
▽北海道から鹿児島県にかけての太平洋側と沖縄・奄美の広い範囲が中心でいずれも20センチ未満と予想され、
▽早いところで午後9時ごろから1日程度続く可能性があるということです。
ニュージーランドのウェリントンにある航空路火山灰情報センターによりますと、この火山では日本時間の14日午前1時にも大規模な噴火が発生したということです。
この同心円は午後2時すぎにはすでに直径が200キロほどに達していました。 また、灰色の噴煙のさらに外側では、薄く白っぽい色に見える輪が同心円状に広がる様子もわかり、専門家などによりますと噴火によって発生した衝撃波が広がっていった様子だとみられるということです。
NOAA=アメリカ海洋大気局によりますと、これまでに最大で、 ▽トンガでおよそ80センチ ▽サモアでおよそ60センチ ▽バヌアツでおよそ20センチの津波がそれぞれ観測されたということです。 トンガ当局が現地時間の15日、SNSに投稿した内容によりますと、噴火による火山灰が午前7時20分ごろに確認され、また噴火は10分から15分続いたとしています。 現地で暮らす人たちには潮の流れや火山灰への注意を呼びかけるとともに、硫黄やアンモニアの刺激臭がする場所ではマスクの着用を推奨しています。 トンガ当局が現地時間の15日未明に投稿した一連の噴火とみられる写真からは、海上から灰色混じりの噴煙が激しく立ちのぼっている様子が確認できます。 噴煙は海上から20キロの高さまで達したとしています。 ロイター通信は、ツイッター上にトンガで撮影したとされる動画が投稿され、大きな波が海岸線に押し寄せ、人々が車で逃げようとしているなどと伝えています。 さらにニュージーランドのメディアはトンガの首都ヌクアロファでは押し寄せた波によって浸水した住宅があるほか、車が波に浮いているのを見た住民もいるなどと伝えています。 また、噴火の際の爆発音は2300キロ離れたニュージーランドでも聞こえ、500キロ離れたフィジーでは大きな雷鳴のように聞こえたと伝えています。 一方、周辺国も津波への警戒を呼びかけていて、このうちオーストラリアの当局は最大都市シドニーを含む南東部の沿岸に警報を出して津波への警戒を呼びかけています。 トンガなどを所管する外務省の大洋州課によりますと、噴火と津波の発生を受けてトンガ在住の日本人の安否や現地の状況について情報収集を進めているということです。 外務省のホームページによりますと、トンガには2020年4月の時点で35人の在留邦人がいるということです。
今回、大規模な噴火があったのは「フンガ・トンガ フンガ・ハアパイ」と呼ばれる首都のヌクアロファから北に65キロほど離れた場所にある海底火山です。 トンガ諸島は日本列島と同じ環太平洋火山帯の一部で、多くの海底火山があり、過去にもたびたび噴火が起きています。
今回の噴火について、野上教授は「人工衛星の画像を見ると、噴煙は非常に高い上、広がりは複数の島を覆ってしまうほどで海域で起こった火山の噴火では過去最大規模の噴火が起きているとみられる」と指摘しています。 津波は爆発的噴火のエネルギーによって発生した可能性があるとしたうえで、「噴火が発生した場所の周辺では変色水が広がっていることから今後も火山活動がしばらく続くおそれがある。津波の発生には今後も注意が必要で、特に、湾のように入り組んだ地形のところでは津波が高くなるおそれがあるので一層注意が必要だ。海域は障害物がないため、高温の火山灰や火山ガスが流れ下る『火砕サージ』が1キロかそれ以上到達するおそれがある。船舶などは絶対に近寄らないことが必要だ」と話しています。
気象衛星の画像は
トンガや周辺国で津波を観測
トンガ 過去にもたびたび噴火
専門家「海底火山の噴火として過去最大規模か」