日本新聞: 自民党総裁選立候補表明の3人政策をアピール 11日の動き

菅かん総理そうり大臣だいじんの後継こうけいを選えらぶ自民党じみんとう総裁そうさい選挙せんきょで、立候補りっこうほを表明ひょうめいしている岸田きしだ前ぜん政務せいむ調査ちょうさ会長かいちょう、河野こうの規制きせい改革かいかく担当たんとう大臣だいじん、高市たかいち前ぜん総務そうむ大臣だいじんの3人にんは、テレビ番組ばんぐみに出演しゅつえんしたり、オンラインで中小ちゅうしょう企業きぎょうの経営けいえい者しゃらと意見いけんを交かわしたりして、それぞれが掲かかげる政策せいさくをアピールしました。

岸田きしだ前ぜん政調せいちょう会長かいちょう「中小ちゅうしょう零細れいさいの店舗てんぽのための方策ほうさく充実じゅうじつを」

自民党じみんとうの岸田きしだ前ぜん政務せいむ調査ちょうさ会長かいちょうは、午後ごご、東京とうきょう都内とないの派閥はばつの事務所じむしょで、中小ちゅうしょう企業きぎょうの経営けいえい者しゃらとオンラインで意見いけんを交かわしました。

この中なかで、東京とうきょう都内とないで菓子かし店てんを営いとなむ店主てんしゅからは「大だい規模きぼ店舗てんぽの進出しんしゅつによって価格かかく競争きょうそうが激はげしくなり、地域ちいきの小規模しょうきぼな店舗てんぽが次々つぎつぎと廃業はいぎょうしている」として、大だい規模きぼ店舗てんぽの出店しゅってん規制きせいなどを求もとめる声こえが出だされました。

これに対にたいし岸田きしだ氏しは「各地かくちの中小ちゅうしょう零細れいさいの店舗てんぽで厳きびしい状況じょうきょうが続つづき、まだまだ対策たいさくが不十分ふじゅうぶんだということは強つよく認識にんしきしている。規制きせい緩和かんわや構造こうぞう改革かいかくは大事だいじだが、同時どうじに多おおくの中小ちゅうしょう零細れいさいの店舗てんぽが元気げんきに生いきていくための方策ほうさくを充実じゅうじつさせなければならない」と応おうじました。

そのうえで「利益りえきを一部いちぶの人ひとが独占どくせんするのではなく、地域ちいきで頑張がんばっている方々かたがたにも分配ぶんぱいされ、所得しょとくが引き上ひきあげられることが大事だいじだ」と述のべ、みずからが掲かかげる、成長せいちょうと分配ぶんぱいの好こう循環じゅんかんを目指めざす経済けいざい政策せいさくの内容ないようを説明せつめいし、支持しじを呼よびかけました。

河野こうの規制きせい改革かいかく相しょう「核かく燃料ねんりょうの再さい処理しょりやめる決断けつだん 1日にちでも早はやく」

自民党じみんとうの河野こうの規制きせい改革かいかく担当たんとう大臣だいじんはテレビ番組ばんぐみに出演しゅつえんしたほか、国会こっかい近ちかくの議員ぎいん宿舎しゅくしゃで、みずからを支援しえんする議員ぎいんと、今後こんご訴うったえる政策せいさくなどをめぐって意見いけんを交かわしました。

そして、議員ぎいん宿舎しゅくしゃで記者きしゃ団だんの取材しゅざいに応おうじ「派閥はばつを挙あげた支援しえんを求もとめるか」と問とわれたのに対にたいし、河野こうの氏しは「そんなことができる派閥はばつはないと思おもうし、そんな必要ひつようもない。河野こうの太郎たろうの考かんがえを理解りかいしてくれる一人ひとりひとりの支援しえんをいただいていきたい」と述のべました。

また、厚生こうせい労働ろうどう省しょうの在り方ありかたをめぐって「社会しゃかい保障ほしょう改革かいかくをやらなければいけない中なかで、年金ねんきんや医療いりょうの改革かいかくをするとなると、1人にんの大臣だいじんで担当たんとうするのは、非常ひじょうに大変たいへんではないか。厚生こうせい労働ろうどう省しょうに特命とくめい担当たんとう大臣だいじんを置おくやり方やりかたもあるだろうし、役所やくしょを分わけるやり方やりかたまで、いろんなことが考かんがえられる」と述のべ、体制たいせいを見直みなおす必要ひつようがあるという認識にんしきを示しめしました。

さらに河野こうの氏しは、核かく燃料ねんりょうサイクル政策せいさくについて「核かく燃料ねんりょうの再さい処理しょりをやめる決断けつだんは1日にちでも早はやいほうがいい。ただ、これまで協力きょうりょくしてくれた自治体じちたいに迷惑めいわくをかけないよう、国くには責任せきにんを持もたなければならない」と指摘してきしました。

高市たかいち前ぜん総務そうむ相しょう海上かいじょう保安庁ほあんちょうの武器ぶき使用しよう“関連かんれん法ほうの改正かいせい必要ひつよう”

