山下会長は、28日午後、東京・千代田区の日本外国特派員協会で会見しました。
この中で、東京オリンピックで過去最高となる金メダル30個を獲得するという3年前に掲げた目標について問われると、山下会長は「各競技団体に情報を細かく確認して8か月かけてまとめた高い目標」としたうえで「コロナ禍で目標を立てた当時と前提条件が大きく変わっている。日本も万全ではないし、国際大会がないのは大きな不安で、海外のライバルがどれだけ準備をしているのか、把握するのは難しい」と話しました。
そして「前提条件が崩れた中で、金メダル30個にどれだけ価値があるのかわからない。目標を修正する時間はないし、他にやるべきことはたくさんある。今目指すかと言われたらはっきりと“ノー”という。限られた状況の中で選手たちが準備して自己ベストを出すこと、それぞれの夢に向かってやってきたことを出してくれれば十分だ」と目標の達成にこだわらない姿勢を示しました。
そして、選手などの感染防止のルールをまとめた「プレーブック」と呼ばれる手引き書に触れ「日本の選手たちは、率先してプレーブックにのっとった行動をしてほしい。強ければいい、速ければいい、うまければいいのではない。代表にふさわしい誇りと自覚を持って競技以外の部分も行動してほしい」と呼びかけていました。