外部との遮断と厳格管理
中国において、近年深刻化する肥満問題を背景に、外部との接触を徹底的に遮断し、厳格な管理体制のもとで減量を目指す「閉鎖型減量施設」が各地で急速に拡大している。
12月30日付の英紙「ザ・サン」によれば、これらの施設は民間のみならず政府による運営も行われており、極めて高い人気を集めているという。
この種の施設においては、参加者が自発的に入所するとはいえ、いったんプログラムが開始されると、正当な理由がない限り外出や帰宅は一切認められない。プログラムは、義務的な身体測定や高強度の運動を中心に構成されており、短期間での体重減少を目的としている。最近、28歳のオーストラリア人女性A氏が自身のSNSを通じて体験動画を公開したことから、施設内部の詳細が明らかとなった。A氏は4週間のコースに約1000ドル(約16万円)を支払い、入所したという。
公開された映像によれば、参加者は毎日4時間以上に及ぶ集団エアロビクス、高強度トレーニング、室内サイクリングなどのプログラムをこなさなければならない。食事も徹底的に管理され、アヒルの煮込みや炒め野菜、生のニンジンなどが定量で提供される一方、カップ麺や菓子類、揚げ物といった高カロリー食品は入所時に全て没収される。施設は高いコンクリート塀や電気鉄条網で囲まれ、鉄製の出入口には警備員が常駐しているため、無断離脱は極めて困難である。
宿舎は5人部屋で、個人用の収納スペースや机が設けられているほか、共用の洗面所や高圧シャワー、在来式トイレなどの設備が整えられている。A氏によれば、国籍や中国語能力の有無にかかわらず入所が可能であり、多様な背景を持つ人々が同じ目標のもとで生活を共にしているとのことである。実際、A氏は入所7日目で2,25キロ、14日目には14キロの減量に成功したと主張し、「多くの友人ができ、全員が親切だった。私たちは皆、痩せるという共通の目標を持っている」と語っている。
しかし一方で、自発的な入所であるとはいうものの、外出や途中退所が厳しく制限される運営方式については、個人の自由や人権を侵害する恐れがあるとの指摘もなされている。今後、こうした施設の拡大が社会に与える影響について、より慎重な議論が求められるであろう。