Actualités japonaises: コロナ嗅覚異常“20代30代の7割” 改善に1～2年かかる可能性も

コロナ嗅覚きゅうかく異常いじょう“20代だい30代だいの7割わり” 改善かいぜんに1～2年ねんかかる可能かのう性せいも

Jul 20, 2021 22:07

Furigana

新型しんがたコロナウイルスに感染かんせんし、嗅覚きゅうかくに異常いじょうを感かんじた人ひとの割合わりあいは20代だいと30代だいでおよそ7割わりにのぼり、若わかい世代せだいほどその割合わりあいが高たかかったことが国くにの研究けんきゅう班はんの調査ちょうさで分わかりました。

これは、新型しんがたコロナウイルスによる嗅覚きゅうかくや味覚みかくの異常いじょうについて調査ちょうさしている金沢かなざわ医科いか大学だいがくの三輪みわ高喜たかよし教授きょうじゅらの研究けんきゅう班はんが明あきらかにしました。

それによりますと、ことし2月つきから5月つきにかけて無む症状しょうじょうから中等ちゅうとう症しょうまでの患者かんじゃ251人にんにアンケートを行おこなったところ、嗅覚きゅうかくに異常いじょうがあると答こたえたのは20代だいと30代だいでおよそ7割わりに上のぼった一方いっぽう、40代だいではおよそ6割わり、50代だいでは4割わり足たらずで、若わかい世代せだいほど嗅覚きゅうかくに異常いじょうを感かんじていたことが分わかりました。

このうち4割わりの人ひとは1か月かげつ後ごでも異常いじょうがあると答こたえたということです。

また男女だんじょ別べつでは女性じょせいのほうが異常いじょうを感かんじている割合わりあいが高たかかったということです。

一方いっぽう、嗅覚きゅうかくに異常いじょうがあると答こたえた人ひとの大半たいはんが味覚みかくにも異常いじょうがあると答こたえましたが、味覚みかくの有無うむを検査けんさしたところ、正常せいじょう値ちを示しめす人ひとが多おおかったということです。

このため味覚みかくに異常いじょうを訴うったえる人ひとの多おおくは、食べ物たべものの匂においがしないことで味あじがしないように感かんじる「風味ふうみ障害しょうがい」の可能かのう性せいが高たかいとしています。

200日にち以上いじょうがたった今たったいまも…感染かんせん者しゃがそのつらさを発信はっしん

秋本あきもと可愛かわいさん（30）は去年きょねん12月つきに新型しんがたコロナウイルスへの感染かんせんが確認かくにんされてから200日にち以上いじょうがたった今たったいまも、嗅覚きゅうかくと味覚みかくの障害しょうがいに悩なやまされています。

感染かんせんが分わかったのは去年きょねん12月つき。

病院びょういん勤務きんむの夫おっとの感染かんせんが分わかり、濃厚のうこう接触せっしょく者しゃとなってPCR検査けんさを受うけたところ陽性ようせいとなりました。

夫おっとは高熱こうねつが出でてホテル療養りょうようとなりましたが秋本あきもとさんは症状しょうじょうが軽かるかったため自宅じたく療養りょうようしました。

ところが、感染かんせんが分わかった翌日よくじつの12月つき2日にち昼食ちゅうしょくで鍋なべを食たべたとき、味あじや匂においがしないことに気付きづいたそうです。

秋本あきもとさんは「いきなり味覚みかく、嗅覚きゅうかくがゼロになりました。辛つらいとか熱あついというのは分わかりますが味あじは分わからない。新型しんがたコロナの症状しょうじょうとして味覚みかくや嗅覚きゅうかくに障害しょうがいが出でると聞きいたことがあったので、その時ときはまあ治なおるだろうと考かんがえていました」と話はなしています。

しかし療養りょうよう期間きかんを終おえても症状しょうじょうは改善かいぜんせず、食事しょくじがおいしくないだけでなく料理りょうりをしても味見あじみができないため、夫おっとに確認かくにんしてもらわなければならなかったといいます。

味あじが分わからなくなってから2か月かげつ近ちかくたったころ、ようやく匂においが感かんじられるようになりましたが、すべてが臭くさいと感かんじ食たべる量りょうが減へってしまったといいます。

秋本あきもとさんは「1月つきの後半こうはんごろ異臭いしゅうがするときが、いちばんつらかったです。ごはんを食たべるのはすごく好すきなんですけど、温あたたかいものがすべて臭くさく感かんじて冬ふゆなのにそうめんを食たべたりしていました」と話はなしています。

秋本あきもとさんは当時とうじのことをツイッターで細こまかく発信はっしんしていました。

味あじが分わからなくなって52日にち目め、ことし1月つき下旬げじゅんには「夜よるごはん作つくったもののみそ汁じるは臭くさくて飲のめずごはんは梅干うめぼしと一緒いっしょなら食たべれるが気持きもちが進すすまない。嗅覚きゅうかく0のほうがマシで臭くさいのはキツイ…」とそのつらさをつづっています。

その後そのご、病院びょういんで診察しんさつを受うけた秋本あきもとさんは漢方薬かんぽうやくやビタミン剤ざいを処方しょほうしてもらい服用ふくようするようになります。

しかし、200日にち以上いじょうがたった今たったいまも嗅覚きゅうかく、味覚みかくともに完全かんぜんにはもどっておらず食たべたり飲のんだりする楽たのしみが失うしなわれていると感かんじています。

今月こんげつ5日にちにはツイッターにモノクロの料理りょうりの写真しゃしんと共とともに「味覚みかくがある世界せかいと、ない世界せかい。こんな感かんじに感かんじちゃう時ときがある。（中略ちゅうりゃく）絶対ぜったいおいしいのにまずい」と投稿とうこうしました。

秋本あきもとさんは「大好だいすきなビールも、ただの苦にがい炭酸たんさんにしか感かんじられません。日常にちじょう生活せいかつの中なかに食しょくの情報じょうほうはとても多おおいと思おもいます。新しん商品しょうひんが出でたりとか、散歩さんぽをしていておいしそうなお店みせを見みつけたりとか、食たべたいって思おもっても、いちばん大事だいじな、味あじという情報じょうほうが分わからないのは悲かなしいです」と話はなしています。

三さん輪りん教授きょうじゅ「改善かいぜんまで1、2年ねんかかる可能かのう性せいも治療ちりょう法ほうの検討けんとう必要ひつよう」

調査ちょうさを行おこなった研究けんきゅう班はんの代表だいひょうで金沢かなざわ医科いか大学だいがくの三輪みわ高喜たかよし教授きょうじゅは「海外かいがいでは新型しんがたコロナの初期しょき症状しょうじょうと言いわれてきたが国内こくないではどのくらいの割合わりあいで嗅覚きゅうかく障害しょうがいが出でているのか分わかっていなかった。今回こんかいの調査ちょうさで特とくに若わかい世代せだいでは7割わりの人ひとに自覚じかく症状しょうじょうがあり感染かんせんを疑うたがうサインと言いえる。大半たいはんの人ひとが早期そうきに改善かいぜんするが、神経しんけいがダメージを受うけている場合ばあいは正常せいじょうになるまでに1、2年ねんかかる可能かのう性せいもある。嗅覚きゅうかく障害しょうがいは食事しょくじが楽たのしめないなど生活せいかつの質しつを大おおきく下さげるだけに今後こんごも調査ちょうさを行おこない、治療ちりょう法ほうを検討けんとうしていく必要ひつようがある」と話はなしています。