일본어 뉴스: 変異ウイルス感染確率は「富岳」シミュレーション結果公表

変異へんいウイルス感染かんせん確率かくりつは「富岳ふがく」シミュレーション結果けっか公表こうひょう

Jun 23, 2021 23:06

Furigana

最新さいしんのスーパーコンピューター「富岳ふがく」を使つかったシミュレーションで、感染かんせん力りょくが強つよいとされる新型しんがたコロナの変異へんいウイルスに感染かんせんする確率かくりつが、従来じゅうらいのウイルスに比くらべてどのように変かわるのか、最新さいしんの結果けっかが公表こうひょうされました。

変異へんいウイルスによっては感染かんせんする確率かくりつが従来じゅうらいの2倍ばい程度ていどある一方いっぽう、感染かんせんした相手あいてと適切てきせつな距離きょりを取とり、話はなす時間じかんを減へらすと感染かんせん確率かくりつも減へるということで、研究けんきゅうグループは基本きほん的てきな対策たいさくを改あらためて呼よびかけています。

神戸こうべ市しにある理化りか学がく研究所けんきゅうじょの研究けんきゅうチームは、最新さいしんのスーパーコンピューター「富岳ふがく」を使つかって、新型しんがたコロナウイルスの飛ひまつの広ひろがりを研究けんきゅうしています。

今回こんかいは感染かんせん力りょくが強つよいとされる変異へんいウイルスに感染かんせんした人ひとがいる場合ばあい、相手あいてとの距離きょりや時間じかんによって感染かんせんする確率かくりつがどのように変化へんかするのか、シミュレーションしました。

変異へんいウイルスの感染かんせん力りょくは、イギリスで確認かくにんされたアルファ株かぶを従来じゅうらいのウイルスの1.25倍ばい、インドで確認かくにんされたデルタ株かぶを従来じゅうらいのウイルスの2.5倍ばいと仮定かていしました。

まず、通常つうじょうの声こえで話はなしている感染かんせん者しゃと、マスクなしで15分間ふんかん向かい合むかいあった場合ばあい、相手あいてとの距離きょりによって感染かんせんする確率かくりつがどのように変かわるか調しらべると、1.5m離はなれた時ときは、従来じゅうらいのウイルスとイギリスで確認かくにんのアルファ株かぶでは、感染かんせんリスクが5％程度ていどなのに対にたいして、インドで確認かくにんのデルタ株かぶではおよそ10％とおよそ2倍ばいになりました。

2メートル離はなれた場合ばあいでも感染かんせんリスクはほとんど変かわりませんでした。

一方いっぽう、距離きょりを2.5メートル取とると3つのウイルスでほとんど差さはなくなり、5％を切きっています。

また、2メートル離はなれた相手あいてから感染かんせんする確率かくりつと接触せっしょく時間じかんの関係かんけいを調しらべたところ、感染かんせん確率かくりつが10％に達たっするのにかかった時間じかんは、従来じゅうらいのウイルスでは45分ふんだったのに対にたいし、イギリスで確認かくにんされたアルファ株かぶではおよそ35分ふん、インドで確認かくにんされたデルタ株かぶでは20分ふん足たらずでした。

研究けんきゅうグループは「インドで確認かくにんされたデルタ株かぶでは、従来じゅうらいのウイルスに比くらべて2倍ばい程度ていどのリスクがあることがシミュレーションからも分わかった。相手あいてとの距離きょりに加くわえ、時間じかんの取とり方かたにも注意ちゅういしてほしい」としています。

飲食いんしょく店てんでの感染かんせんリスクと対策たいさくは

研究けんきゅうグループは今回こんかい、飲食いんしょく店てんを想定そうていした感染かんせんリスクと対策たいさくについても計算けいさんを行おこないました。

4人にんがけのテーブル2台だいとカウンターに合あわせて16人にんがいる飲食いんしょく店てんで、このうちの1人にんが従来じゅうらい型がたのウイルスの感染かんせんしていると想定そうていし、マスクなしで1時間じかん滞在たいざいした場合ばあい、飲食いんしょく店てん全体ぜんたいでの平均へいきんした感染かんせんリスクと、それぞれの場所ばしょごとの感染かんせん確率かくりつをシミュレーションしました。

まず、換気かんき装置そうちだけを動うごかした場合ばあい、店みせ全体ぜんたいを平均へいきんした感染かんせん確率かくりつは2.48％、最もっともリスクが高たかかったのは、カウンター席せきのいちばん端たんに座すわっている人ひとが感染かんせんしている場合ばあい、隣となりの人ひとが感染かんせんする確率かくりつで、78.8％となりました。

