東京 渋谷区の東京体育館で行われた卓球シングルスの全日本選手権は最終日の26日、男女の決勝が行われ、女子は2年連続で同じ顔合わせとなり、24歳の早田選手と16歳の張本選手が対戦しました。
早田選手は第1ゲーム、コースを突くバックハンドや持ち味の威力のあるフォアハンドで9連続ポイントを奪うなどして圧倒し、11対3の大差で取りました。
第2ゲームもラリーの中で厳しいコースに攻めてポイントを重ね、11対6で取りました。
第3ゲームは終盤まで競り合い、デュースにもつれましたが、勝負どころでサーブで先手を取り、13対11で奪いました。
第4ゲームも流れを渡さず、11対6で取った早田選手がゲームカウント4対0のストレートで勝って、3年連続4回目の優勝を果たしました。
張本選手は、早田選手の厳しいコースをついた強烈なショットに押されて1ゲームも奪うことができず、2年連続の準優勝で、最年少優勝の記録更新はなりませんでした。
早田ひな「“シーズン2”の始まり」
3連覇を果たした早田ひな選手は「まさか4対0で優勝できるとは思っていなかった。相手の張本選手はすごく勢いがあるので、自分も向かっていく立場だと思っていた。気持ちの持ちようがよかった」と話しました。
第1ゲームの序盤、0対2から9連続ポイントを奪った場面については「頭がしっかり働いていた」としたうえで「3ゲーム目もデュースだったので、取られていたら難しい展開になっていたと思うが、大事な1本を取れたからこそ4対0で勝つことができたと思う」と試合を振り返りました。
そして「ケガをしてからたくさんの人にサポートしてもらったので、感謝の気持ちでいっぱいだ。痛みを感じるタイミングもあったが、そんなことは関係なく、決勝を頑張ろうと思ったらアドレナリンが出た。パリオリンピックまでが“シーズン1”の早田ひなで、ここから“シーズン2”の始まりだ。上がっていくだけだと思うので、これからも応援お願いします」と話していました。
張本美和「ことしは結果にもこだわりたい」
2年連続で決勝で早田ひな選手に敗れた張本美和選手は、涙を流しながら「2年連続で決勝を戦えたことは自分を褒めていいのかなと思うが、去年と同様に0対4で負けてしまったのは事実なので、まだまだ足りなかった。試合を通してここがよくなかったから負けたというわけではなく、早田選手と比べて実力が劣っている」と振り返りました。
そのうえで「去年はいろいろな大会で2位で、きょうもそうだったので、優勝したい思いが強い。去年までは成長したい思いが強かったが、ことしは結果にもこだわりたい」と話していました。