また、岸田総理大臣は、自由で開かれた国際秩序を守るために、新たな安全保障関連の文書を決定するなど、防衛力の抜本的な強化を図っていることを説明しました。
そして、先にイギリスも加えた3か国で航空自衛隊の次期戦闘機の共同開発で合意したことも踏まえ、日本、イタリア両国の関係を「戦略的パートナーシップ」に格上げすることで一致しました。そのうえで安全保障分野での協力をいっそう深めていくため、新たに外務・防衛当局間の協議の枠組みを立ち上げることを確認しました。
また「会談では広島サミットに向けた議長としての考え方を説明し、成功に向け緊密に連携していくことを確認した。特にロシアによる侵略に対し、結束して厳しい対ロ制裁と強力なウクライナ支援を継続、強化していくことなどを説明し理解と支持を得た」と述べました。
岸田総理大臣は、中国を念頭に、ウクライナ情勢はインド太平洋地域にも波及しかねないと危機感を強めています。 地域の抑止力を高めるために、日本の防衛力を抜本的に強化するとともに、G7各国ともさらに踏み込んだ安全保障協力を進めたい考えです。 日本、イタリア、そしてイギリスの3か国は、さきに、航空自衛隊の次期戦闘機の共同開発で合意しています。 これも踏まえて、今回の首脳会談では、外務・防衛当局間の協議の枠組みを新たに立ち上げるとともに、両国の関係を「戦略的パートナーシップ」に格上げして、安全保障協力を一層強化していくことを確認したい考えです。
メローニ氏は右派政党の党首としてEU=ヨーロッパ連合に批判的な姿勢で知られ、選挙中にもそうした発言をするなど、自国第一主義的な主張を繰り返していました。 このため当初は、ロシアへの制裁などの対応でEUと足並みがそろわず、各国との結束が揺らぐのではないかといった懸念も出ていましたが、政権発足後はEUやNATO=北大西洋条約機構との関係を重視するとともに、ウクライナへの支援を継続する姿勢を打ち出していて、懸念を払拭した形となっています。 またメローニ首相は所信表明演説で「エネルギーを利用したプーチン大統領の脅迫に屈することは問題の解決にならない」と述べ、ロシアの対応を批判していました。 イタリアは航空自衛隊の次期戦闘機の開発にイギリスとともに参加するなど、日本と安全保障分野での関係強化を進めていて、今回の首脳会談でも連携の強化を改めて確認するものとみられます。
岸田首相「今後、協力をいっそう強化したい」
首脳会談 主要テーマは安全保障協力など
イタリア初の女性首相とは