの
グループが2016
年から2020
年の「
記録的短時間大雨情報」を
検証した
結果、▽1
回出た
自治体の5
割余り、▽
複数回出た
自治体の8
割余りで
何らかの災害が
起きているということです。
実際に12日は▽鳩山町で3回、▽東松山市で2回発表されたほか、▽嵐山町や坂戸市などで発表され土砂災害や川の氾濫が発生しました。
(牛山教授)
「『記録的短時間大雨情報』が同じような場所で繰り返し発表された場合には災害が発生している可能性が極めて高いと思って下さい。周囲では浸水や土砂災害などが発生し、危ない状態になっていてもおかしくなく、直ちに安全を確保して下さい」。
牛山教授ポイント(2)無理して外に出ない
牛山教授は「
記録的短時間大雨情報」が
繰り返し
発表されているような
場合には、
無理して
外に
出ないことも
必要だと
指摘します。
今回の
大雨でも
屋外を
移動中に
災害にあう
ケースが
相次ぎました。
牛山教授によると1999年から2020年までの風水害による犠牲者1465人のうち、およそ5割が屋外で死亡していて、大雨の際の屋外での行動は危険を伴うということです。
(牛山教授)
「周囲の状況が悪化している場合には屋外に出て離れた避難場所を無理に目指すのではなく、自宅の2階に上がったり近所の頑丈な建物に移動するなどして、安全を確保して欲しい」
牛山教授ポイント(3)自治体の避難情報 間に合わないことも
また今回、
大雨となった
鳩山町では
町から「
避難指示」や「
高齢者等避難」の
情報が
発表されていませんでした。
町は「すでに道路冠水などが起きている中で避難を促す情報を出すと二次災害が起きるおそれもあり、防災無線などで警戒を呼びかけることとし、避難指示などは発表しなかった」としています。
(
牛山教授)
「自治体が発表する避難の情報が間に合わないこともあります。記録的短時間大雨情報が続けて出ている場合など、直ちに身を守る行動を取ることが必要なケースもあり、自治体の避難情報だけでなく▽大雨による災害の危険度を地図上に色で示す危険度分布=キキクルや▽土砂災害の危険度を示す「土砂災害警戒情報」など、複数の防災情報を参考にすることも重要です」
【ライブ】北海道~沖縄の太平洋側など津波注意報が継続中
ロシアのカムチャツカ半島付近で30日発生した巨大地震で、気象庁は、北海道と東北の太平洋側に出していた津波警報を、30日夜、津波注意報に切り替えました。北海道から沖縄県にかけての太平洋側などでは、しばらくは津波注意報が継続する見込みで、引き続き海岸や川の河口付近には近づかないようにしてください。
N2
资源: NHK
1004
Jul 31, 2025 08:07
【津波警報から一夜明け】宮城では避難所のテントで寝泊まり
津波警報が出されてから一夜が明けた31日、避難所となった宮城県名取市にある県の複合施設「まなウェルみやぎ」のホールでは、テントが張られていて2人が寝泊まりしていました。施設の担当者によりますと、この避難所には一時、500人以上が避難していたということです。施設では、30日は避難してきた人に対してパンや蒸した米を乾燥させた「アルファ化米」、それに水などを配ったということです。
N2
资源: NHK
234
Jul 31, 2025 08:07
米FRB 利下げを見送り 政策金利の据え置き決定 5会合連続
アメリカのFRB=連邦準備制度理事会は金融政策を決める会合を開き、30日、利下げを見送り、政策金利を据え置くことを決定したと発表しました。ただ、2人の理事が利下げを支持して反対する異例の状況にもなっていて、関税措置による影響が広がっているとの懸念も出る中、今後の利下げをめぐる判断が焦点となります。
N1
资源: NHK
222
Jul 31, 2025 07:07
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