昔、阿蘇山の近くに「なば」という男がいました。
なばは体が大きくて、とても力がありましたが、頭はあまりよくありませんでした。
なばは、ある日、きのこを取ってくるように父親に言われました。
なばは、山でたくさんきのこが生えている木を見つけました。
しかし、なばは大きくて、木の上に登ることができませんでした。
どうしていいかわからなくなって、泣き出しました。
そして、木を抜いて村に持って帰りました。
ある年のことです。
村に大雨が降って、川の水がたくさん流れてきました。
大雨傾盆而下,降臨村莊,河水水位上升,變成了急流。
村の人たちは大急ぎで川にせきを作って、村に水が入らないようにしようとしました。
なばも呼びましたが、泣かないなばは力が出ませんでした。
他們也叫了納巴來幫忙,但納巴如果不哭就無法發揮力量。
村の人たちは「役に立たない」と言いました。
なばは「何の役にも立たない」と言って泣き出しました。
そして、泣きながら、すばらしいせきを一人で作りました。
今でも「なばの泣き堰」と呼ばれて、人々の生活に役に立っています。