世界の
女性を
取り巻く状況を
調査している
国連人口基金の
トップがNHKの
取材に
応じ、
戦闘が
続くパレスチナのガザ
地区では
女性が
子どもを
産み
育てることが
極めて困難になっている
ほか、
軍事侵攻が
長期化するウクライナでは
社会で
活躍していた
女性の
多くが
貧困に
陥っているとして、
強い危機感を
示しました。
日本を訪れたUNFPA=国連人口基金のナタリア・カネム事務局長が4日、都内でNHKのインタビューに応じました。
この中でカネム事務局長は、戦闘が続くガザ地区では人々のもとに最低限の物資も届けられていないとしたうえで、とりわけ妊婦が置かれている状況について、食料や水も限られ十分な栄養をとれていないほか、毎日180人がお産しているものの医療物資の不足などから流産につながるケースも後を絶たない、と指摘しました。
そのうえで「母乳で子どもを育てるには栄養を与えられるかが重要だが、飲料水の確保すらままならない中、母親はほかの子どもの食料を確保するので精一杯で、自分たちは空腹に耐えている」と述べ、母親も乳児も危険な状況に置かれていると訴えました。
またロシアによる軍事侵攻が続くウクライナについて、カネム事務局長は「かつて高い教育を受け仕事に就いていた女性たちは、パートナーが戦場に行ってしまったことで、一家の稼ぎ手になりながら子どもの世話もしている。多くの女性が貧困に陥っている」として、戦闘が長期化する中、女性がますます厳しい状況に追い込まれていると、強い危機感を示しました。