ロシアによる侵攻を受けるウクライナへの支援を続けるNATOでは、2014年から事務総長を務めているストルテンベルグ氏の任期がことし10月1日に終わるのを前に後任人事の調整を続けてきました。
後任にはオランダのルッテ首相とルーマニアのヨハニス大統領が名乗りをあげていましたが、ルーマニア大統領府は20日、ヨハニス大統領が立候補を取り下げたことを明らかにしました。
これを受けて、欧米のメディアはルッテ氏がすべての加盟国から支持を取り付け、次の事務総長に就くことが確実になったと伝えています。
ルッテ氏は早くからアメリカをはじめ多くの加盟国の支持を集めたものの、一部の国からは今月まで支持を得られていませんでした。
このうちハンガリーのオルバン首相はルッテ氏と17日に会談し、NATOによるウクライナ支援にハンガリーが要員や資金を出さないことで合意したなどとしてルッテ氏を支持する用意があるとSNSで表明しました。
ストルテンベルグ事務総長は18日、ルッテ氏について「首相としての経験が豊富で非常に有力な候補だと思う」と話していて、NATO加盟国は近く正式にルッテ氏を次の事務総長に決める見通しです。