東京証券取引所の
元社員がTOB=
株式公開買い付けに関する情報を
父親に
伝えた
疑いで、
証券取引等監視委員会から
刑事告発された
事件で、
元社員が
父親からの
求めに
応じて、
業務で
知った
情報を
伝えたとみられることが
関係者への
取材でわかりました。
告発を
受けた
東京地検特捜部は、
在宅のまま
詰めの
捜査を
進めているものとみられます。
東京証券取引所の「上場部」に所属していた細道慶斗元社員(26)が、業務で知ったTOBに関する未公開の情報を父親に不正に伝えたとして、証券取引等監視委員会は23日、金融商品取引法違反の情報伝達の疑いで東京地検特捜部に刑事告発しました。
また、父親は、この情報をもとにことし1月から4月にかけて3つの銘柄の株、合わせておよそ1700万円分を買い付けたとしてインサイダー取引の疑いで刑事告発され、関係者によりますと数百万円の利益を得ていた疑いがあるということです。
これまでの監視委員会の調べで元社員は、父親からの求めに応じて業務で知った情報を伝えていたとみられることが、関係者への取材でわかりました。
監視委員会はこの事件とは別に、金融庁に出向中だった佐藤壮一郎元裁判官(32)についても、インサイダー取引の疑いで刑事告発していて、特捜部はいずれも在宅のまま、立件に向けた詰めの捜査を進めるものとみられます。
監視委員会は3人の認否を明らかにしていませんが、関係者によりますとこのうち元社員と元裁判官は、容疑を認めているということです。