ほり米雄よねお “NOT DONE YET” 信条しんじょうしめしたあざやか逆転ぎゃくてんげき解説かいせつ

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Jul 30, 2024 12:07 1
Furigana
日本報紙
「NOT DONE YET」

(ノット・ダーン・イエット)

自分じぶんまだこれからだ”という言葉ことばほり米雄よねお選手せんしゅ信条しんじょうのひとつです。堀米ほりごめ選手せんしゅは「スケートボードのわざ無限むげんあるので満足まんぞくしたらわり。大会たいかい決勝けっしょうやあといちときはこの言葉ことば思い出おもいだ」と以前いぜんかたっていました。

連覇れんぱかかるオリンピックのだい舞台ぶたいで、最後さいご最後さいご大技おおわざ成功せいこうさせて金メダルきんめだるをつかみとった姿すがたは、まさにその信条しんじょう世界せかいしめした瞬間しゅんかんでもありました。

スポーツニュース 記者きしゃ 松山まつやましょうたいら

“プレッシャーしかなかった”

パリオリンピックを象徴しょうちょうする競技きょうぎ会場かいじょうのひとつ、コンコルド広場ひろばは、だい観衆かんしゅうつつまれていました。その中心ちゅうしん堀米ほりごめ選手せんしゅ君が代きみがよながれるなか、2つ金メダルきんめだるをかけてゆっくりじました。

表彰ひょうしょうしきえた堀米ほりごめ選手せんしゅは3ねんまえ東京とうきょう大会たいかいせた気持きもたかぶった様子ようすとはまたちがおだやか表情ひょうじょうかべていました。

本当ほんとうプレッシャーしかなかった。東京とうきょうオリンピックがわって、さきえなくなった時期じきもあった。でもスケートボードのわざだけではなくて人間にんげんてきにも成長せいちょうできた最後さいごこうやって逆転ぎゃくてん優勝ゆうしょうできて本当ほんとううれしい」言葉ことばえらようにかたりました。

ライバルたちがこう得点とくてんたたき出たたきだなか

自分じぶんのすべてを出し切だしきのぞんだ2度目どめのオリンピック決勝けっしょう舞台ぶたい

45びょうすべってわざ繰り出くりだ前半ぜんはんの「ラン」で、堀米ほりごめ選手せんしゅは1かい多彩たさいわざせて89.90をマークします。

しかしアメリカスター選手せんしゅ、ナイジャ・ヒューストン選手せんしゅや、東京とうきょう大会たいかいどうメダリスト、ジャガー・イートン選手せんしゅそして日本にっぽん白井しらいそらりょう選手せんしゅといったライバルたちが、それ上回うわまわ90てんだいこう得点とくてんたたき出たたきだし、堀米ほりごめ選手せんしゅは「ラン」をえた時点じてんで、表彰台ひょうしょうだい圏外けんがいの4にとどまりました。

ほど練習れんしゅうしてきた”大技おおわざ

それでも後半こうはん堀米ほりごめ選手せんしゅ得意とくいとする1かいわざきそベストトリック」では、1かいからはん回転かいてんして縁石えんせき飛び乗とびのうし車軸しゃじく部分ぶぶん滑り降すべりおりるノーリーバックサイド180スイッチ5-0グラインド」という、むずかしいわざあざやかめて、94.16のこう得点とくてんマークして、3浮上ふじょうしました。

2かい選択せんたくしたトリックは「ノーリーバックサイド270ブラントスライド」。

ボードの前側まえがわをたたいて飛び上とびあがり、空中くうちゅうからだごと270回転かいてんして、こう部分ぶぶんをレールにかけて滑り降すべりおりる大技おおわざで、堀米ほりごめ選手せんしゅ逆転ぎゃくてんでパリオリンピックへの切符きっぷをつかんだ6つき大会たいかいはじめて成功せいこうさせたわざでした。