自民党じみんとうの高市たかいち前ぜん総務そうむ大臣だいじんは、テレビ番組ばんぐみなどに出演しゅつえんしたほか、国会こっかい近ちかくの議員ぎいん宿舎しゅくしゃでみずからを支援しえんする議員ぎいんらと支持しじ拡大かくだいに向むけた取り組とりくみを協議きょうぎしました。

そして、高市たかいち氏しは国会こっかい内ないで記者きしゃ団だんに対にたいし「きょうも全国ぜんこく各地かくちで同志どうしの議員ぎいんが政策せいさくリーフレットを配くばるなどしてくれている。協力きょうりょくに感謝かんしゃしながら1人にんでも多おおくの人ひとに共鳴きょうめいしてもらえるよう頑張がんばりたい」と述のべました。

また、10日にちに立候補りっこうほを表明ひょうめいした河野こうの規制きせい改革かいかく担当たんとう大臣だいじんをめぐり、党内とうないで「持論じろんを封印ふういんしたのではないか」という受け止うけとめがあることについて問とわれ「河野こうの大臣だいじんには河野こうの大臣だいじんのやり方やりかたがある。私わたしはあまり持論じろんを封印ふういんしない方ほうなので、あつれきもあるかもしれないが、信念しんねんは曲まげないし、政策せいさくも変かえることはない」と強調きょうちょうしました。

一方いっぽう、領海りょうかいの警備けいびなどにあたる海上かいじょう保安庁ほあんちょうの武器ぶき使用しようについて「今いまの法律ほうりつでは、現場げんばで非常ひじょうに厳きびしい判断はんだんを迫せまられ、一種いっしゅのあいまいさもある。具体ぐたい的てきに、どういう時ときに武器ぶき使用しようができるのか明確めいかく化かしていく」と述のべ、関連かんれん法ほうの改正かいせいが必要ひつようだという認識にんしきを示しめしました。

石破いしば元もと幹事かんじ長ちょう総裁そうさい選せんへの対応たいおう近ちかく最終さいしゅう判断はんだんを示唆しさ

自民党じみんとうの石破いしば元もと幹事かんじ長ちょうは午前ごぜん、水戸みと市しで街頭がいとう演説えんぜつし「菅かん政権せいけんがたった1年ねんで終おわることをわれわれは国民こくみんにおわびしなければならない。『説明せつめいが下手へただ』などと言いわれるが、それを支ささえるのが自民じみん党とうだったはずだ」と述のべました。

このあと、石破いしば氏しは茨城いばらき県けん筑西市さいちで記者きしゃ団だんに対にたいし、総裁そうさい選挙せんきょへの対応たいおうについて「ギリギリになっても迷惑めいわくだが、納得なっとくがいかないまま拙速せっそくに決きめることも避さけたい。あす、そうしたことを考かんがえる1日にちになればいいと思おもっている」と述のべ、近ちかく最終さいしゅう的てきに判断はんだんする考かんがえを示唆しさしました。

野田のだ幹事かんじ長ちょう代行だいこう推薦すいせん人じん確保かくほへ協力きょうりょく呼よびかけ

自民党じみんとうの野田のだ幹事かんじ長ちょう代行だいこうは、東京とうきょう都内とないの自宅じたくで党とう所属しょぞくの国会こっかい議員ぎいんに電話でんわをかけ、立候補りっこうほに必要ひつような20人にんの推薦すいせん人じんの確保かくほに向むけて協力きょうりょくを呼よびかけました。

野田のだ氏しは、引き続ひきつづき竹下たけした派はや二に階かい派はなどの所属しょぞく議員ぎいんにも支援しえんを呼よびかけ、推薦すいせん人じんの確保かくほを急いそぐ方針ほうしんです。

菅かん首相しゅしょう地方ちほう組織そしきとオンライン形式けいしきで会合かいごう

菅かん総理そうり大臣だいじんは、午後ごご、自民党じみんとうの地方ちほう組織そしきと意見いけんを交かわす、オンライン形式けいしきの会合かいごうに出席しゅっせきしました。

この中なかで、菅かん総理そうり大臣だいじんは「総理そうり大臣だいじんに就任しゅうにん以来いらい、新型しんがたコロナ対策たいさくを最さい優先ゆうせんに取り組とりくんできた。足元あしもとの感染かんせんはようやく減少げんしょう傾向けいこうにあるが、収束しゅうそくには至いたっていない状況じょうきょうで、緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが続つづく中なか、新型しんがたコロナ対策たいさくに専念せんねんすべきだという思おもいから、総裁そうさい選挙せんきょには出馬しゅつばしないことにした」と総裁そうさい選挙せんきょへの立候補りっこうほを断念だんねんしたことを報告ほうこくしました。

そのうえで「総裁そうさい選挙せんきょが終おわると、すぐ衆議しゅうぎ院いん選挙せんきょだ。新型しんがたコロナを乗り越のりこえ、古ふるきよき伝統でんとうを守まもりながら、変かえるべきことは思い切おもいきって変かえ、国くにを前まえに進すすめていくことができるのは自民党じみんとうだけだ」と述のべ、衆議院しゅうぎいん選挙せんきょに向むけて地方ちほう組織そしきや党員とういんの結束けっそくを呼よびかけました。