大谷選手と千賀投手の対戦は2人がプロ野球の日本ハムとソフトバンクに所属していた2017年以来で、これが6年ぶりです。
大谷選手は1回の第1打席にフォアボールを選ぶと、3回の第2打席はノーアウト一塁の場面で千賀投手の4球目を引っ張りツーベースヒットを打ちました。
打球速度は185.7キロの痛烈な当たりでした。
5回の第3打席は再びフォアボールでした。
ネビン監督 “手術は大谷自身が判断”
25日のメッツ戦の前に取材に応じたネビン監督は、大谷選手の右ひじのけがを受けて「こうしておけば良かったと思うことはあるか」と問われ、「選手がけがをする度に何か違うことができなかったのかといつも思うものだ。ただ、翔平に関しては一平やトレーナーと常に話をしてきて、痛みも無かったし翔平自身も『ただの疲れ』と言っていた。人々はいろんな臆測をするがそれらは真実ではない」と大谷選手の状態に細心の注意を払ってきたと強調しました。
その上で「登板をいったん飛ばした後もブルペンでのピッチングはすばらしかったし、調子もずっと良かった。残念ながらけがをしてしまったが、けがは野球の一部だ」と沈痛な面持ちで話しました。
今後、大谷選手が手術を受けるかどうかについては「それは彼に対する質問だ。時が来たら、彼自身が正しい判断をすると確信している」と話し、大谷選手に判断を委ねるとした上で、指名打者としての出場で右ひじのけがが悪化することはないという考えをあわせて示しました。
また、エンジェルスのミナシアンゼネラルマネージャーは大谷選手の代理人を含めて話を続けているとしたうえで「別の医師の意見を聞いていて、今後の計画を立てている段階だ。明らかに特別なシーズンを過ごしていて、彼自身がやめると言うまでバッターとしてのプレーは続けると思う」と話しました。
報道陣からは大谷選手以外にもけが人が相次いでいるエンジェルスの管理体制を問う声もあり、今月15日に右腕の疲労で先発登板を回避した際に検査を行ったのかという質問に対して、ミナシアンゼネラルマネージャーは「検査はしていない。腕に問題はなく、疲れがあっただけだ。けいれんや脱水症状だった」と答えていました。
トラウト “大谷のけが悲しいが、二刀流復帰できる”
大谷選手のけがについて、シーズンMVP=最優秀選手を3回受賞しているエンジェルスのトラウト選手が取材に応じ、「けがのことを聞いたときは打ちのめされた。彼のことを思うと本当に気の毒だし、悲しい。彼にとってはもちろん、チーム、ファン、そして野球界にとっても本当にタフなことだ」と心境を明かしました。
そのうえで、「長いシーズン、毎日プレーすることは本当に大変なことだ。彼はことし2試合しか休んでいないし、5日おきにピッチングもしていた。あれだけハードに投げれば体への負担は大きい」と今シーズンの大谷選手のフル回転ぶりを振り返り、報道陣から「大谷選手が二刀流として復帰できると思うか」と問われると「間違いなくできる」と答えていました。
トラウト選手は自身も22日の試合で左手の有鉤骨の骨折から50日ぶりに復帰したものの痛みが再発し、わずか1試合で再び10日間のけが人リストに入るなど苦しんでいます。
自身の状態については「翌日に痛みが出たが、今シーズン中にまた復帰したいと思っている」と意欲を見せていました。
ヌートバー「きっとより強くなって帰ってくる」
ヌートバー選手は25日のフィリーズ戦の後にNHKの取材に応じ、「友人として本当に悲しいし、最悪だ。野球界にとっても悲しいことだ。翔平が交代したと聞いて、すぐに通訳の一平にメッセージを送って無事を願っていたが、その後けがのニュースが出た。本当に残念だ」と話しました。
その上で「でも、彼はスーパーヒーロー。きっとより強くなって帰ってくると思う。より良い復活劇となって、彼の魔法のようなパフォーマンスがより魅力的なものになるはずだ」と話し、投打の二刀流での復帰を強く願いました。
また現在、下腹部の打撲でけが人リストに入っている自身の状態については「毎日良くなっている。最短で復帰できるかはまだ分からないが、希望を持っている」として最短で27日からの復帰を目指していました。
ヌートバー選手はWBC日本代表の1番バッターとして優勝に大きく貢献し、3年後に行われる次回の大会出場を大谷選手と約束して腕時計を贈られるなど交流が続いています。