일본어 뉴스: 怪盗「ルパン」生みの親仏作家ルブラン直筆とみられる新資料

怪盗かいとう「ルパン」生みの親うみのおや仏ふつ作家さっかルブラン直筆じきひつとみられる新しん資料しりょう

Mar 25, 2023 19:03

Furigana

「アルセーヌ・ルパン」の生うみの親おやとして知しられるフランスの作家さっか、モーリス・ルブランが日本にっぽんの翻訳ほんやく家かに送おくった直筆じきひつとみられる手紙てがみや原稿げんこうなどの資料しりょうが新あらたに見みつかりました。

フランスの作家さっかモーリス・ルブランは、怪盗かいとうアルセーヌ・ルパンの活躍かつやくを描えがいた作品さくひんなどで知しられ、「ルパン」シリーズは今いまも世界中せかいじゅうで親したしまれています。

見みつかった資料しりょうは、1930年代ねんだいごろにルブランが日本にっぽんでのルパン・シリーズの出版しゅっぱんの際さいに送おくった手紙てがみや原稿げんこうなど少すくなくとも17点てんです。

ルパンシリーズの翻訳ほんやくで知しられる翻訳ほんやく家かの保ほ篠しの龍緒たつおの遺族いぞくが保管ほかんしていた資料しりょうを二松学舎にしょうがくしゃ大学だいがくの山口やまぐち直孝なおたか教授きょうじゅらが調査ちょうさし、見みつかりました。

このうちルブランから日本にっぽんの読者どくしゃに宛あてたメッセージは、1931年ねんに発行はっこうされた「ルパン全集ぜんしゅう第だい1巻かん」に写真しゃしんが掲載けいさいされているものの原本げんぽんで、ルブランの直筆じきひつとみられます。

ルブラン自身じしんがルパンの友人ゆうじんという設定せっていで書かかれていて「文化ぶんか的てきな日本にっぽんの大衆たいしゅうに理解りかいされ、愛好あいこうされることはこの上うえもない喜よろこびであります」などとつづられています。

また「バルタザールのとっぴな生活せいかつ」という作品さくひんの原稿げんこうはタイプライターで打うたれていて、ルブラン自身じしんによるとみられる手書てがきの修正しゅうせいが書かき加くわえられています。

このほか、日本にっぽんでの翻訳ほんやくの際さいにルブランとの間まで交かわされた文書ぶんしょなども含ふくまれています。

山口やまぐち教授きょうじゅによりますと、ルブランの直筆じきひつ資料しりょうはフランスにも多おおくは残のこされていないとされ、ルパンシリーズが世界せかいに広ひろがっていく過程かていを知しる貴重きちょうな資料しりょうだということです。

山口やまぐち教授きょうじゅは「日本にっぽんの読者どくしゃへのメッセージは力強ちからづよい字体じたいからきちょうめんで誠実せいじつな人柄ひとがらがうかがえ、遠とおく離はなれた東洋とうようの国くにで自分じぶんの作品さくひんが読よまれることを喜よろこんでいたのではないか」と話はなしていました。

モーリス・ルブランとルパン

フランスの作家さっかモーリス・ルブランは、もともと純じゅん文学ぶんがくなどが中心ちゅうしんでしたが、1905年ねん、40歳さいを過すぎて発表はっぴょうしたルパンシリーズの最初さいしょの作品さくひん「アルセーヌ・ルパンの逮捕たいほ」が話題わだいとなります。

変装へんそうの名人めいじんである怪盗かいとうルパンが財宝ざいほうを盗み出ぬすみだす一方いっぽうで、貧まずしい人ひとたちを助たすけたり難事件なんじけんに立ち向たちむかったりする冒険ぼうけん小説しょうせつで国内こくない外がいで人気にんきを集あつめ、1941年ねんに亡なくなるまでに50以上いじょうの作品さくひんが発表はっぴょうされました。

日本にっぽんでも明治めいじ時代じだいから読よまれていましたが、昭和しょうわのはじめごろに翻訳ほんやく家かの保ほ篠しの龍緒たつおが翻訳ほんやく権けんを取得しゅとくして「ルパン全集ぜんしゅう」を出版しゅっぱんし、広ひろく知しられることになりました。

保ほ篠しの龍緒たつおは、当時とうじ、フランス語ふらんすごの発音はつおんから「リュパン」としたり、「有田ありた龍造りゅうぞう」など日本人にっぽんじんの名前なまえにしたりして紹介しょうかいされていた主人公しゅじんこうの名前なまえを「ルパン」として定着ていちゃくさせたほか、原題げんだいを直訳ちょくやくすると「空洞くうどうの針はり」となる作品さくひんを「奇き巌城いわき」という題名だいめいで翻訳ほんやくするなど、その後そのごのルパンシリーズの翻訳ほんやくに大おおきな影響えいきょうを与あたえたとされています。