日本にっぽん代表だいひょう早川はやかわ大輔だいすけコーチがパリ大会たいかいけて「堀米ほりごめ選手せんしゅほど練習れんしゅうしてきた」とかす大技おおわざですが、レールにボードがうまくはまらず、2かい、3かい失敗しっぱいつづきます。

それでも自分じぶんすべ集中しゅうちゅう

その間そのかんに、ライバルたちはこうなんわざ次々つぎつぎ成功せいこうさせさらに得点とくてんばしていきました。

スケートボードのストリートではほか選手せんしゅすべ合間あいまには、わずかな時間じかん練習れんしゅうできるタイミングがありますが、そこでも堀米ほりごめ選手せんしゅこのわざを1かい成功せいこうできず、からだコンクリートちつけるばかりでした。

そして4かい着地ちゃくちできずに転倒てんとうし、この時点じてん順位じゅんいは7までがり追い詰おいつめられました。ただ失敗しっぱい繰り返くりかえなかでも「イヤホンをつけていたが、音楽おんがくもかけずにできるかぎ自分じぶんすべ集中しゅうちゅうしていた」その集中しゅうちゅうりょく研ぎ澄とぎすまされていきました。

メダルをかけた最後さいご滑走かっそう

そしてベストトリック最後さいごの5かいここ失敗しっぱいすれば連覇れんぱはおろか、メダルにもとどきません。

直前ちょくぜんにはカナダの選手せんしゅがトリックで会場かいじょうおおきくかせていましたが堀米ほりごめ選手せんしゅ脇目わきめもふらず自分じぶんわざ練習れんしゅう繰り返くりかえしていました。

そして最後さいご滑走かっそうだい声援せいえんにゆっくりと滑り出すべりだたかジャンプからするど回転かいてんし、レールにこう部分ぶぶんしっかりはまって、着地ちゃくち完璧かんぺきめました。

得点とくてんは97.08。その時点じてんトップだったイートン選手せんしゅを、わずか0.1上回うわまわり、土壇場どたんばでトップにちました。

感情かんじょう爆発ばくはつさせた堀米ほりごめ選手せんしゅ駆け寄かけよってきた早川はやかわコーチ抱き合だきあい、2大会たいかい連続れんぞく金メダルきんめだるにしました。

れても立ち上たちあがって” 自分じぶんとのたたか

こだわりつづけた大技おおわざ最後さいご最後さいご成功せいこうさせたことについて堀米ほりごめ選手せんしゅ自分じぶんとのたたかいだった。いままでそのトリックを練習れんしゅうでやってきたことを思い出おもいだして、わずかな時間じかんでも練習れんしゅうわせて成功せいこうさせることだけをイメージしていた」振り返ふりかえりました。

どんなに実績じっせきのこしても“自分じぶんまだこれからだ”という言葉ことば大事だいじにしつづけてきた堀米ほりごめ選手せんしゅに、あらためてその姿勢しせいについて質問しつもんするとこれまでのあゆ振り返ふりかえように1ついきいてこうこたえました。

本当ほんとうチャレンジしかない。スケートボードはけがもおおこころられることもおおい。でもれても立ち上たちあがって、れても立ち上たちあがっての繰り返くりかえだとおもっている。本当ほんとう自分じぶんとのたたかだ」。

チャレンジしつづける反骨はんこつしん

東京とうきょうオリンピックでスケートボードの象徴しょうちょうともべる存在そんざいとなってから3ねん。パリの舞台ぶたいせたあざやか逆転ぎゃくてんげきは、絶対ぜったいてき王者おうじゃとしての貫禄かんろくすらかんじさせました。

そのつよさのみなもとあるのはからだいためても、きびしいかべちはだかっても、チャレンジしつづけていくという反骨はんこつしん。オリンピック連覇れんぱという偉業いぎょう成し遂なしとげても堀米ほりごめ選手せんしゅ“まだまだこれからそのあゆめることはありません。

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N5 資源: Tổng hợp 1329 Nov 4, 2025 03:11