人気お笑いコンビ「ダウンタウン」の
松本人志さんが、
性的な
被害を
受けたとする
女性の
証言を
掲載した
週刊文春の
記事で
名誉を
傷つけられたとして
賠償を
求めた
裁判で、
松本さんと
発行元の
文藝春秋側が
合意して
訴えが
取り下げられたことが、
関係者への
取材でわかりました。
松本人志さんは、去年12月発売の週刊文春に、松本さんから性的な被害を受けたとする女性2人の証言が掲載され、名誉を傷つけられたとして、発行元の文藝春秋と編集長に5億5000万円の損害賠償などを求める訴えを起こしました。
ことし3月に東京地方裁判所で始まった裁判で、文藝春秋側が、全面的に争う姿勢を示し、記事のどの部分が事実に反するのか明確にするよう求めたのに対し、松本さん側は、具体的な主張をするために女性の名前や住所などを明かすよう求め、その後争点と証拠を整理する手続きが非公開で行われていました。
こうした中、松本さんと文藝春秋側が合意して8日、訴えが取り下げられたことが関係者への取材でわかりました。
裁判所を介さない形で双方が話し合いを進めた結果、合意が成立したとみられますが、合意の内容や詳しい経緯などは明らかになっていません。
これまでの経緯
発端は、去年12月に発売された週刊文春の記事でした。
9年前の2015年に松本さんから性的被害を受けたとする2人の女性の証言を報じました。
記事によりますと、2人はいずれもお笑いタレントに誘われて都内のホテルで開かれた飲み会に参加し、途中からゲームなどとして松本さんと寝室に2人きりにさせられ、同意なしで性的行為をされたとしています。
この報道を受けて、松本さんはことし1月8日、裁判に注力したいとして所属事務所を通じて芸能活動を休止すると発表し、自身のSNSに「事実無根なので闘う」と投稿。
その2週間後の1月22日に訴えを起こしました。
3月に始まった裁判で松本さん側は「記事に記載されている時期と場所において女性の参加者もいる飲み会に同席したことは否定しない」としたうえで「性的行為を強要したという客観的証拠は存在しないのに記事で名誉を傷つけられた」と主張しました。
一方、文藝春秋側は「女性に対して複数回の取材を重ね証言の信用性について慎重に検討したうえで松本さんに対する取材も経て確信した。同意のない性的行為は真実だ」と全面的に争っていました。