難敵として立ちはだかったのが、豊島将之二冠でした。
藤井二冠は王位戦が開幕した6月の時点で、1勝6敗と大きく負け越していてこの夏は、この2人が「王位戦」の七番勝負と「叡王戦」の五番勝負で対局することから、将棋界では“十二番勝負”と呼び、勝負の行方が注目されました。
藤井二冠は今回の「王位戦」で、第1局こそ豊島二冠に完敗を喫しましたが、その後、4連勝で防衛を決め、「二冠」を守りました。
一方、藤井二冠が挑戦者として臨む「叡王戦」五番勝負は、ここまで2勝2敗と互いに譲らない熱戦で、来月の最終局で、藤井二冠が勝ってタイトルを奪えば、羽生善治九段の記録を28年ぶりに塗り替え、史上最年少での「三冠」を達成することになります。
さらに、藤井二冠は八大タイトルの序列で最高峰の「竜王戦」への挑戦権獲得にも、あと1勝に迫っていて、挑戦を決めれば、「王位戦」「叡王戦」に続き、ここでも豊島二冠と七番勝負を戦うことになります。
このうち、高校1年の息子と参加した女性は「子どもが将棋を勉強していて、徳島でタイトル戦が開催されるというので参加しました。豊島さんは角番なので、ぜひふんばってもらって、注目の2人の対局をもう少し長く見たいです」と話していました。 65歳の男性は「藤井さんの大ファンです。同時に行われている『叡王戦』では、先日豊島さんに負けたばかりですが、きょうは気持ちを切り替えているようで、さすがだなと感じます。ぜひ王位を防衛して、叡王も獲得して、かつての羽生さんのように七冠、さらには八冠を達成してほしいです」と話していました。
現地では大盤解説