日本新聞: 横田めぐみさん今月57歳「一刻も早い帰国実現を」家族が訴え

横田よこためぐみさん今月こんげつ57歳さい「一刻いっこくも早はやい帰国きこく実現じつげんを」家族かぞくが訴うったえ

Oct 2, 2021 18:10

Furigana

中学ちゅうがく1年生ねんせいの時ときに北朝鮮きたちょうせんに拉致らちされた横田よこためぐみさんが、10月つき、57歳さいの誕生たんじょう日びを迎むかえるのを前まえに川崎かわさき市しで集会しゅうかいが開ひらかれ、母親ははおやの早はや紀江のりえさんらがすべての被害ひがい者しゃの一刻いっこくも早はやい帰国きこくの実現じつげんを改あらためて訴うったえました。

横田よこためぐみさんは中学ちゅうがく1年生ねんせいだった44年ねん前まえ、学校がっこうから帰かえる途中とちゅうに北朝鮮きたちょうせんに拉致らちされ、10月つき5日にち、57歳さいの誕生たんじょう日びを迎むかえます。

集会しゅうかいは、家族かぞくが住すむ川崎かわさき市しが、めぐみさんの誕生たんじょう日びに合あわせて毎年まいとしこの時期じきに開ひらいていて、その様子ようすはオンラインで配信はいしんされました。

この中なかで、母親ははおやの早はや紀江のりえさん（85）は「これほど長ながい時間じかん、あらゆることをして助たすけを求もとめてきたが、いまだに娘むすめのことは何一なにひとつわからない。拉致らち問題もんだいが国くにの最さい重要じゅうよう課題かだいと言いうならば、新あたらしい総理そうり大臣だいじんには解決かいけつに向むけて日にち朝ちょう首脳しゅのう会談かいだんの実現じつげんをお願おねがいしたい」と話はなしました。

このあと、弟おとうとの拓也たくやさんが講演こうえんし、めぐみさんの人柄ひとがらや、拉致らちされたあと家族かぞくがどれほどつらい状況じょうきょうに置おかれてきたかを、具体ぐたい的てきなエピソードを交まじえて話はなしました。

そして、「高齢こうれいになった親おやの世代せだいが身みを粉こなにして救出きゅうしゅつを訴うったえ続つづけなければいけないのはとても残酷ざんこくなことだ。母ははにめぐみを抱だきしめさせたい。政府せいふは本当ほんとうに限かぎられた時間じかんしか残のこされていないことを認識にんしきして強つよい外交がいこうを貫つらぬき、具体ぐたい的てきな行動こうどうをとってほしい」と訴うったえました。

また、集会しゅうかいには北朝鮮きたちょうせんに拉致らちされ19年ねん前まえに帰国きこくを果はたした曽我そがひとみさんもオンラインで参加さんかし、北朝鮮きたちょうせんでともに過すごした時ときのめぐみさんの様子ようすなどを話はなしました。

そして、自身じしんと一緒いっしょに拉致らちされ、いまも行方ゆくえが分わかっていない母親ははおやのミヨシさんについて「医療いりょう環境かんきょうが未熟みじゅくな北朝鮮きたちょうせんでの負担ふたんを思おもうと胸むねがしめつけられる思おもいだ。少すこしでも長ながい時間じかんをともに過すごせるよう、母ははやめぐみさんを今いますぐ返かえしてほしい」と訴うったえました。

集会しゅうかいの後のち、横田よこた拓也たくやさんは「岸田きしださんが総理そうり大臣だいじんになったら妥協だきょうすることなく、被害ひがい者しゃを一いち人にん残のこらず取り返とりかえすという覚悟かくごを持もち、日にち朝ちょう首脳しゅのう会談かいだんを実現じつげんして問題もんだい解決かいけつを図はかってほしい」と話はなしていました。

加藤かとう官房かんぼう長官ちょうかん「新しん政権せいけんでも総力そうりょくを挙あげて取り組とりくむ」

集会しゅうかいにオンラインで参加さんかした拉致らち問題もんだい担当たんとう大臣だいじんを兼務けんむする加藤かとう官房かんぼう長官ちょうかんは「2002年ねんに5人にんの拉致らち被害ひがい者しゃが帰国きこくして以来いらい、1人にんの帰国きこくも実現じつげんせず解決かいけつに向むけての具体ぐたい的てきな道筋みちすじを示しめすこともできなかった。一いち日にち千秋せんしゅうの思おもいで帰国きこくを待ち望まちのぞんでいる被害ひがい者しゃの方々かたがた、ご家族かぞく、関係かんけい者しゃに対にたいし、私わたし自身じしんじくじたる思おもいであり、本当ほんとうに申し訳もうしわけなく思おもう」と述のべました。

そのうえで「政権せいけんがかわっても、関係かんけい国こくと緊密きんみつに連携れんけいしつつ、すべての拉致らち被害ひがい者しゃの一いち日にちも早はやい帰国きこく実現じつげんに向むけて、あらゆるチャンスを逃のがすことなく全力ぜんりょくで行動こうどうするという政府せいふの方針ほうしんに変かわりはない。新しん政権せいけんでも、拉致らち問題もんだいを何なにとしても解決かいけつするという強つよい意志いしで、総力そうりょくを挙あげて取り組とりくんでいく」と強調きょうちょうしました。