選手せんしゅたちは最終さいしゅう調整ちょうせいに 困惑こんわくや抗議こうぎの声こえも きょうのオリンピック

ウガンダ選手せんしゅ団だんは先月せんげつ19日にちの来日らいにち時じの検疫けんえきなどで選手せんしゅ2人にんの新型しんがたコロナ感染かんせんが確認かくにんされ、泉佐野いずみさの市しのホテルでの療養りょうようや待機たいきを経へて今月こんげつ7日にちから練習れんしゅうをしていました。

バッハ会長かいちょうはスピーチで「きょう私わたしはこの場所ばしょで追悼ついとうされているすべての人々ひとびとを思い出おもいだすためにここにいる。平和へいわの使命しめいを再さい確認かくにんし、平和へいわの街まちとしての広島ひろしまに敬意けいいを払はらうためにここにいる」と述のべました。

そして「社会しゃかいの中なかでの多おおくの連帯れんたいがなれば、平和へいわはない。東京とうきょうオリンピックはよりよい、より平和へいわな未来みらいへの希望きぼうの光ひかりとなるだろう」と述のべ、平和へいわに向むけた取り組とりくみを進すすめるには東京とうきょう大会たいかいの成功せいこうが必要ひつようだと訴うったえました。

デモに参加さんかした広島ひろしま県けん原爆げんばく被害ひがい者しゃ団体だんたい協議きょうぎ会かいの佐久間さくま邦彦くにひこ理事りじ長ちょうは「世界せかいや広島ひろしまの人ひとが心こころから喜よろこんでオリンピックを開あける状況じょうきょうではない中なか、広島ひろしまに来きて『平和へいわを訴うったえたい』と言いわれても、われわれには響ひびかないし、コロナがおさまってから来くるべきで納得なっとくいかない」と話はなしていました。

17人にん中ちゅう少すくなくとも13人にんが変異へんいウイルスに感染かんせんしていて、うち3人にんが感染かんせん力りょくの強つよいインドで確認かくにんされた変異へんいウイルス「デルタ株かぶ」の患者かんじゃでした。

東京とうきょう医科いか歯科しか大学だいがくの大川おおかわ淳あつし理事りじは「コロナ患者かんじゃは第だい4波はと同おなじように急増きゅうぞうする可能かのう性せいが出でてきている。そこに別べつルートでオリンピック関係かんけい者しゃへの対応たいおうが必要ひつようになる。両方りょうほうをうまくみていくには、やはりコロナ患者かんじゃそのものを減少げんしょうさせていく必要ひつようがある。大会たいかいを通をつうじて起おこりえることは、デルタ株かぶがより早はやく広ひろがっていくということと、デルタ株かぶ以外いがいの変異へんいが新あらたに持ち込もちこまれることが懸念けねんされる。オリンピックはステイホーム観戦かんせんを心こころがけてほしい」と話はなしていました。

ホテルによりますと、組織そしき委員いいん会かいからは実際じっさいに宿泊しゅくはくするかどうかも含ふくめて当日とうじつまで分わからない場合ばあいもあると説明せつめいがあったということです。

ホテルにはエレベーターが1つしかないため一般いっぱん客きゃくと動どう線せんを分わけるのは難むずかしいのが現状げんじょうですが、朝食ちょうしょくを部屋へやの前まえまで届とどけたり、フロントでの接触せっしょくを減へらすためチェックアウトを簡略かんりゃく化かしたりと、できる限かぎりの感染かんせん対策たいさくをとることにしています。

「築地つきじビジネスホテルバン」の潘はん俊宏としひろ取締役とりしまりやくは「外国がいこくの方ほうを迎むかえるのは責任せきにん重大じゅうだいなので尽力じんりょくしたいのに、情報じょうほうがないために準備じゅんびが不足ふそくし、満足まんぞくしてもらえるサービスを提供ていきょうできない可能かのう性せいがあるというのが心苦こころぐるしいし、すごく困こまります。なるべく早はやく、誰だれが、何なん人にん、いつ来くるのか知しりたいです」と話はなしています。

そのうえで「選手せんしゅやスタッフなど大会たいかい関係かんけい者しゃをスムーズに輸送ゆそうするためには、現在げんざいの交通こうつう量りょうを3割わりほど減へらす必要ひつようがある。1都と3県けんでは無む観客かんきゃくでの開催かいさいになるが、観客かんきゃくは公共こうきょう交通こうつう機関きかんを利用りようすると想定そうていしていたため、高速こうそく道路どうろの交通こうつう量りょうの推計すいけいには反映はんえいさせておらず、無む観客かんきゃくでも交通こうつう量りょうを減へらす必要ひつようがあることから値上ねあげは予定よてい通どおり行おこなう」と話はなしています。

都とは「感染かんせん状況じょうきょうを考かんがえれば致し方いたしかたない。復興ふっこう五輪ごりんを掲かかげている中なかで大変たいへん残念ざんねんだ」としています。

パラリンピックへの招待しょうたいは、今後こんご観客かんきゃくの扱あつかいが決きまり次第しだい判断はんだんするとしています。

銃器じゅうきで対応たいおうするERT（緊急きんきゅう時じ初動しょどう対応たいおう部隊ぶたい）や競技きょうぎ会場かいじょうが集中しゅうちゅうする臨海りんかい部ぶで水上すいじょうバイクなどに乗り込のりこんで対応たいおうにあたるWRT（臨海りんかい部ぶ初動しょどう対応たいおう部隊ぶたい）といった特殊とくしゅ部隊ぶたいを待機たいきさせ、陸りくと海うみの双方そうほうから警戒けいかいを強化きょうかするということです。

車両しゃりょうを使つかったテロを防ふせぐため、会場かいじょうにイスラエル製せいの特殊とくしゅな柵しがらみを設置せっちしたり、不審ふしんなドローンの飛行ひこうを電波でんぱで妨害ぼうがいする「ジャミングガン」と呼よばれる最新さいしんの機材きざいを導入どうにゅうしたりして対策たいさくを徹底てっていする方針ほうしんです。

過去かこの大会たいかいでは関係かんけいする組織そしきへのサイバー攻撃こうげきも相次あいつぎ、開会かいかい式しきで会場かいじょうの無線むせんLANが使つかえなくなるなどのトラブルが起おきています。このため警察けいさつは大会たいかい組織そしき委員いいん会かいに加くわえ、大おおきな影響えいきょうが出でるおそれがある鉄道てつどう各社かくしゃや電力でんりょく会社かいしゃなどの重要じゅうようインフラ企業きぎょう、海外かいがい情報じょうほう機関きかんとも連携れんけいし、攻撃こうげきの予兆よちょうとなる不審ふしんなアクセスなどがないか情報じょうほう収集しゅうしゅうや分析ぶんせきを進すすめることにしています。

競技きょうぎ会場かいじょうはほとんどが無む観客かんきゃくとなったため、態勢たいせいは当初とうしょの想定そうていから一部いちぶ見直みなおしたということですが、警察庁けいさつちょうは多おおくの選手せんしゅや要人ようじん、大会たいかい関係かんけい者しゃが出入でいりする中なか、警備けいびに万全ばんぜんを期きしたいとしています。