日本新聞: オリンピック陸上男子100m予選日本の3人は全員準決勝進めず

オリンピック陸上りくじょう男子だんし100m予選よせん日本にっぽんの3人にんは全員ぜんいん準決勝じゅんけっしょう進すすめず

Jul 31, 2021 21:07

Furigana

東京とうきょうオリンピックの陸上りくじょう男子だんし100mは、31日にち夜よるに予選よせんが行おこなわれ、日本にっぽんの3人にんはいずれも予選よせんで敗退はいたいしました。

男子だんし100mは7組くみに分わかれて予選よせんが行おこなわれ、各組かくくみの上位じょうい3着ちゃくまでとタイムが上位じょういの3人にんの合あわせて24人にんが8月つき1日にちの準決勝じゅんけっしょうに進出しんしゅつします。

日本にっぽんからは史上しじょう最もっともレベルが高たかいといわれたことしの日本にっぽん選手権せんしゅけんを制せいした多田ただ修平しゅうへい選手せんしゅ、ことし6月つきに9秒びょう95の日本にっぽん記録きろくをマークした山縣やまがた亮太りょうた選手せんしゅ、日本にっぽん歴代れきだい3位いの9秒びょう98の自己じこベストを持もつ小池こいけ祐ゆう貴き選手せんしゅの3人にんが出場しゅつじょうしました。

まず1組くみに出場しゅつじょうした多田ただ選手せんしゅは、ピストルの音おとに反応はんのうするリアクションタイムでこの組くみで1番ばん速はやい「0秒びょう130」と、持ち前もちまえの鋭するどいスタートを見みせましたが、世界せかいクラスの選手せんしゅの中なかで抜け出ぬけだすことができず、追い風おいかぜ0.2メートルの条件じょうけんで10秒びょう22のタイムにとどまり、この組くみの6着ちゃくで予選よせん敗退はいたいとなりました。

3組くみに出場しゅつじょうした山縣やまがた選手せんしゅはまずまずのスタートでしたが、中盤ちゅうばん以降いこうほかの選手せんしゅがスピードを上あげる中なかでペースが上あがりきらず、追い風おいかぜ0.1メートルのなか、着ちゃく順じゅんで準決勝じゅんけっしょう進出しんしゅつが決きまる3着ちゃくの選手せんしゅとは100分ぶんの3秒びょう差さの10秒びょう15で4着ちゃくに終おわり、3大会たいかい連続れんぞくの準決勝じゅんけっしょう進出しんしゅつはなりませんでした。

そして4組くみに出場しゅつじょうした小池こいけ選手せんしゅは、レース中盤ちゅうばんから後半こうはんにかけて加速かそくし伸のびのある走はしりを見みせますが、10秒びょう22のタイムで4着ちゃくにとどまり、準決勝じゅんけっしょうに着き順じゅんで進すすめる3着ちゃくとのタイム差さは100分ぶんの1秒びょうと、わずかの差さで準決勝じゅんけっしょう進出しんしゅつを逃のがしました。

オリンピックの男子だんし100mで日本にっぽんの選手せんしゅが準決勝じゅんけっしょうに進すすめなかったのは、2004年ねんのアテネ大会たいかい以来いらい17年ねんぶりです。

多田ただ「自分じぶんのレース全まったくできず」

予選よせん敗退はいたいが決きまった多田ただ修平しゅうへい選手せんしゅは「隣となりのレーンの選手せんしゅがスタートから前まえに出でて、力りきんでしまった。自分じぶんのレースが全まったくできず非常ひじょうに悔くやしい」と振り返ふりかえりました。

また、このあとのリレーに向むけては「出場しゅつじょうするのであれば、自分じぶんの役割やくわりをまっとうして走はしれればいい」と意気込いきごんでいました。

小池こいけ「競せり勝かてると思おもったが残念ざんねん」

また、小池こいけ祐ゆう貴き選手せんしゅは「競せり勝かてると思おもったが残念ざんねんだ。できる準備じゅんびはしてきたので、結果けっかがこれだったらこれが実力じつりょくだ」と振り返ふりかえりました。

そのうえで「まだリレーもあるので、終おわってみたら楽たのしかったといえる大会たいかいにしたい」と意気込いきごんでいました。

山縣やまがた「まだまだ納得なっとくいっていない」

陸上りくじょう男子だんし100mで予選よせん3組くみで4着ちゃくとなり、タイムでも上位じょういに入いれず、予選よせん敗退はいたいが決きまった山縣やまがた亮太りょうた選手せんしゅは「すごく緊張きんちょうした。3回かい目めのオリンピックだが、いつもこういう大だい舞台ぶたいは特別とくべつな気持きもちがある」と振り返ふりかえったうえで、自身じしんの走はしりについては「まだまだ納得なっとくいっていない部分ぶぶんある」と話はなし、悔くやしさをにじませていました。

男子だんし100m 突つきつけられた厳きびしい現実げんじつ

史上しじょう最高さいこうレベルと言いわれる日本にっぽん短距離たんきょり陣じんの激はげしい代表だいひょう争あらそいを制せいした山縣やまがた亮太りょうた選手せんしゅ、小池こいけ祐ゆう貴き選手せんしゅ、多田ただ修平しゅうへい選手せんしゅの3人にんで挑いどんだ東京とうきょうオリンピックの男子だんし100m。

決勝けっしょう進出しんしゅつという大おおきな目標もくひょうを掲かかげましたが、その前まえに準決勝じゅんけっしょうにすら進すすむことができませんでした。

日本にっぽん陸上りくじょう競技きょうぎ連盟れんめいの記録きろく集しゅうを参考さんこうに過去かこの記録きろくをさかのぼると、これまでに日本にっぽん選手せんしゅの多おおくが予選よせんの壁かべに跳ね返はねかえされてきたことがわかります。

1932年ねんのロサンゼルスオリンピックで吉岡よしおか隆徳たかのりが6位いに入賞にゅうしょうして以降いこう、準決勝じゅんけっしょうに進すすんだ日本にっぽん選手せんしゅは1964年ねん東京とうきょう大会たいかいと1968年ねんメキシコ大会たいかいの飯島いいじま秀雄ひでおさん、1996年ねんアトランタ大会たいかいの朝原あさはら宣治のぶはるさん、2000年ねんシドニー大会たいかいの伊東いとう浩司こうじさん、2008年ねんの北京ぺきん大会たいかいの塚原つかはら直ただし貴たかさん、2012年ねんロンドン大会たいかいの山縣やまがた亮太りょうた選手せんしゅ、2016年ねんのリオデジャネイロ大会たいかいの山縣やまがた選手せんしゅ、ケンブリッジ飛鳥あすか選手せんしゅの6人にんだけです。