일본어 뉴스: イグ・ノーベル賞に「歩きスマホ」研究 “周囲に注意重要”

イグ・ノーベル賞しょうに「歩あるきスマホ」研究けんきゅう “周囲しゅういに注意ちゅうい重要じゅうよう”

Sep 10, 2021 11:09

Furigana

ノーベル賞しょうのパロディーで、ユニークな研究けんきゅうなどに贈おくられる「イグ・ノーベル賞しょう」の受賞じゅしょう者しゃが発表はっぴょうされ、日本にっぽんからは、歩行ほこう者しゃどうしがぶつかるのを自然しぜんに避さける仕組しくみを「歩あるきスマホ」を使つかって調しらべた京都きょうと工芸こうげい繊維せんい大学だいがくの研究けんきゅう者しゃらが「動力どうりょく学賞がくしょう」を受賞じゅしょうしました。

日本人にっぽんじんの受賞じゅしょう15年ねん連続れんぞく

「イグ・ノーベル賞しょう」は、1991年ねんにノーベル賞しょうのパロディーとしてアメリカの科学かがく雑誌ざっしが始はじめた賞しょうで、人ひとを笑わらわせつつ考かんがえさせる研究けんきゅうに贈おくられます。

授賞じゅしょう式しきは例年れいねん、ハーバード大学だいがくで行おこなわれますが、新型しんがたコロナウイルスの影響えいきょうで去年きょねんに続つづいて、ことしもオンラインで授賞じゅしょう式しきが行おこなわれました。

ことしは日本にっぽんから、京都きょうと工芸こうげい繊維せんい大学だいがくの村上むらかみ久助きゅうすけ教きょうらの研究けんきゅうグループによる、歩行ほこう者しゃがほかの人ひとにぶつからずに歩あるける仕組しくみを調しらべた研究けんきゅうが「動力どうりょく学賞がくしょう」を受賞じゅしょうしました。

村上むらかみ助じょ教きょうらは、歩あるきながらスマートフォンを操作そうさする、いわゆる「歩あるきスマホ」をした場合ばあいとしなかった場合ばあいで歩行ほこう者しゃの動うごきがどう変かわるかを実験じっけんしました。

その結果けっか、「歩あるきスマホ」で注意ちゅういが散漫さんまんになると、周辺しゅうへんの人ひとの動うごきも乱みだれてぶつかりそうになったということで、歩行ほこう者しゃどうしが相手あいての動うごきを「予期よき」することの重要じゅうよう性せいが確たしかめられたということです。

イグ・ノーベル賞しょうの主催しゅさい者しゃは、授賞じゅしょう理由りゆうについて「周囲しゅういに注意ちゅういを払はらうことが重要じゅうようだということを気付きづかせた」としています。

日本人にっぽんじんがイグ・ノーベル賞しょうを受賞じゅしょうするのは15年ねん連続れんぞくです。

このほか、9つの分野ぶんやでも受賞じゅしょう者しゃが発表はっぴょうされ、政治せいじ家かの肥満ひまん度どと汚職おしょくの関連かんれんを調しらべた研究けんきゅうが「経済けいざい学賞がくしょう」を、潜水せんすい艦かんの艦内かんないでゴキブリを駆除くじょする方法ほうほうの研究けんきゅうが「昆虫こんちゅう学賞がくしょう」をそれぞれ受賞じゅしょうしました。

「歩あるきスマホ」ぶつからずに歩あるける仕組しくみとは

今回こんかいの研究けんきゅうは、歩行ほこう者しゃがほかの人ひとにぶつからずに歩あるける仕組しくみを調しらべたものです。実験じっけんは、歩あるきながらスマートフォンを操作そうさする、いわゆる「歩あるきスマホ」をした場合ばあいとしなかった場合ばあいで行おこないました。

まず、27人にんずつの2つの集団しゅうだんをつくり、何なにの制約せいやくも与あたえずにすれ違すれちがうように歩あるかせると、一いち人にん一いち人にんが衝突しょうとつを避さけて、自然しぜんと歩行ほこう者しゃの列れつができる「レーン形成けいせい現象げんしょう」ができてぶつからずに歩あるきました。

一方いっぽう、片側かたがわの集団しゅうだんの3人にんに「歩あるきスマホ」をさせて、ほかの人ひとたちの動うごきを「予期よき」しにくくしたところ、歩あるきスマホをしていない人ひとたちの「予期よき」にも影響えいきょうをもたらしてぶつかりそうになる人ひとがでて、レーンが形成けいせいされるまでに最大さいだいで2倍ばい近ちかくの時間じかんがかかったということです。

こうしたことから、ぶつからずに歩あるくには、歩行ほこう者しゃどうしが周囲しゅういの人ひとの動うごきを「予期よき」することが重要じゅうようで、歩あるきスマホで一部いちぶの「予期よき」が妨さまたげられると集団しゅうだん全体ぜんたいの秩序ちつじょが乱みだれたと分析ぶんせきしています。

イグ・ノーベル賞しょうの受賞じゅしょうについて、村上むらかみ助じょ教きょうは「とても驚おどろきましたが、みんなで頑張がんばった研究けんきゅうなのでうれしいです。バラバラな個体こたいの集あつまりでしかないものが、なぜ一体いったいとなって動うごくのかを明あきらかにする研究けんきゅうなので、人間にんげんの興味深きょうみぶかい相互そうご作用さように目めを向むけてもらいたい」と話はなしていました。