日本新聞: 新型コロナ治療薬の候補物質を発見国立国際医療研究センター

新型しんがたコロナ治療ちりょう薬やくの候補こうほ物質ぶっしつを発見はっけん国立こくりつ国際こくさい医療いりょう研究けんきゅうセンター

Jan 26, 2021 16:01 0

Furigana

新型しんがたコロナウイルスに感染かんせんした患者かんじゃの治療ちりょうの際さいには、他たの病気びょうきの薬くすりで新型しんがたコロナへの効果こうかが確認かくにんされたものなどが使つかわれていますが、まだ特効薬とっこうやくはありません。国立こくりつ国際こくさい医療いりょう研究けんきゅうセンターのグループは、ウイルスの増殖ぞうしょくに必要ひつような酵素こうその働はたらきを妨さまたげる新あらたな治療ちりょう薬やくの候補こうほとなる物質ぶっしつを複数ふくすう見みつけたことを明あきらかにし、今後こんご、臨床りんしょうでの応用おうようを目指めざして研究けんきゅうを進すすめるとしています。これは国立こくりつ国際こくさい医療いりょう研究けんきゅうセンター研究所けんきゅうじょの満屋みつや裕明ひろあき所長しょちょうが、26日にちに開ひらかれたメディア向むけのオンラインセミナーの中なかで明あきらかにしました。

満屋みつや所長しょちょうのグループは、新型しんがたコロナウイルスが細胞さいぼう内ないで増殖ぞうしょくする際さいに必要ひつような「プロテアーゼ」と呼よばれる酵素こうそに着目ちゃくもくし、酵素こうその働はたらきを妨さまたげ、ウイルスの増殖ぞうしょくを防ふせぐ治療ちりょう薬やくの研究けんきゅうを去年きょねん2月つきから進すすめています。

これまでに400種類しゅるい余あまりの化学かがく物質ぶっしつを人工じんこう的てきに合成ごうせいしていて、こうした物質ぶっしつを使つかってウイルスに感染かんせんした細胞さいぼうでの実験じっけんなどを行おこなったところ、2種類しゅるいの物質ぶっしつが酵素こうそと結び付むすびついて、ウイルスの増殖ぞうしょくを抑おさえる効果こうかが特とくに高たかいことが分わかったということです。