この状態じょうたいから客席きゃくせきのエアコンとちゅう房ちゅうぼうのダクトを作動さどうさせると、店みせ全体ぜんたいを平均へいきんした感染かんせん確率かくりつは2.07％とやや低下ていかし、最もっともリスクが高たかかったのはテーブル席せきに座すわっている人ひとが感染かんせんしていた場合ばあい、その隣となりの人ひとが感染かんせんする確率かくりつで65.5％でした。

飛沫しぶきの広ひろがりかたを可視かし化かしたCGからは、エアコンやダクトをつけると全体ぜんたい的てきに空気くうきの流ながれができ、飛沫しぶきが1か所かしょにとどまらず、拡散かくさんしていくことがわかります。

研究けんきゅうグループは飛沫しぶきが広ひろい範囲はんいに広ひろがることで薄うすまり、リスクが分散ぶんさんする一方いっぽう、風下かざしもの席せきにいる人ひとは局所きょくしょ的てきにリスクが高たかまることもあると分析ぶんせきしています。

さらに、この状態じょうたいから飲食いんしょく店てんでの対策たいさくを想定そうていし、テーブル席せきの真ん中まんなかとカウンター席せきにパーティションを設置せっちした条件じょうけんで計算けいさんすると、店みせ全体ぜんたいを平均へいきんした感染かんせん確率かくりつは0.53％とさらに低下ていかし、換気かんき装置そうちだけの状態じょうたいと比くらべおよそ80％リスクを削減さくげんできました。

また、これとは別べつにエアコンとダクトをつけた状態じょうたいで、隣となりどおしの距離きょりを広ひろめにとって座すわった時とき、店みせ全体ぜんたいを平均へいきんした感染かんせん確率かくりつは0.64％で、換気かんき装置そうちだけと比くらべおよそ75％、リスクを削減さくげんできています。

神戸こうべ大学だいがく教授きょうじゅで理化りか学がく研究所けんきゅうじょの坪倉つぼくら誠まことチームリーダーは「隣となりどうし距離きょりをあけることは、対策たいさくとしては非常ひじょうに効果こうかがあるが、距離きょりがとれない時ときはパーティションをつけることで、距離きょりをとることとほぼ同等どうとうの効果こうかがあるということが分わかった。部屋へや全体ぜんたいの感染かんせんリスクを下さげ、局所きょくしょ的てきにリスクの高たかいところを作つくらないことが対策たいさくとして非常ひじょうに重要じゅうようになる」と話はなしています。

焼き肉やきにく店てんの卓上たくじょう排はい煙けむりダクトの効果こうかは

研究けんきゅうグループは焼き肉やきにく店てんのテーブルなどに設置せっちされている、卓上たくじょう排はい煙けむりダクトの効果こうかもシミュレーションしました。

想定そうていでは、4人にんグループのうちの1人にんが感染かんせんしていて、テーブルの真ん中まんなかに排はい煙けむりダクトが設置せっちされている状況じょうきょうで1時間じかん滞在たいざいし、隣となり、向むかい、斜ななめ向むかいの、それぞれの方向ほうこうに10分ふんずつ、大声おおごえで話はなしたと仮定かていし、シミュレーションしました。

排はい煙けむりダクトを作動さどうさせていない時とき、感染かんせんする確率かくりつは隣となりの席せきで43.8％、向むかいの席せきで15.1％、斜ななめ向むかいの席せきで12.1％でしたが、排はい煙けむりダクトを作動さどうさせると隣となりの席せきで24.8％、向むかいの席せきで5.3％、斜ななめ向むかいの席せきで5.3％と、感染かんせんリスクは3分ぶんの1から半分はんぶん程度ていどに抑おさえられる結果けっかとなりました。

天井てんじょうに取り付とりつけたファンの効果こうかは

研究けんきゅうグループは部屋へやの天井てんじょうに取り付とりつけたファンが、感染かんせんリスクにどのように影響えいきょうするかについてもシミュレーションしました。

シミュレーションでは縦たて6.3メートル、横よこが9.9メートル、天井てんじょうの高たかさが3.65メートルの部屋へやの中なかで、感染かんせんした人ひとと15分間ふんかん向かい合むかいあったとき、天井てんじょうに取り付とりつけたファンで飛沫しぶきがどのように広ひろがるかをシミュレーションして、感染かんせんのリスクを計算けいさんしました。